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心奈ちゃんとのこれから

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「やっぱり翔琉さんと咲良お姉ちゃんの家は最高だよねー 」

 心奈ちゃんは前に家に来た時から凄く喜んでいてまた来たいと言っていたので招待した。咲良は少しだけムッとしていた。

「咲良どうした? 」

「心奈ちゃんが翔琉くんのこと狙ってるからだよ 」

「いや、心奈ちゃんは前にも言ってたじゃないか。俺と咲良が付き合ってるから諦めるって 」

「でも...何か複雑な気分なんだよね。最初はあまり気にならなかったけど...最近は心奈ちゃんと翔琉くんが仲良くしてると何かモヤモヤする 」

 今までの俺たちが変わっていただけで当然の反応かもしれない。これを機に心奈ちゃんとの関係も終わらせるべきかもしれない。そう思った。

「翔琉さん。ちょっと来てー 」

 心奈ちゃんがキッチンから俺を呼んだ。
 俺は座っていたソファから腰を上げてキッチンへと向かった。
 心奈ちゃんはキッチンで何かを作っていた。

「どうした? 」

「翔琉さん 」

 心奈ちゃんは俺の右手を両手で掴むと自身の胸に押し付ける。

「んっ...」

「こ、心奈ちゃんっ!? 」

「私の胸好き? 」

「嫌いじゃないけど...どちらかと言うと好きだけどやめよう 」

 今までの俺がどうかしていた。いくら彼女公認の相手といえどずるずると体の関係を続けるのもどうかと思う。いい加減誘惑にも負けずに勝たなければならない。

「心奈ちゃん 」

「うん?」

「今更だけど、もうやめないか?」

「えっ....」

 心奈ちゃんは黙って俺の顔を見る。その顔は何かを欲しがっているように見える。でも、俺にはどうすることもできないのだ。

「分かった。翔琉さんは私とはもう体の関係を続ける気はないってこと? 」

「まぁ。そういうことだな 」

「じ、じゃあさ、私をエッチにさせた責任として男の人紹介してよね 」

 俺は目を見開いた。まさかの心奈ちゃんの爆弾発言に思うように言葉が出なかった。男の味を知ってしまったのは俺にも責任がある。深く考え俺は一つの判断を下した。

「分かった。紹介するよ。気に入るかは分からないけど俺の友達の佐賀 拓也を 」

 俺は急いで拓也に連絡した。拓也は普段家でゲームをしているとが多く、自他共に認める暇人らしい。
 思っていた通り、拓也に連絡するとすぐに出てくれた。そして心奈ちゃんの話を軽くしてみるといい感じに乗り気だった。
 一応、拓也と心奈ちゃんは一度会っているのだがごく僅かな時間しか会っていないので印象が薄いみたいで拓也も心奈ちゃんもお互いのことを全く知らないと言ってもいいぐらいらしい。

「心奈ちゃんとりあえず連絡はとれた。拓也も心奈ちゃんと会いたいみたいだ 」

「ありがとう翔琉さん。私楽しみ。拓也さんに会えるの」

「二人とも何の話してるの? 」

 何かの用で部屋から外れていた咲良が戻ってきた。先程までの嫉妬のような感情を見せた顔はどこかへ消えていた。

「心奈ちゃんが男紹介してくれって..」

「え? 」

 咲良は驚いた顔で心奈ちゃんを見ると心奈ちゃんは黙って頷いた。

「そうなんだ....」

「私もこれ以上二人の邪魔する訳にもいかないしね 」

「心奈ちゃん。ありがと 」

 咲良は心奈ちゃんに礼を言う。これで俺たちの三人の関係は終わりを告げた。これからは咲良とだけエッチなことをするのだ。

 俺と咲良、心奈ちゃんの新しい関係が始まる。乱れず純粋な関係はいい出だしを切った。

「おーい。翔琉~来たぞ~ 」

 俺たち三人が楽しく談笑している所に拓也がやって来た。ドアを何度も叩くので開けてやった。
 別に今日会うという話ではなかったのだがすぐに来たみたいだ。行動力の化身だ。

「久しぶりだなー心奈ちゃん。俺のこと覚えてる? 」

「えっ..と..拓也..さん? 」

 心奈ちゃんのリアクションは微妙だった。軽く引いているような感じがする。二人の関係はどうなるのだろうか。
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