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一つ目の代価
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愁のいない夏休み、4人で食事をしたあの日から、薫は時々部活の帰りとか言って顔を出してくれる様になった。
部活の帰りって、家からも学校からも施設は離れているのに。
そして、薫の隣りには広海が必ずいたりする。もしかして、広海に会いに来るついでに僕の所に来てるのかなって思うんだ。
広海と話してる薫は、凄い優しい目をする様になったから。
薫が広海を揶揄うから、友紀が喧嘩になる前に止めに入る事が増え、それを繰り返してる間に、広海とも緊張なく話せるようになっていた。
そんな僕たちを薫は、優しい瞳と仕草で頭を撫ぜる事がよくある。
薫の優しさは、広海にも影響を与えたのか友紀との緊張もわだかまりも消してくれた。
学校が始まり、友紀の側に広海がいるようになり、周りは、最初はえっ! と遠巻きに眺めていた。
そんな周りに友紀は少しばかり興味を持つ様になった。いつしか息苦しく感じる学校の全てに興味を持たないようになっていた友紀だけど、広海を通して関心が向いただけで別の世界になった気がした。
広海がクラスの中心で慕われる存在だと気付いたのもその影響の一つだ。
薫といる時、友紀と同じ様に子供扱いされてる広海がリーダーで頼られてる姿を見て、兄達といる時と違う一面が新鮮だった。
「友紀、帰り一緒だから、待っていて。」
「うん、薫兄来るの?」
「うん、飯一緒にだって。それと友紀に話があるんだと。」
「えっ!僕に。改まってなんだろう?広海君は何の話か知ってるの?」
「し、し、知らない。」
広海君、嘘が下手。
笑ってしまった友紀を、顔を赤くし笑うなと睨んでそっぽを向いた。
きっと薫は、こんな可愛い広海が好きなんだろうと思う。
友紀と広海は、薫の家の最寄りの駅に向かっていた。
「広海君、今日は駅で待ち合わせなの?」
「あ、えっと、その、今日は薫兄の家に一度寄ってから……。」
しどろもどろの広海が可笑しくて、
「僕に何か隠してるでしょ。でも、聞かないであげる。」
ギクっと、肩を揺らしてる広海がバツが悪そうにサンキューとぼそりと呟く姿は可愛く見えた。
改札を抜けると薫がいた。壁に凭れ携帯を触る姿は、かっこいい。
180を越える身長、肩にかかるウェーブの栗色の髪、綺麗な二重なんだけど、笑うと少し目尻が下がる優しい目、薄い形のいい唇、程よい高さの鼻、通り過ぎる女性達がチラチラ見ている。
僕達に気づかない薫を、立ち止まり眺めてしまっていた。
「かっこいいなぁ~。」
広海の心の声が漏れて、友紀も
「うん、かっこいいね。愁兄と並ぶと絵になるなぁ~っていつも思ってた。」
「うん、愁兄もかっこいいもんな、なんか月と太陽みたいな陽と陰みたいな、動と静みたいな。」
上手く言えないと考え込んでしまった広海に、
「広海君は、薫兄が好き?」
と聞いていた。
広海は目を大きく見張ると、
「す、す、好きって、と、と、友達としてだと……。」
「そうなの?僕は愁兄が好き。薫兄も好きだけど、愁兄を好きな気持ちと違うと思う。」
「うん、なんとなくわかる。」
そんな話をして、お互い好きな相手の事を思い浮かべ俯き赤い顔をしている僕達を、携帯から顔を上げた薫が見つけ駆け寄ってきた。
「どうしたんだ?二人して赤い顔して。広海、友紀に何かしてないだろうな。」
「なんだよ、それ。何もしてないに決まってんだろ、馬鹿野郎。」
「なんだよ、馬鹿野郎って。」
「二人とも止めて、恥ずかしい。」
言い合いを始めた二人に友紀がピシャリと言葉を落とすと、二人してごめんと素直に謝った。
薫は知らない、僕達が好きな人の事話していたことを、それが自分の事という事も。
友紀と広海は顔を見合わせクスリと微笑んだ。
「今日は俺の家で飯作って騒ぐ。」
ふっと息を吐き薫は、「行くぞ。」と、友紀の手を取り、広海の肩を抱いた。
広海は益々赤い顔になっていた。
薫兄が一人暮らしをしているマンションは、駅から5分ぐらい歩いた所にあった。
14階建ての10階角部屋。
「友紀、鍵開けて入っていて。」
薫兄が携帯を持って離れる。
「おじゃまします。」
誰もいないと思っても言ってしまう言葉。
そして、誰もいないと思っていた廊下に愁兄が立っていた。
「友紀、おかえり。」
友紀は、突然過ぎて動けなかった。
最近始めたバイトで遅くなったりで、ずっと声を聞けないでいたから。
「友紀、お誕生日少し遅れたけど、おめでとう。友紀、泣かないで笑って。」
「だって会えないと思ってたから、ずっと電話も無かったし、もう僕の事忘れたんだと思った。」
「ごめんよ。寂しい思いさせて。」
抱き締めてくれる愁兄の腕の中は暖かい。
「エッとそろそろ部屋に行きたいんだが、いいかな。」
満足そうに笑う薫と広海、嘘の下手な広海が隠していた事。
「ごめんなさい。嬉しくて。ありがとう。」
「友紀が謝ることないさ、今日は友紀が主役だよ。」
廊下の奥、リビングの丸いテーブルには沢山の料理が並んでいた。
友紀の肩を抱き締めて離さない愁に呆れながらも、薫と広海はキッチンへ行った。
「友紀、何飲む?」
「広海君と同じでいい。」
「俺、カルピスソーダ。」
「それでいいよ。」
広海は、キッチンで薫とバタバタ楽しそうだし、何だか手馴れてる。
「広海、俺と愁にはコーラな。」
「了解」
「薫兄、冷蔵庫のハムサラダも出す?」
「頼む。」
「友紀、取り皿テーブルにある?」
「あるよ。」
「愁、友紀をいつまでも抱っこしてないで、お前も手伝え。」
「嫌だ。この部屋初めてだし。広海の方が、役にたつだろう。ほぼ毎日来てるみたいだしな。」
「愁兄、毎日なんて来てない。」
広海の顔がボッと赤くなる。
「愁、広海を揶揄うな。」
友紀は、びっくりして只々目を白黒させていた。
やっとみんながテーブルを囲み座った。
「改めて、友紀、お誕生日おめでとう。」
乾杯とグラスを合わせた。
「ねぇ、広海君ってここにそんなに来てるの?」
「えっと、時々だよ。毎日なんてホントに来てないからな。」
「薫兄と何してるの?」
「何って、テレビ見たり、ゲームしたり、ご飯食べたり、勉強したりとか。」
「いいな。」
「友紀も来ていいよ。」
「時々、来てもいい?邪魔はしないから。」
愁が眉間に皺を寄せたから駄目なのかなって思ってしまう。
「愁、お前が不機嫌になると怖いから、友紀が不安そうにしてるぞ。」
友紀は、「駄目かな?」って愁を見ると、優しく「いいよ。」って言ってくれた。
薫と広海から、ニット帽とお揃いのマフラーを貰った。
愁からは、携帯を貰った。
「電話で話せない時は、メールするから。携帯なら部屋でゆっくり話せるだろ。」
「でも、僕払えないよ。」
「大丈夫、俺のバイト代で払えるし、親父も助けてくれるから。」
心配するなって頭を撫ぜてくれる。
友紀は、甘やかされ過ぎてないだろうか?と不安が押し寄せて来て、こんなにも幸せ過ぎて怖くなる。
携帯には綺麗な石の付いたストラップが付いていた。
「綺麗な石、透き通るような青だね。」
「友紀の瞳の色。」
「僕、こんなに綺麗じゃないよ。」
「俺には、天使の瞳なんだけどな。」
愁兄が真面目な顔で言うから、友紀は恥ずかしくて顔が赤くなるのがわかった。でも、嬉しい。
薫と広海は、ラグに寝転がってノートパソコンに夢中なのを確かめて友紀は、愁の頬に軽くキスをしてありがとうと囁いた。
愁は、どういたしましてと友紀の額にキスをしてくれた。
凄く幸せな誕生日、生まれてきても良かったんだね、僕。初めてがまた、一つ増えた。幸せの初めてに心からありがとうの言葉を添えて、愁の首に腕を回し初めてのささやかな口づけを愁の唇に贈った。
友紀の初めての贈り物に愁は、驚いたが嬉しさが溢れて愁からも自分を見つめる友紀にささやかな口づけを優しく嬉しい言葉を添えて返した。
「俺の幸せの初めてを贈るよ。」と。
部活の帰りって、家からも学校からも施設は離れているのに。
そして、薫の隣りには広海が必ずいたりする。もしかして、広海に会いに来るついでに僕の所に来てるのかなって思うんだ。
広海と話してる薫は、凄い優しい目をする様になったから。
薫が広海を揶揄うから、友紀が喧嘩になる前に止めに入る事が増え、それを繰り返してる間に、広海とも緊張なく話せるようになっていた。
そんな僕たちを薫は、優しい瞳と仕草で頭を撫ぜる事がよくある。
薫の優しさは、広海にも影響を与えたのか友紀との緊張もわだかまりも消してくれた。
学校が始まり、友紀の側に広海がいるようになり、周りは、最初はえっ! と遠巻きに眺めていた。
そんな周りに友紀は少しばかり興味を持つ様になった。いつしか息苦しく感じる学校の全てに興味を持たないようになっていた友紀だけど、広海を通して関心が向いただけで別の世界になった気がした。
広海がクラスの中心で慕われる存在だと気付いたのもその影響の一つだ。
薫といる時、友紀と同じ様に子供扱いされてる広海がリーダーで頼られてる姿を見て、兄達といる時と違う一面が新鮮だった。
「友紀、帰り一緒だから、待っていて。」
「うん、薫兄来るの?」
「うん、飯一緒にだって。それと友紀に話があるんだと。」
「えっ!僕に。改まってなんだろう?広海君は何の話か知ってるの?」
「し、し、知らない。」
広海君、嘘が下手。
笑ってしまった友紀を、顔を赤くし笑うなと睨んでそっぽを向いた。
きっと薫は、こんな可愛い広海が好きなんだろうと思う。
友紀と広海は、薫の家の最寄りの駅に向かっていた。
「広海君、今日は駅で待ち合わせなの?」
「あ、えっと、その、今日は薫兄の家に一度寄ってから……。」
しどろもどろの広海が可笑しくて、
「僕に何か隠してるでしょ。でも、聞かないであげる。」
ギクっと、肩を揺らしてる広海がバツが悪そうにサンキューとぼそりと呟く姿は可愛く見えた。
改札を抜けると薫がいた。壁に凭れ携帯を触る姿は、かっこいい。
180を越える身長、肩にかかるウェーブの栗色の髪、綺麗な二重なんだけど、笑うと少し目尻が下がる優しい目、薄い形のいい唇、程よい高さの鼻、通り過ぎる女性達がチラチラ見ている。
僕達に気づかない薫を、立ち止まり眺めてしまっていた。
「かっこいいなぁ~。」
広海の心の声が漏れて、友紀も
「うん、かっこいいね。愁兄と並ぶと絵になるなぁ~っていつも思ってた。」
「うん、愁兄もかっこいいもんな、なんか月と太陽みたいな陽と陰みたいな、動と静みたいな。」
上手く言えないと考え込んでしまった広海に、
「広海君は、薫兄が好き?」
と聞いていた。
広海は目を大きく見張ると、
「す、す、好きって、と、と、友達としてだと……。」
「そうなの?僕は愁兄が好き。薫兄も好きだけど、愁兄を好きな気持ちと違うと思う。」
「うん、なんとなくわかる。」
そんな話をして、お互い好きな相手の事を思い浮かべ俯き赤い顔をしている僕達を、携帯から顔を上げた薫が見つけ駆け寄ってきた。
「どうしたんだ?二人して赤い顔して。広海、友紀に何かしてないだろうな。」
「なんだよ、それ。何もしてないに決まってんだろ、馬鹿野郎。」
「なんだよ、馬鹿野郎って。」
「二人とも止めて、恥ずかしい。」
言い合いを始めた二人に友紀がピシャリと言葉を落とすと、二人してごめんと素直に謝った。
薫は知らない、僕達が好きな人の事話していたことを、それが自分の事という事も。
友紀と広海は顔を見合わせクスリと微笑んだ。
「今日は俺の家で飯作って騒ぐ。」
ふっと息を吐き薫は、「行くぞ。」と、友紀の手を取り、広海の肩を抱いた。
広海は益々赤い顔になっていた。
薫兄が一人暮らしをしているマンションは、駅から5分ぐらい歩いた所にあった。
14階建ての10階角部屋。
「友紀、鍵開けて入っていて。」
薫兄が携帯を持って離れる。
「おじゃまします。」
誰もいないと思っても言ってしまう言葉。
そして、誰もいないと思っていた廊下に愁兄が立っていた。
「友紀、おかえり。」
友紀は、突然過ぎて動けなかった。
最近始めたバイトで遅くなったりで、ずっと声を聞けないでいたから。
「友紀、お誕生日少し遅れたけど、おめでとう。友紀、泣かないで笑って。」
「だって会えないと思ってたから、ずっと電話も無かったし、もう僕の事忘れたんだと思った。」
「ごめんよ。寂しい思いさせて。」
抱き締めてくれる愁兄の腕の中は暖かい。
「エッとそろそろ部屋に行きたいんだが、いいかな。」
満足そうに笑う薫と広海、嘘の下手な広海が隠していた事。
「ごめんなさい。嬉しくて。ありがとう。」
「友紀が謝ることないさ、今日は友紀が主役だよ。」
廊下の奥、リビングの丸いテーブルには沢山の料理が並んでいた。
友紀の肩を抱き締めて離さない愁に呆れながらも、薫と広海はキッチンへ行った。
「友紀、何飲む?」
「広海君と同じでいい。」
「俺、カルピスソーダ。」
「それでいいよ。」
広海は、キッチンで薫とバタバタ楽しそうだし、何だか手馴れてる。
「広海、俺と愁にはコーラな。」
「了解」
「薫兄、冷蔵庫のハムサラダも出す?」
「頼む。」
「友紀、取り皿テーブルにある?」
「あるよ。」
「愁、友紀をいつまでも抱っこしてないで、お前も手伝え。」
「嫌だ。この部屋初めてだし。広海の方が、役にたつだろう。ほぼ毎日来てるみたいだしな。」
「愁兄、毎日なんて来てない。」
広海の顔がボッと赤くなる。
「愁、広海を揶揄うな。」
友紀は、びっくりして只々目を白黒させていた。
やっとみんながテーブルを囲み座った。
「改めて、友紀、お誕生日おめでとう。」
乾杯とグラスを合わせた。
「ねぇ、広海君ってここにそんなに来てるの?」
「えっと、時々だよ。毎日なんてホントに来てないからな。」
「薫兄と何してるの?」
「何って、テレビ見たり、ゲームしたり、ご飯食べたり、勉強したりとか。」
「いいな。」
「友紀も来ていいよ。」
「時々、来てもいい?邪魔はしないから。」
愁が眉間に皺を寄せたから駄目なのかなって思ってしまう。
「愁、お前が不機嫌になると怖いから、友紀が不安そうにしてるぞ。」
友紀は、「駄目かな?」って愁を見ると、優しく「いいよ。」って言ってくれた。
薫と広海から、ニット帽とお揃いのマフラーを貰った。
愁からは、携帯を貰った。
「電話で話せない時は、メールするから。携帯なら部屋でゆっくり話せるだろ。」
「でも、僕払えないよ。」
「大丈夫、俺のバイト代で払えるし、親父も助けてくれるから。」
心配するなって頭を撫ぜてくれる。
友紀は、甘やかされ過ぎてないだろうか?と不安が押し寄せて来て、こんなにも幸せ過ぎて怖くなる。
携帯には綺麗な石の付いたストラップが付いていた。
「綺麗な石、透き通るような青だね。」
「友紀の瞳の色。」
「僕、こんなに綺麗じゃないよ。」
「俺には、天使の瞳なんだけどな。」
愁兄が真面目な顔で言うから、友紀は恥ずかしくて顔が赤くなるのがわかった。でも、嬉しい。
薫と広海は、ラグに寝転がってノートパソコンに夢中なのを確かめて友紀は、愁の頬に軽くキスをしてありがとうと囁いた。
愁は、どういたしましてと友紀の額にキスをしてくれた。
凄く幸せな誕生日、生まれてきても良かったんだね、僕。初めてがまた、一つ増えた。幸せの初めてに心からありがとうの言葉を添えて、愁の首に腕を回し初めてのささやかな口づけを愁の唇に贈った。
友紀の初めての贈り物に愁は、驚いたが嬉しさが溢れて愁からも自分を見つめる友紀にささやかな口づけを優しく嬉しい言葉を添えて返した。
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