「「中身が入れ替わったので人生つまらないと言った事、前言撤回致しますわ!」」

桜庵

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~プロローグ~

~おまじない~

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「「人生つまらないわ」」
住む場所や性格も違う17歳の2人の少女がとある本を手にしながら同時に呟く。

二人の少女が手にしているのはおまじないの本。見た目は少しよれて古びた茶色の薄い本。作者や題名が書かれておらず、中を開けば外国の文字で書かれている。
二人の少女の目に留まったおまじないの内容が 「人生一番つまらないときに唱えると奇跡が起きる」というなんとも当たり障りないものだった。

おまじないといえば、好きな人と両想いになれるだとか好きな人とクラスが一緒になれる、ケンカした友達と仲直りするなど様々なものがあり、道具を用いたり手順を踏んだりするものがある。一種の遊びのようなもので試す人は少なくはない。叶う確率は別としよう。

今回も同様に二人の少女は叶わないとわかっていても唱えるだけでいいのであれば試してみるのも悪くない。心のどこかでは何かしらの奇跡が起きるのを期待してしまう自分たちがいる。
いざ叶った時どんな未来が起こるのだろう。想像を膨らませた彼女達は、一つの括りとして自分の生い立ちや自分の性格、家庭環境や今の現状など何につまらないと感じておまじないをする経緯に至るまでを数枚の紙に書き記した。いわば自伝だ。
改めて読んでみるとなんとも恥ずかしい。まるで過去の自分が未来の自分に向けて手紙を書いたようなむず痒い感覚だ。

さて、一通りの準備を終えた彼女達は本を手に持ち一呼吸する。何の因果か彼女たちのおまじないをする時間はまったくの同じ時間。一分一秒のズレは生じていない。目を閉じて「「リアライズチェンジ」」と唱える。
唱え終わった彼女たちはそっと目を開けて周囲を見渡す。何の変化もない。自分の事を鏡で見るが特に変わったところはない。自分に変わりはなくとも周囲が変わっているのかもと思った彼女たちは今まで通りの生活を送り様子を見ることにした。
――夜になり、家族の様子を見ても相変わらずの調子だ。変化はない。やはりただのおまじないで叶うはずがないと自嘲し少し早めに眠りにつく。
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