55 / 170
~カノンの生活編~
~ライラックまさかの発言~
しおりを挟む
フローライト家。
馬車から降りた父オリヴァーは屋敷に急いで入り、執事のカクタスに医者の手配が整っているか確認を取る。
ライラックは馬車から降りたカノンをお姫様抱っこしてフローライト家に入る。
「で、殿下…。このように抱きかかえられずとも自分で歩けますわ。殿下もだいぶお疲れのはず…。降ろしてくださいませ。」
「ダメだよ。これ以上、変な無茶はしないように見張ってなくちゃね。それにそんなに暴れるともっと強く抱き寄せるよ?」
急にお姫様抱っこされたカノンは恥ずかしさでまた顔を赤らめ抵抗してみるがライラックの力に敵わず、彼の言葉にさらに顔を赤くして渋々抵抗を止めた。
「もぅ抵抗は終わり?強く抱き寄せられなくて残念だな。」
ライラックはカノンの反応を楽しんでおり意地悪く言ってみる。
その楽し気な様子にカノンは拗ねた表情をしてそっぽを向くがその反応ですらライラックには可愛く見えた。
カノンの自室の前に着くとライラックはカノンを優しく降ろし、部屋をノックして扉を開けカノンが中へ入れるようにする。
部屋の中には父オリヴァーと執事のカクタス、侍女のリリー、医者の四人がすでに待っていた。
「カノン様!…ご無事で…何よりです………。」
「心配かけてごめんなさい、リリー。泣かないでくださいまし。わたくしは大丈夫ですわよ?」
「だって……カノン様…本当に、心配を…」
カノンの姿を見たリリーがカノンに駆け寄り泣きながら無事を確かめた。
「取り乱して申し訳ございません。お召し物を替えなくてはですね。こちらにどうぞ」
涙をぬぐいリリーはカノンの着替えをするために一緒にバスルームに向かう。
着替えが終わり医者に診てもらう為ベッドに入るカノン。
椅子で大丈夫だと本人は伝えたのだが、オリヴァーやライラック達の視線に負け横にはならず上半身を起こした状態でベッドに入った。
「……うーむ。腕に切り傷はありますが、傷は浅くすでに血も止まっておりますので幸いと言ったところでしょうか。他に具合が悪い様子もない事をお見受けしましたので大丈夫と言えます。しかし、2、3日は安静にしていてください。最近のカノン様は積極的かつ活発的と伺っております。なので…絶対に、絶対でございますよ。安静になさってください。」
「わ、わかりましたわ…。(これほど念を押されるとは…)」
医者の言葉にぐうの音も出ないカノンは従うしかなかった。
カノンを診た後、ライラックの事も診ようとしたが、本人が怪我をしていないと断る。
一通りの事を終えた医者は「また何かありましたら」と挨拶をし部屋を出ていくがリリーが玄関先まで見送ることになり二人は部屋を出た。
「娘の無事も確認できたところで、殿下、王宮までお送りします。殿下も昨夜から娘の為に動いてくださり、本当に感謝してもしきれないくらいのご恩を…。感謝致します。」
オリヴァーは娘の為にここまで動いたライラックに頭を下げる。
「顔を上げてください。そんな、お礼だなんて…僕は何もしてないですよ。逆に彼女に助けられましたから。」
ライラックの言葉にオリヴァーは顔を上げ、彼の助けられたの言葉に疑問を感じたがそれでも何か多大なお礼をと申し出るオリヴァー。
「うーん…。本当にお礼はいいんだけど…。そこまで言うなら、一ついいかな?カノン嬢が回復するまで僕を侯爵家にいさせてくれないかな」
ライラックの言葉にオリヴァーを含め執事のカクタスやカノンが目を丸くしている。
「な、何を言っておりますの!?殿下ともあろう人が王宮に帰らず侯爵家に居座るとはご自分の立場をわかっておりますの?!」
「わかっているさ。でも、また君が無茶しないように見張るって決めたし、フローライト侯爵がお礼をと言うんだからカノン嬢が回復するまでの間、侯爵家にいるのをお礼だと思って。ね。」
カノンはベッドから身を乗り出し反論するが、悩んだ末にオリヴァーはライラックの押しに負け侯爵家での滞在を認め、娘を頼みますと再度頭を下げる。
その後、カクタスに屋敷の使用人達に殿下滞在の旨を伝えるよう指示し、屋敷の皆が行動を始める。ベテランの使用人がライラックのお世話をする事になり風呂やらなんやらと部屋から出ていき屋敷内が慌ただしくなった。
馬車から降りた父オリヴァーは屋敷に急いで入り、執事のカクタスに医者の手配が整っているか確認を取る。
ライラックは馬車から降りたカノンをお姫様抱っこしてフローライト家に入る。
「で、殿下…。このように抱きかかえられずとも自分で歩けますわ。殿下もだいぶお疲れのはず…。降ろしてくださいませ。」
「ダメだよ。これ以上、変な無茶はしないように見張ってなくちゃね。それにそんなに暴れるともっと強く抱き寄せるよ?」
急にお姫様抱っこされたカノンは恥ずかしさでまた顔を赤らめ抵抗してみるがライラックの力に敵わず、彼の言葉にさらに顔を赤くして渋々抵抗を止めた。
「もぅ抵抗は終わり?強く抱き寄せられなくて残念だな。」
ライラックはカノンの反応を楽しんでおり意地悪く言ってみる。
その楽し気な様子にカノンは拗ねた表情をしてそっぽを向くがその反応ですらライラックには可愛く見えた。
カノンの自室の前に着くとライラックはカノンを優しく降ろし、部屋をノックして扉を開けカノンが中へ入れるようにする。
部屋の中には父オリヴァーと執事のカクタス、侍女のリリー、医者の四人がすでに待っていた。
「カノン様!…ご無事で…何よりです………。」
「心配かけてごめんなさい、リリー。泣かないでくださいまし。わたくしは大丈夫ですわよ?」
「だって……カノン様…本当に、心配を…」
カノンの姿を見たリリーがカノンに駆け寄り泣きながら無事を確かめた。
「取り乱して申し訳ございません。お召し物を替えなくてはですね。こちらにどうぞ」
涙をぬぐいリリーはカノンの着替えをするために一緒にバスルームに向かう。
着替えが終わり医者に診てもらう為ベッドに入るカノン。
椅子で大丈夫だと本人は伝えたのだが、オリヴァーやライラック達の視線に負け横にはならず上半身を起こした状態でベッドに入った。
「……うーむ。腕に切り傷はありますが、傷は浅くすでに血も止まっておりますので幸いと言ったところでしょうか。他に具合が悪い様子もない事をお見受けしましたので大丈夫と言えます。しかし、2、3日は安静にしていてください。最近のカノン様は積極的かつ活発的と伺っております。なので…絶対に、絶対でございますよ。安静になさってください。」
「わ、わかりましたわ…。(これほど念を押されるとは…)」
医者の言葉にぐうの音も出ないカノンは従うしかなかった。
カノンを診た後、ライラックの事も診ようとしたが、本人が怪我をしていないと断る。
一通りの事を終えた医者は「また何かありましたら」と挨拶をし部屋を出ていくがリリーが玄関先まで見送ることになり二人は部屋を出た。
「娘の無事も確認できたところで、殿下、王宮までお送りします。殿下も昨夜から娘の為に動いてくださり、本当に感謝してもしきれないくらいのご恩を…。感謝致します。」
オリヴァーは娘の為にここまで動いたライラックに頭を下げる。
「顔を上げてください。そんな、お礼だなんて…僕は何もしてないですよ。逆に彼女に助けられましたから。」
ライラックの言葉にオリヴァーは顔を上げ、彼の助けられたの言葉に疑問を感じたがそれでも何か多大なお礼をと申し出るオリヴァー。
「うーん…。本当にお礼はいいんだけど…。そこまで言うなら、一ついいかな?カノン嬢が回復するまで僕を侯爵家にいさせてくれないかな」
ライラックの言葉にオリヴァーを含め執事のカクタスやカノンが目を丸くしている。
「な、何を言っておりますの!?殿下ともあろう人が王宮に帰らず侯爵家に居座るとはご自分の立場をわかっておりますの?!」
「わかっているさ。でも、また君が無茶しないように見張るって決めたし、フローライト侯爵がお礼をと言うんだからカノン嬢が回復するまでの間、侯爵家にいるのをお礼だと思って。ね。」
カノンはベッドから身を乗り出し反論するが、悩んだ末にオリヴァーはライラックの押しに負け侯爵家での滞在を認め、娘を頼みますと再度頭を下げる。
その後、カクタスに屋敷の使用人達に殿下滞在の旨を伝えるよう指示し、屋敷の皆が行動を始める。ベテランの使用人がライラックのお世話をする事になり風呂やらなんやらと部屋から出ていき屋敷内が慌ただしくなった。
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる