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カレーヒゲ
しおりを挟むわたしと椿ちゃんはカレーヒゲ状態できょとん顔のミケにゃんが可笑しくてお腹を抱えて笑った。
「ちょっと二人ともミケにゃんの顔を見て笑うにゃんて失礼だにゃん」
ミケにゃんはほっぺたをぷくっと膨らませる。
「ミケにゃんちゃんちょっと言いにくいんだけどカレーヒゲを作っているよ~」
わたしは笑いすぎて流れた涙を手の甲で拭いながら言った。
「えっ?」カレーヒゲ?」
ミケにゃんは大きな目を見開いた。
「ほら見てごらん」
椿ちゃんがカバンから手鏡を取り出しミケにゃんに渡す。
「に、に、に、にゃんと! ミケにゃんってばカレーヒゲを作っているにゃん」
ミケにゃんは手鏡に映った自分の顔をマジマジと眺めている。
「あはは、ミケにゃんちゃん可愛いね」
「可愛らしいからそのままでいいんじゃない」
わたしと椿ちゃんは手鏡を見て驚いているミケにゃんに言った。
「ミケにゃんってば可愛らしいかな? でも、カレーヒゲを知らぬ間に作っていたにゃんって……ミケにゃんは恥ずかしくて照れるにゃん!」
ミケにゃんは恥ずかしそうに肉球のあるその手で頭をぽりぽり掻いた。まったくいつもお顔をばっちくして照れているんだから。
それがまたミケにゃんらしくて可愛くもある。
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