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カレーヒゲも
しおりを挟むミケにゃんはしばらくの間にゃははと照れながら頭を肉球のある手でぽりぽり掻いていたのだけど、
「このカレーヒゲもミケにゃんってば可愛らしいかもしれないにゃん」
なんて言って手鏡に映った自身の顔をにゃぱーと笑いじっと見ている。カレーヒゲをつけた自分の顔に見惚れるミケにゃんって……。
「あはは、ミケにゃんちゃん可愛らしいかもしれないけど拭き拭きした方がいいと思うよ」
わたしはちょっと呆れながら言った。
「にゃはは、そっかにゃん」
笑うミケにゃんにわたしは紙おしぼりを渡す。
「ありがとうにゃん。では、ミケにゃんは拭き拭きするにゃん」
そう言ってミケにゃんはようやく口の周りを拭いた。
「やっと綺麗になったね」
「ミケにゃんちゃんってばカレーヒゲをくっつけた自分に見惚れているんだもんね」
椿ちゃんがわたしが思ったことと同じことを言って笑っている。
「にゃはは、だってカレーヒゲ姿のミケにゃんもキュートかもって思ったんだもん」
ミケにゃんは胸を張り得意げだ。
カレーヒゲを作って得意げになるミケにゃんにわたしと椿ちゃんは呆れてしまうのと同時に可笑しくなった。
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