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ミケとわたし達
抹茶アイスとミケと
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「美味しいにゃ~ん!」
ぱっくと抹茶アイスを食べたミケは満面の笑みを浮かべた。
「うふふ、ぬいぐるみだったミケちゃんが本当に食べてくれるんだもん。嬉しいわ~」
真昼ひいおばあちゃんは遠い過去を思い出しながら少女の姿でにっこり笑う。そして、スプーンを器に置きミケの頭をよしよしと撫でた。
「えへへにゃん、わたしも嬉しいにゃん」
ミケは肉球のある可愛らしい手で口の周りを洗う。その仕草は本物の三毛猫とそっくりだった。
「ミケちゃんお利口さんね」
「本当にお利口さんだわ。では、わたしもミケちゃんに抹茶アイスを食べさせてあげるわね」
今度はおばあちゃんがそう言ってスプーンで抹茶アイスを掬う。
「わ~い、抹茶アイスだにゃ~ん」
ミケはまた口を大きく開け抹茶アイスを待つ。
「あはは、可愛らしいわね」
おばあちゃんも真昼ひいおばあちゃんと同じようにスプーンをミケの口元に持っていき抹茶アイスを食べさせた。
「う~ん、真朝ちゃんの抹茶アイスも美味しいにゃ~ん」
ミケは満面の笑みを浮かべ美味しい顔をする。
そんなミケの表情がたまらなく愛おしく感じた。
その時、おばあちゃんが「あっ!」と大きな声を上げた。
「ん? おばあちゃんどうしたにゃん?」
ミケがおばあちゃんを見上げ尋ねる。
「わたしミケちゃんのことを思い出したわ」
おばあちゃんは目を大きく見開きながら言った。
「真朝ちゃん、わたしのこと思い出してくれたのにゃん?」
ミケはぴょーんと嬉しそうに飛び跳ねた。
「うん、思い出したわ。わたし、お母さんのぬいぐるみだったミケちゃんを貰ったのよね」
おばあちゃんはそう言ってぴょーんと飛び跳ねているミケを優しい眼差しで見る。
それから視線を真昼ひいおばあちゃんに移し微笑みを浮かべた。目が合った真昼おばあちゃんもニコっと笑い返している。
「そうだにゃん。わたし真昼ちゃんにこれからは娘の真朝ちゃんに可愛がってもらってねって言われたんだよ」
「うふふ、そうよ。ねっ、ミケちゃん」
真昼ひいおばあちゃんはそう言いながらミケの頭を優しく撫で、「わたしのミケちゃんを真朝ちゃんに譲ったのよ~」と言った。
「わたしどうして忘れていたのかしら?」
おばあちゃんは顎に手を当ててうーんと考えている。
ぱっくと抹茶アイスを食べたミケは満面の笑みを浮かべた。
「うふふ、ぬいぐるみだったミケちゃんが本当に食べてくれるんだもん。嬉しいわ~」
真昼ひいおばあちゃんは遠い過去を思い出しながら少女の姿でにっこり笑う。そして、スプーンを器に置きミケの頭をよしよしと撫でた。
「えへへにゃん、わたしも嬉しいにゃん」
ミケは肉球のある可愛らしい手で口の周りを洗う。その仕草は本物の三毛猫とそっくりだった。
「ミケちゃんお利口さんね」
「本当にお利口さんだわ。では、わたしもミケちゃんに抹茶アイスを食べさせてあげるわね」
今度はおばあちゃんがそう言ってスプーンで抹茶アイスを掬う。
「わ~い、抹茶アイスだにゃ~ん」
ミケはまた口を大きく開け抹茶アイスを待つ。
「あはは、可愛らしいわね」
おばあちゃんも真昼ひいおばあちゃんと同じようにスプーンをミケの口元に持っていき抹茶アイスを食べさせた。
「う~ん、真朝ちゃんの抹茶アイスも美味しいにゃ~ん」
ミケは満面の笑みを浮かべ美味しい顔をする。
そんなミケの表情がたまらなく愛おしく感じた。
その時、おばあちゃんが「あっ!」と大きな声を上げた。
「ん? おばあちゃんどうしたにゃん?」
ミケがおばあちゃんを見上げ尋ねる。
「わたしミケちゃんのことを思い出したわ」
おばあちゃんは目を大きく見開きながら言った。
「真朝ちゃん、わたしのこと思い出してくれたのにゃん?」
ミケはぴょーんと嬉しそうに飛び跳ねた。
「うん、思い出したわ。わたし、お母さんのぬいぐるみだったミケちゃんを貰ったのよね」
おばあちゃんはそう言ってぴょーんと飛び跳ねているミケを優しい眼差しで見る。
それから視線を真昼ひいおばあちゃんに移し微笑みを浮かべた。目が合った真昼おばあちゃんもニコっと笑い返している。
「そうだにゃん。わたし真昼ちゃんにこれからは娘の真朝ちゃんに可愛がってもらってねって言われたんだよ」
「うふふ、そうよ。ねっ、ミケちゃん」
真昼ひいおばあちゃんはそう言いながらミケの頭を優しく撫で、「わたしのミケちゃんを真朝ちゃんに譲ったのよ~」と言った。
「わたしどうして忘れていたのかしら?」
おばあちゃんは顎に手を当ててうーんと考えている。
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