元Sランクパーティーのサポーターは引退後に英雄学園の講師に就職した。〜教え子達は見た目は美少女だが、能力は残念な子達だった。〜

アノマロカリス

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第一章

第六話 格の違い

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 校庭での授業が終わり…生徒達は教室に移動した。

 自分も専属講師に連れられて、教室内に入った。

 そして自分は自己紹介をすると…早速お約束な展開が待ち受けていたのだった。

 「なぁセンセェ~、サポーターってパーティーのお荷物で戦えない代わりにパーティーメンバーの荷物を持ち運びする奴の事だよなぁ?そんなお荷物野郎が俺達に何を教えるっていうんだぁ~?」

 「そうだそうだ~!」

 「引っ込めよ、お荷物野郎が~!」

 「「「キャハハハハハ!」」」

 ある程度の中級以上や上級の冒険者になると問題は無いのだが…?

 初心者や冒険者では無い者達は、サポーターという仕事を勘違いされる傾向がある。

 初心者の頃に酷いパーティーに捕まると…確かに雑な扱いをされる。

 それはサポーターの仕事を理解していない馬鹿の事で、サポーターの仕事を理解している者はそんな扱いをしたりはしない。

 「誰から聞いたのかは知りませんが…サポーターは全く戦えないというのは違いますよ。確かに前衛の方々と同じ立ち振る舞いをしろと言われたら無理ですが、それでも多少のすべは持ち合わせていますよ。」

 まぁ…サポーターのジョブは主に、【オールラウンダー】や【器用貧乏】や【マルチプレイヤー】と呼ばれた者達の戦闘力が低い者達が多い。

 この3つのジョブで戦闘力が高い者達は、【勇者】や【英雄】と呼ばれる者達で活躍している。

 自分のジョブは【ヴェリエスマスター】という【エクストラジョブ】で、歴史上初めてのジョブらしく、冒険者ギルドからはその本当の力は不明という話なのでサポーターをする事になっていた。

 自分は大した力は持っていなかったしね。

 「俺のジョブは赤の魔道士なんだけどよ、センセェよりは強いと思うぜ!」

 「魔道士で色付きというのは凄いですね。極めれば上位のジョブとして活躍出来るでしょう。」

 「だろ?だから俺達はセンセェに教えられる事は1つも無いんだよ!」

 「いえ、極められれば…という話であって、現状では自分の方が強いですよ。流石に実戦も知らない子供に負ける程、冒険者は弱くはありませんので…」

 「気にいらねぇな!たかだかサポーター風情が俺より強いだと?」

 「えぇ、遥かに強いですよ。君はまだ実戦も知らない上に無知な子供ですから、この学園では上位の実力でも外に出れば君程度の実力の持ち主は五万といますよ。」

 「言ったな?ならセンセェよ、俺と勝負しろ‼︎」

 「構いませんが…勝利条件を付けましょう。君が勝てたら…どうしますか?」

 「俺が勝ったら、ふざけた事を抜かしたセンセェは俺に土下座をして学園を去れ!」

 「良いでしょう。自分が勝てたら、講師の方々には一切逆らわずに卒業するまで真面目に勉強するんですよ。」

 「あぁ、良いぜ!どうせ勝つのは俺だからな!」

 「では、契約の紋を!」

 「あぁ!」

 「「アグリメンス!」」

 アグリメンスとは、互いの契約を用いる時に使用する魔法である。

 この誓いを破る場合は、厄災が身に降り掛かるというものなので無碍にすることは出来ない。

 自分とこの子供達は演習場に赴いた。
 
 そこの舞台で自分とその生徒は迎えあった。

 「そういえば君の名前は何と言うんだい?」

 「これから負けて学園を去る者に名乗る必要はないだろ!」

 勝てるつもりでいるらしいけど、弱点を叫んでいて負ける筈が無いだろう。

 「一瞬で決めてやるぜ!出でよ炎…かの者を焼き尽くせ!ファイアボール‼」

 「詠唱ですか…」

 自分は手を前に出して、放たれたファイアボールを掴んでから握り潰して散らせた。

 「今のは挨拶代わりだったんだがな…」

 「そうですか、なら次は本気でどうぞ!」

 「舐めているな!なら、最強の上級魔法を見せてやるよ‼集え、灼熱の業火よ‼」

 「あぁ、エクスプロードか。赤の魔道士と名乗るだけあって、本当に炎系の攻撃魔法しかないんだな。」

 この世界は魔道士の上位に色付けされる称号の様な物がある。

 赤は炎、青は水、黄は土、緑は風…といった感じで、それ等の称号を持つ魔道士は上位の魔法を使用出来る力を兼ね揃えている。

 まぁ、学園内ならそれをひけらかして周りを恐れされる行為としては有効な手段だが、外でそれをやったら弱点をばらす様な物ですぐに対抗処置をされる。

 …というわけで、自分もノーファイアという炎無効化の防御魔法を展開する。

 「喰らえ、灼熱の炎…エクスプロード‼」

 彼の放った灼熱の豪球が自分に直撃をした。

 彼は高笑いをしていたが、自分には全く効果が無かった。

 「ほぉ?さすがは元冒険者だけの事はあるな!この炎に耐え切れたか…だが、これで実力が分かっただろ!さっさと土下座して詫びろ‼」

 「面白い事を言うんだね、この程度の炎で勝った気になっているなんて…」

 「はぁ?痩せ我慢すんなよ!立っているだけでやっとなんだろ?」

 「無知な君に3つ教えてあげよう。この学園内ではどうかは知らないけど、君が赤の魔道士と名乗った時点で攻撃手段が炎系の魔法しかないのは分かったので、それの防御魔法を展開して無効化させた。」

 「はぁ?」

 「2つめ…これが上級魔法と言っていたが、誰がエクスプロード程度の魔法が上級魔法と言っていたのかな?」

 「エクスプロードは上級魔法だぞ!」

 「学園内ではそうかもしれないだろうね。外では中級程度の威力しかない魔法だけど…」

 「何だと⁉」

 「そして3つめ、君はサポーターの事を戦う事が出来ない荷物持ちと馬鹿にしていたみたいだけど、サポーターもね魔法は使えるんだよ…こんな風にな!」

 自分は右手に火球を、左手に雷球を出現させた。

 「属性同時出現…って可能なのか⁉」

 「自分は少々君に関して腹を立てているのでね、サポーターの事を馬鹿にした事を後悔させてあげるよ。複合統一魔法…フレイムスタンアロー‼」

 「ふ…複合統一魔法だと⁉」

 僕の作りだした複合統一魔法は、巨大な炎と雷の弓に変化した。

 そして周囲に熱気を撒き散らして生徒達が熱さにやられて立ち上がれずにいた。

 「土下座をするのは君の方だと思うが…しないのであれば、この魔法を君に放つけど良いのかい?君に放ったら一瞬で消滅するけど?」

 「も…もも…も…申し訳ありませんでした!!!」

 先程まで強気に出て居た彼は、震えながら地面に伏して土下座をしていた。

 そして彼に向けていた魔法を今度は他の生徒達に向けた。

 「契約は彼としかしていなかったけど、他の生徒達も僕の事を舐めた発言をしていたよね?どうしますか?卒業まで言う事を聞くか…もしくはこの場で消滅されたいですか?」

 他の生徒達もその場で一斉に土下座して平伏した。

 この魔法はそれなりに効果があったみたいだった。

 「ちなみに、自分の事が気に入らない場合はいつでも掛かって来て下さっても構いませんよ。この魔法は、自分の中では下位に位置する魔法なので、それだけは言っておきます。」

 これより強い魔法はあるにはあるけど、魔力消費が激しい上に使い勝手が悪い。

 下位というのは全くの大嘘だけど、生徒達に分からせる為なら別に構わないだろう。

 自分は複合統一魔法を解除すると、軽く息を吐いた。

 「では、授業を再開させましょうか!皆さん、教室に戻りましょうね!」

 彼を含めたこの場にいる生徒達は、急いで教室に戻って行った。

 そしてこの子達のと授業を始めるのだった。
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