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第五章 悲恋の章
第十二話 ルーナリアの気になる事
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ルーナリアと一緒に暮らしていく内に分かった事がある。
以前の様に男に媚びる様な話し方はしない。
寧ろ…会話は問題ないけど、一定以上の距離に男性が近付くと委縮してしまう傾向があった。
店での生活の時はしっかりしている割に、店が終わって夜になると私に甘えてくる。
お風呂に入る時も、寝る時も、買い物に行く時もいつも一緒だった。
ティファルさんはその光景を見て、「仲の良い姉妹ね…」というが…昔はそうではなかった。
最初の内は戸惑ったけれど、今では別に慣れた物だった。
何がルーナリアを変えたのかが分からないが、少なくとも演技をしている様には見えなかった。
ドミニティ殿下曰く、ルーナリアの死の原因はドミニオンによる暴力が男性による恐怖感が原因だったんじゃないかという話だった。
でもそれだけが原因かな?
そう考えていると、魂呼び戻しの時にルーナリアとの思い出が関係しているのかとも思えた。
あれはお互いに5歳くらいだった時かな?
両親がどこかに出掛けて屋敷の中には執事と使用人が数人しかいなくて、嵐の夜だった。
雷鳴が轟いた夜で、部屋が別々だったルーナリアが枕を持って私の部屋に来た事があり一緒に寝た事があった。
私は雷とかは別に気にしなかったけど、臆病なルーナリアには両親がいないことで不安になり…私のところに来たのだった。
「お姉ちゃん、一緒に寝ても良い?」
そう言われて私はルーナリアと一緒に寝た事があった。
普段はそんな表情を見せる事がなかったのだが、余程怖かったのか私にしがみ付いていると安心した表情で眠っていた事があった。
その思い出を元に魂の呼び戻しをした結果、こんなに甘える様になったのかな?
まぁ、悪い気がしないので構わないんだけどね。
翌日、久々にギャレッド達が店に来た。
ギャレッド達は長期間、冒険者ギルドの依頼で他大陸まで足を延ばしていたという話だった。
戻って来た理由は色々あるみたいだった。
ストックしていたポーションが切れた…という話もあるけど、1番はルーナリアを見たいという話で来たのだった。
「お前がリアーナの妹か…」
ギャレッドはそう言ってルーナリアに近付くと、ルーナリアは私の後ろに隠れた。
そして…「この人の顔怖い!」と言い出すと、店内にいたギルやソーマやメルーファが笑い出した。
ギャレッドは酷く落ち込んでティファルさんに慰められていた。
私は最初からギャレッドの顔は別に怖い事とかはなかったけど、これが一般の反応なんだろうね?
ギルとレイヴンとソーマがルーナリアの元に来て言った。
「済まない、リーダーが怖い思いをさせたな。」
「君がリアーナの妹さんなのか、やはり似ているな。」
「僕はソーマ、リアとは仲良くしている者だ。」
ギャレッドの後だったからか、ルーナリアは3人に抵抗なく接していた。
するとルーナリアが突然こんな事を言い出した。
「ねぇ、お姉ちゃん…この3人の誰がお姉ちゃんの良い人なの?」
「「「「!?」」」」
ギルとレイヴンは目を伏せて咳払いをし、ソーマは顔を赤くしながらそっぽ向いた。
「何を言っているのよルーナリア!」
「感じ的だと…ソーマ君かな? お姉ちゃんの事を愛称で呼んでいたみたいだし…」
「私は以前はギャレッドさんのパーティーに所属していて、皆は同じパーティーメンバーだったから親しい間柄というだけであって、そんな関係じゃ無いわよ‼︎」
「お姉ちゃん、何を焦っているの?」
「別に焦ってなんかないわよ‼︎」
ルーナリアが変な事を言い出す物だから、私は必死に否定した。
そりゃあギルはカッコいいし、レイヴンは落ち着いていて魅力がある男性だし、ソーマは暑苦しいけど気遣いが出来る人とは思う。
でも私は彼等をそんな目で見た事はないし、私みたいな無愛想な女よりもルーナリアの方が…?
「私よりもルーナリアの方が3人はストライクでしょ?」
「う~ん…カッコいいとは思うけど、私は今はお姉ちゃんがいれば良いかな? まだ男性は少し怖いし…」
これが男性に媚びを振り撒いていたルーナリアなのだろうか?
本当に全くの別人になっている。
「私も今はお店の事もあるし、ルーナリアと一緒にいる方が良いわ。 お付き合いは…考えていないわけではないけど、今は余裕が無いしね。」
「私に気を遣っているのなら平気だよ、お姉ちゃんの邪魔をする気はないし…お姉ちゃんには幸せになって欲しいから。」
「あのねぇ…」
ルーナリアが突然変な事を言うものだから、私も変に意識をしてしまっていた。
3人は用を思い出したと言って店から出て行った。
メルーファは私の顔を見てニヤニヤしながら笑っていた。
「あ~あ、パテットがいないのが残念ねぇ? あの子ならこの状態を絶対に放っておかないのに…」
「そういえばパテットは一緒じゃないの? いつもならパーティーメンバーでいる筈なのに…」
「パテットは今は別行動をしているわ、緑園に会いに行っているみたいだし…」
何とか話を逸らす事ができた。
けど、グランマに会いに…ってなんだろう?
その数日後、それが判明する事になる。
まさかこの店にパテットがグランマを連れてやって来るとは思わなかった。
一体…何の用があって来たのだろう?
以前の様に男に媚びる様な話し方はしない。
寧ろ…会話は問題ないけど、一定以上の距離に男性が近付くと委縮してしまう傾向があった。
店での生活の時はしっかりしている割に、店が終わって夜になると私に甘えてくる。
お風呂に入る時も、寝る時も、買い物に行く時もいつも一緒だった。
ティファルさんはその光景を見て、「仲の良い姉妹ね…」というが…昔はそうではなかった。
最初の内は戸惑ったけれど、今では別に慣れた物だった。
何がルーナリアを変えたのかが分からないが、少なくとも演技をしている様には見えなかった。
ドミニティ殿下曰く、ルーナリアの死の原因はドミニオンによる暴力が男性による恐怖感が原因だったんじゃないかという話だった。
でもそれだけが原因かな?
そう考えていると、魂呼び戻しの時にルーナリアとの思い出が関係しているのかとも思えた。
あれはお互いに5歳くらいだった時かな?
両親がどこかに出掛けて屋敷の中には執事と使用人が数人しかいなくて、嵐の夜だった。
雷鳴が轟いた夜で、部屋が別々だったルーナリアが枕を持って私の部屋に来た事があり一緒に寝た事があった。
私は雷とかは別に気にしなかったけど、臆病なルーナリアには両親がいないことで不安になり…私のところに来たのだった。
「お姉ちゃん、一緒に寝ても良い?」
そう言われて私はルーナリアと一緒に寝た事があった。
普段はそんな表情を見せる事がなかったのだが、余程怖かったのか私にしがみ付いていると安心した表情で眠っていた事があった。
その思い出を元に魂の呼び戻しをした結果、こんなに甘える様になったのかな?
まぁ、悪い気がしないので構わないんだけどね。
翌日、久々にギャレッド達が店に来た。
ギャレッド達は長期間、冒険者ギルドの依頼で他大陸まで足を延ばしていたという話だった。
戻って来た理由は色々あるみたいだった。
ストックしていたポーションが切れた…という話もあるけど、1番はルーナリアを見たいという話で来たのだった。
「お前がリアーナの妹か…」
ギャレッドはそう言ってルーナリアに近付くと、ルーナリアは私の後ろに隠れた。
そして…「この人の顔怖い!」と言い出すと、店内にいたギルやソーマやメルーファが笑い出した。
ギャレッドは酷く落ち込んでティファルさんに慰められていた。
私は最初からギャレッドの顔は別に怖い事とかはなかったけど、これが一般の反応なんだろうね?
ギルとレイヴンとソーマがルーナリアの元に来て言った。
「済まない、リーダーが怖い思いをさせたな。」
「君がリアーナの妹さんなのか、やはり似ているな。」
「僕はソーマ、リアとは仲良くしている者だ。」
ギャレッドの後だったからか、ルーナリアは3人に抵抗なく接していた。
するとルーナリアが突然こんな事を言い出した。
「ねぇ、お姉ちゃん…この3人の誰がお姉ちゃんの良い人なの?」
「「「「!?」」」」
ギルとレイヴンは目を伏せて咳払いをし、ソーマは顔を赤くしながらそっぽ向いた。
「何を言っているのよルーナリア!」
「感じ的だと…ソーマ君かな? お姉ちゃんの事を愛称で呼んでいたみたいだし…」
「私は以前はギャレッドさんのパーティーに所属していて、皆は同じパーティーメンバーだったから親しい間柄というだけであって、そんな関係じゃ無いわよ‼︎」
「お姉ちゃん、何を焦っているの?」
「別に焦ってなんかないわよ‼︎」
ルーナリアが変な事を言い出す物だから、私は必死に否定した。
そりゃあギルはカッコいいし、レイヴンは落ち着いていて魅力がある男性だし、ソーマは暑苦しいけど気遣いが出来る人とは思う。
でも私は彼等をそんな目で見た事はないし、私みたいな無愛想な女よりもルーナリアの方が…?
「私よりもルーナリアの方が3人はストライクでしょ?」
「う~ん…カッコいいとは思うけど、私は今はお姉ちゃんがいれば良いかな? まだ男性は少し怖いし…」
これが男性に媚びを振り撒いていたルーナリアなのだろうか?
本当に全くの別人になっている。
「私も今はお店の事もあるし、ルーナリアと一緒にいる方が良いわ。 お付き合いは…考えていないわけではないけど、今は余裕が無いしね。」
「私に気を遣っているのなら平気だよ、お姉ちゃんの邪魔をする気はないし…お姉ちゃんには幸せになって欲しいから。」
「あのねぇ…」
ルーナリアが突然変な事を言うものだから、私も変に意識をしてしまっていた。
3人は用を思い出したと言って店から出て行った。
メルーファは私の顔を見てニヤニヤしながら笑っていた。
「あ~あ、パテットがいないのが残念ねぇ? あの子ならこの状態を絶対に放っておかないのに…」
「そういえばパテットは一緒じゃないの? いつもならパーティーメンバーでいる筈なのに…」
「パテットは今は別行動をしているわ、緑園に会いに行っているみたいだし…」
何とか話を逸らす事ができた。
けど、グランマに会いに…ってなんだろう?
その数日後、それが判明する事になる。
まさかこの店にパテットがグランマを連れてやって来るとは思わなかった。
一体…何の用があって来たのだろう?
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