文化部小説一覧
3
件
恋愛は見ているだけが丁度良い。
考えてもみよう。現実の恋愛なんて心が削られるばかりで、成就するのはほんの一握り。つまり、陽キャの独壇場というわけだ。俺みたいなド陰キャに入り込める訳もなく、せいぜい枠外から時折観察するのみである。
ところで、ここで言う観察とは二種類ある。
一つ目は、三次元のカップルを目の端に観察すること。というか、これに関してはカップルに限った話ではない。カップルを含め、面白い人間は沢山いる。
二つ目は、二次元のカップルを紙、あるいは画面越しに観察することである。いや、これに関しては「愛でる」あるいは「推す」と表現した方が良いかもしれない。誰と誰とをくっつけるかでしばしば戦争は起こるが、それもまた一興だろう。
私立城ケ丘学園高校 現代文化研究会 高見沢幸介
文字数 9,152
最終更新日 2023.09.18
登録日 2023.09.01
3
件