天気 小説(外部サイト)一覧

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現代文学 完結 ショートショート
行き交う人々を囲むように街宣車が走る。 車から降り、演説をはじめるが、見向きもせず幾人もの人が通り過ぎていく。 額に汗を滲ませ、顔をいがませ、立ち止まり、耳を傾けてもらえるように、行き交う人々の顔を見、声を枯らせながら演説している。 汗が垂れ、頭からは湯気が沸き立っている。 さすがの熱量に心打たれたのか、立ち止まり耳を傾ける者も現れた。 応援団も駆けつけ、彼の周りを囲い場を盛り上げた。 異様な盛り上がりに、次第に行き交う人々は立ち止まり、大きな輪を作り、盛り上がりは更に加速した。
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小説 21,957 位 / 21,957件 現代文学 697 位 / 697件
登録日 2025.02.03
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