みんな、それぞれの花を持つなか、
たった一人花を持たない猫の"根無し草"。
ある日、彼は女神様に願いました。
「ぼくにも花をください。大きくても小さくてもいい。綺麗でも、たとえ醜くたっていいです。頭の先からしっぽの先、どこだっていいんです。ぼくにも花が咲きますように」
その言葉を聞いた女神様は微笑みます。
"根無し草"と呼ばれる彼に花は咲くのだろうか。
おだやかで、きれいな児童文学のはじまりはじまり。
作者は、
「英文学に挑戦してみたかった」
などと供述しており……
文字数 1,581
最終更新日 2021.11.04
登録日 2021.11.04