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5章 レーデンブルク 悪魔討伐編

重要な事を見落としていました

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さて、ここにきて重要な課題を見落としていた。

今後、地上にいる各国の国王達に邪王システムや悪魔召喚の事を一から説明しなければならない。つまり、ストレートに言うと『あなた方が崇拝しているスフィアが全ての元凶です』と宣言しなければならないのだ。絶対ショックを受けるに違いない。これまで邪王や邪族によって、多くの人々が殺されてきた。悪魔召喚に到っては、現在進行系で被害が続出している。しかも、召喚主はスフィアが神族へ変化させた異世界召喚者:秒寺伸太郎、動機は地上を大混乱に陥れて自分を殺して欲しい----だ。

今からエルフの国王様と王妃様に説明するわけだけど、確実にショックを受け寝込むかもしれない。なんとか、私がフォローしよう。なんとなくだけど、これまでのスフィアへの崇拝が私になりそうで怖いわね。

執務室に到着し、全員が席に着いたところで、エルフの国王と王妃が立ち上がり話しを切り出した。

「サーシャ様、サリア様、改めて名乗らせて頂きます。シルフィーユ王国国王のディザイグ・シルフィーユと申します」

「私は王妃のウィルマ・シルフィーユと申します」

「お2人を監視していた事、誠に申し訳ありませんでした。お怒りを鎮めて頂けないでしょうか?」

うーん、2人とも、とても震えている。勇気を振り絞って話しているのがわかるわ。監視されている時、遊び過ぎたわね。

「サーシャ、すまなかったな。俺からも謝罪しておく。俺とリフィアにとっては、今回の監視がサーシャへのお仕置きと思って了解したんだ。サーシャが清水茜である事は理解していた所為もあって、言動にはかなり注意したんだぞ。その上、勝手に加護なんか付けたから、危うく喋っちまうところだった。俺もリフィアも、かなりストレスが溜まっていたんだからな。監視されている事に気付いても、誰が監視しているのか、魔導具はどこにあるのか、まずバレないだろうと思い、お仕置きとして送ったものが、あっさり全て見つかり、その魔導具を通じて、俺達が逆にお仕置きを喰らうとは思わなかったぜ」

私にお仕置き?そこまでストレスを溜め込んでいたんだ。

「それだけじゃないわ。それにハイエルフ様への謁見も、私にとっては物凄いストレスだったのよ。結局、ハイエルフ様はかなり昔に既に全員亡くなっていて、より高位の神族である佐江様と努様がいらっしゃった。私の心的ストレスはピークになったわ。何かサーシャにお仕置きをしたいと思っていたら、佐江様から監視の事を言われたの。これで監視して、少しでも私と同じストレスを味わってもらおうと企んだけど、逆に私がお仕置きを喰らってしまったというわけ。だから、ごめんなさい。監視はやり過ぎたわ」

うーん、それって自業自得?あれ、違うか?全部任せっきりにした私も悪いわね。

「バーンさん、リフィアさん、こちらこそすいません。そこまでストレスになっているとは思いもしませんでした。確かに佐江さんと努さんから事情を聞くまでは、怒っていました。だから罰として、春人君達を除いた全員に私の軽い威圧と殺気を不定期に喰らわせたんですけど、まさか殺される恐怖を植え付けるまでに到るとは。うーん、かなり抑えたんだけどな~」


「私も別に怒ってないわ。面白い魔導具を開発したな~と思う程度ね。それよりサーシャ、あんた私より20倍以上強いんだから、自分の力を把握しなさいよ。あんたにとっては軽くでも、相手からしたら死ぬ寸前まで追い詰めてるようなものよ。エルフの国王と王妃、今でも震えてるじゃない」

そこなのよね。オリュンプスで大量に悪魔を討伐して以降、自分の力を完全に把握出来ていない。あ!よく考えたらシステムマニュアルスキルがあるんだから、少し弄るだけで自分のステータスを見れるじゃないか!なんで気付かなかったのかしら?時間がある時に見てみよう。

「うーん、そうだったみたいね。国王様、王妃様、バーンさん、リフィアさん、改めて私からも謝罪させて下さい。ちょっとやり過ぎました、すいませんでした」

「いえ、元はと言えば、こちらも悪かったのです」

このおかしな状況を打破してくれたのは春人君だった。

「国王様、王妃様、茜も許してくれているんだし、もう良いじゃないですか。それに、話が進みません」

「う、そうだな。ハルトの言う通りか。サーシャ様、お話をお伺いしても宜しいですか?」

「ええ、もちろんです。ただ、今から話す内容は-----国王様や王妃様、全ての地上にいる人々にとって、かなりショックな内容です。心して聞いて下さい。邪王システムがどうして出来たのか、悪魔が大量にどうして召喚されたのかを説明していきます」

私が話した事がキッカケとなり、部屋は張り詰めた空気に変化した。



○○○



まず、話したのは、今のスフィアタリアの生い立ちね。遥か昔、ここは今の地球文明以上に栄えていた。そこには多くの種族達が生活していたが、崩壊の危機に直面しているにも関わらず、問題解決を先送りにした事で修復不可能な事態へ陥った。人類の多くは、別の異世界へ逃げ出し100名の人々だけが残り、そこに邪神デモゴルゴンと女神スフィアがいて、この2人が生体改造で神族に進化して、崩壊した世界から今のスフィアタリアを作り上げた事を長々と懇切丁寧に説明した。

「そ、そんな、我々の伝承に残っている邪神デモゴルゴンが、元は人間!邪神と女神の2人がこの世界を作り上げた?-----」

春人君達やバーンさん、リフィアさん、国王様や王妃様は、案の定呆然としている。

「サーシャ様、デモゴルゴンはどうして邪神と呼ばれる様になったのですか?」

王妃様の発言で、皆疑問に思ったようね。

「ここから話が深刻になっていきます。心して聞いて下さい」

ここからサリアも登場してくるから、複雑な気分でしょうね。

新たなスフィアタリアを作り上げてから数百年後、大きな戦争が勃発した。何年経っても終わらなかったため、デモゴルゴンが人々の中にある負の感情を吸い上げる事で、戦争を強制的に終わらせる事に成功した。サリアは、この方法を一時凌ぎだと言って頑なに止めたけど、聞き入れてもらえなかった。その後、戦争が起こる度に同じ事を繰り返したため、デモゴルゴン自身が負の感情に取り込まれていき、徐々に精神がおかしくなり、スフィアやサリアに暴力を振るうようになってきた。また、戦争を繰り返す地上の人達に呆れ返り、デモゴルゴン自身が地上に降り立ち、殺戮を繰り返すようになった。ここで、邪神デモゴルゴンが誕生したのだ。ここまでの流れも、事細かく説明しておいた。

「そ、それでは邪神の誕生は、我々地上の者達が原因?な、なんと言う事だ。我々人類が戦争を頻繁に起こした事で、邪神デモゴルゴンいやデモゴルゴン様を狂わせてしまったと言う事か」

一応、フォローも入れておきましょう。

「いえ、一概に地上の人類達が、全て悪いというわけではありません。サリアがデモゴルゴンやスフィアに提案したように、大きな戦争に発展する前に事前に神託を入れておけば、被害は最小限に抑えれたでしょう。あの2人はサリアの意見を聞かず、頑なに見守るだけで何もしなかった。そして、このままだと滅亡するという段階になって、やっと動いたのよ。しかも、戦争を終わらせる手段として、負の感情を吸い取るという一時凌ぎでしかない方法を採用した。サリアが事あるごとに進言しているにも関わらず、それをずっと使用し続けた」

「茜、どうして、デモゴルゴンとスフィアはサリアの提案を無視したんだ?俺なら、サリアの意見を採用するぞ。もしくは、大きな戦争になる前に天罰を与えたりするけどな」

春人君も、同じ意見か。

「あんた、春人だっけ!私の意見に賛成してくれたのは、あなたで2人目よ。デモゴルゴンとスフィアの奴は、私の提案を全て却下しやがったわ」

「デモゴルゴンとスフィアはサリアの両親である前に、現在の管理システムを一から作り上げた研究者兼技術者なのよ」

「おいおい、まさか子供を思いやる心より、研究者としてのプライドを優先したんじゃないだろうな?」

「そのまさかよ。まあ、あくまで推測だけど、サリアより正しい方法を永遠と模索していたんだと思うわ」

「----最低な両親だな。確かに地上の人達も悪いんだろうけど、デモゴルゴンとスフィアも屑じゃないか。ちっぽけなプライドの所為で、止めれる戦争を継続させていたんだからな」

「サリアが可哀想だよ!」
「ちょっと待って下さい。じゃあ、なんで茜を邪族に変化させたんですか?」

まあ、そう思うよね。

「う、そ、それは-------」

「まあ、それはオイオイ話すわ。とりあえず、続きを言うわね。スフィアが殺戮を繰り返すデモゴルゴンと戦い異空間への封印に成功した。でも、デモゴルゴンは置き土産を残した。それが邪王システムね。邪神封印と同時に、このシステムが起動し、邪族が出現した。邪族は負の感情を持つ人々を次々と殺していき、その魂を邪王の卵に一定量吸収させる事で、邪王が誕生した。このシステムの内容を知ったスフィアは、大きな戦争を起こさないための処置として、邪王システムをそのまま残したの。問題となったのは200年前に復活した邪王ね。これまでと異なり、大きな力を宿した邪王は、スフィアタリアの人達では討伐不可能だった。邪王に関しては事前に察知していたので、スフィアはシステムの除去を試みたらしいけど、厳重なガードが敷かれていて、どうしても削除出来なかった。だから、切り札として異世界召喚システムを作った」

「ちょっと待て!なんで、異世界召喚なんだ?スフィアかサリアが地上に行けば、一発で解決するだろ!」

「私が行けば一発で討伐出来ると言ったわよ。案の定、却下されたわ。おまけに、スキルと魔法が使えなくなるお仕置きを喰らったし」

「スフィアをぶん殴りたいんだが?」

同感。

「その時に召喚されたメンバーが邪王封印に成功した。そして、メンバー中4人、涼見凌一、秒寺伸太郎、東吾佐江、森本努がスフィアに呼び出され神族となったの。ちなみに、涼見凌一は私が討伐したわ」

「サーシャ、涼見の力を殆ど感じないのですが殺したんですか?」

佐江は、昔の仲間だからか気にしているのかな?

「あいつのステータスを奪った後、ただの人間にして食料もないゾンビハウスに閉じ込めてあるわ。おまけとして、老衰以外で死ねない様にしたし、その時に生まれるエネルギー全てを私に還元する設定にしてある。あいつは、ただでは殺さない。これまで受けたゾンビ達と同じ目にあってもらう」

「-----そうですか。それだけの事をしたのですから当然な罰だと思います」

「佐江さんから聞いてはいたけど、胸糞悪い話だよな」


「ここからサリアが大きく関わってくるわ。まず、スフィアが4人を神族に変化させた後、人数を確保出来たからという理由で、今までスフィアのフォローに回っていたサリアを解任した。サリアは、『システムを熟知しているのに、なぜ追い出されるのよ』とキレたわ。これがキッカケとなって、サリアはスフィアを憎むようになった。結論から言うと、スフィアは多くの仕事をサリア達に押し付けられて、鬱病になってしまい、この世界から逃げたわ。私達が召喚されたのは、スフィアがこの世界から逃げる直前だったの。私はサリア、それ以外はスフィアがスキルを付けてスフィアタリアに召喚させたのよ」

「それでサリアは、どうして茜にあんな変なスキルと邪族に変化させたの?」

「美香、結論から言うと、ストレスを発散したかったのよ。私を標的にした理由は、自分より可愛いから」

「「「「「はああぁぁぁぁぁーーーーー」」」」」

「私達が召喚される3ヶ月前、秒寺伸太郎によって悪魔が大量に召喚されたわ。当時はトイフェルベリーのままだったけど、私達を召喚する頃には一体化まで進んでいる悪魔がかなりいたのよ。その所為で、管理システムにかなりの負荷が掛かり、膨大な数のエラーが発生したの。スフィアは春人君達を召喚させた後、精神に限界が来て、そのまま逃げ出した。でも、サリアは1人で必死にエラーを修正していた。そんな時、私だけがまだ取り残されていたから、腹いせで適当なスキルを付けてスフィアタリアに召喚させたの。その後、サリアはテイルと一緒にエラーの修正をやり続けていたけど、かなりのストレスが溜まってきて、おかしくなる寸前だったの。そこに私達がカプリースボックス経由で一時的に管理システムと繋がってしまったのよ。当時のサリアはシステムマニュアルスキルを持っていなかったから、管理世界から地上へは干渉出来ないんだけど、カプリースボックスがあれば一時的に干渉出来るのよ。スフィアを追い出した後、システムマニュアルスキルが手に入らない腹いせと日頃のストレス発散を私で発散したというわけ。それで、私は邪心薬を飲まされた」

サリアにとっては、気まずい雰囲気ね。

「わ、私も今になって反省しているわ。言い訳になるけど、あの時の私は膨大な仕事量を抱えていて、おまけにシステムマニュアルスキルも手に入らなかった。そこにサーシャが来たから、-----つい-----やっちゃったのよ」

「皆さん、サリア様を許してあげて下さい。全ての元凶のスフィア様を追い出したのは良いのですが、秒寺伸太郎が悪魔を本当に召喚するなんて思わなかったんです。その所為でストレスがピークに達して、サーシャ様に悪さをやってしまったんです。もうお仕置きは、サーシャ様から受けました。本当に反省しているんです。許してあげて下さい」

「----ふー、まあ茜が許しているのなら、俺達からは何も言わないよ。けど、もう2度とするなよ」

「サリアにも、色々と事情があったんだね。まあ、茜も許しているんだから、私も許してあげるよ」

春人君、美香が言った後、夕実、真也君、義輝君もサリアを許してくれた。

「------ありがとう」

サリアの顔が赤くなっているわ。口を尖らせながらボソッとお礼を言いますか。

「今すぐ、サリアを抱き締めたいわね」
「美香、同意見です」

「なんでよ!」

美香と夕実は、完全にサリアの事を気に入ったようね。

「ここからが私の話よ。邪心薬を飲まされた後、私の精神は異空間に封印されていた邪神デモゴルゴンと繋がった。デモゴルゴンは私の精神を喰って身体を乗っ取ろうとしたけど、逆に私がデモゴルゴンを喰って、力を取り込んでやったわ。その所為で、種族が人間から邪神になったの」

「「「「「なにいいぃぃぃぃーーーーー」」」」」

「茜、いきなりラスボスと会ったの!バーンさんとリフィアさんからサーシャ関係で話は聞いてたけど、どうやって討伐したの?」

美香が疑問に思うのは当然ね。

「ユニークスキル『フリードリーム』を使ったわ。私の精神世界では、なんでも出来るスキルと記載されていたから、デモゴルゴンをステーキ弁当に変化させて喰ったのよ。あいつ、雄叫びを上げながら、私に喰われていったわね」

「「「「「「ステーキ弁当!!!」」」」」

「味は美味しかったわよ。その後は異空間で訓練してから、王都で3日程過ごした後、スフィアートに向かったの。あの時点では、サリアの姿・強さ・居場所それら全てが不明だった。私が普通に生きているとバレたら、春人君達にも被害が及ぶかもしれない。それに春人君や美香達と接触する事も考えたわ。でも、騎士団や魔法使いの人達が私の僅かながら漏れ出る邪力を察知し、春人君達と接触している所を見られでもしたら、状況は最悪になる。だから、あのダンジョンに手紙だけ残して王都から離れたのよ」

「邪神をステーキ弁当に変化させて、喰った事自体が驚きだよ。どうして手紙だけを残し何も言わず出て行ったのか、その答えをきちんと知りたかった。それ次第では、俺と美香もバーンさんやリフィアさんのように何かキツイお仕置きをしていたところだよ。まあ、監視していたけどね。それについては謝るよ。」

やっぱり怒っていたか。あの最悪な状況で、何も言わず手紙だけを残して王都を離れたら、誰でも怒るよね。1人、邪族になって当てもなく歩いて行くんだから、相当な心配をかけただろう。

「春人君達には、かなりの心配をかけたからね。魔法で変装している状態でもいいから、元気な私を見て欲しかったのよ」

「そう言われると、茜をお仕置き出来ないよ。サーシャの活躍に関しては、バーンさんから聞いた。スフィアート、ガルディア帝国において、大きな被害もなく大勢の邪族達を討伐したと聞いているよ。そうなると、サリアが茜に邪心薬を飲ませなければ、未だに邪神は封印されたまま、邪族達も攻め込んで来て大勢の人々が死んだ可能性が高いな」

「春人君の言う通りよ。結果論だけど、今ではサリアに感謝しているのよ。今の仲間達とも出会えたし、こうやってみんなと再会出来ているからね。多分、邪心薬を飲まされてなかったら、どこかで死んでいたでしょうね。私の話は、これで終わりよ。結局、全ての元凶はデモゴルゴンとスフィア。あの2人が取った方法の所為で、スフィアタリアは滅亡の危機に瀕しているというわけ。最もやろうと思えば、私が邪王や悪魔達全てを片付ける事も可能よ。でも、それはやらないわ」

「サーシャ、理由を聞いてもいいですか?」

「佐江さんの言いたい事もわかるけど、私が全てを片付けてしまうと、地上の人々は私を頼る事になるからよ。今後も、大きな危機は必ず訪れると思う。その時に私が必ず行けるとも限らない。地上の人達も、自分で出来ることは、自分で対処して欲しい。今回の悪魔に関しては、私と加護者達で対応するけどね。あと、邪族は地上の人々に、邪王は春人君に討伐してもらうわ」

「え、俺?そりゃあ構わないけど、元々そのつもりだったしな」

「システムマニュアルスキルを手に入れたことで、加護者達のステータス全てを弄る事が可能になったの。ただ、1000万を超えると神族になってしまうから1000万以上にはしないけどね」

「-----茜、完全に神様だな。ドーピングどころじゃないぞ。なんか邪王が憐れに思えてくる。復活した直後に、ステータスを弄られた俺が邪王を一刀両断して、『はい終了』って、なんかそれで討伐しても全然嬉しくない」

「春人君、世の中、綺麗事だけでは乗り越えていけないわ」

「いや、そうなんだろうけど、異世界小説のような展開が全くないな。王道どころか、真逆の邪道な手段で、邪王を討伐か」

「そうなるわね。勇者が邪王を圧倒的な力で完全消滅させたって事になれば、多分、ドーピング勇者:桜木春人とドーピング聖女:島崎美香という感じで銅像にでもなって、一生名を残す事になるんじゃないかな。人々の心の中に永久に残るわよ」

「「「それ、良いね!!!」」」
「「いや、それ最悪だから!!!」」

「絶対嫌よ。ドーピング聖女で名を残したくないわ。せめてドーピングを外して欲しい!」

「俺だって嫌だぞ。それで名が残っても全然嬉しくない。むしろ、名前を削除して欲しい」



これで、ここまでの経緯を話し終えたわね。



次は、悪魔討伐をどうやって行なっていくかだ。トイフェルベリーの効率的な削除方法は考えているから、その案から話していこう。
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