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西の王国の姫君は見目うるわしい17歳。
その性格は小心者でケチくさく、しかしいざとなれば豪胆者で一徹な頑固者。
そんな姫がある日、西の王国を代表するスラムの街へ、独りで旅行へゆくと宣言。
スラムの街の名はカルマカ。
世界3大スラム街のうちのひとつと誉れ?高い無法地帯。
姫君お付きの従者は大あわて。
「この大変な時にカルマカに何の御用ですかな?というか、姫様はカルマカを御存知なのですか?あそこがどういう街なのか」
「もちろん。世界3大スラムの内のひとつでしょう」
「我が国の恥部!恥です!はーじ!世界中の無法者がやって来ては好き放題、やりたい放題!汚物と何かが腐ったような匂いが立ちこめた街は殺人も猥褻も男女売春も賭博も薬物も密輸も、人身売買ですらも、まるで許されたかのごとくに日常茶飯事!取り締まれども取り締まれどもモグラ叩きのごとくですぞ!叩いても叩いても次から次へと、いくらでも湧いて来おるのです!ええっ!? こやつ、こないだ、あれほど叩いてやったのに!? また!? と驚いているのはルーキーの警察官だけ!きゃつらめ、まったく懲りぬのです!」
なぜ姫は、スラムの街へゆくのだろう。
ろくに城から出たこともない、箱入り娘の姫君が、無法の街へ独り旅立つ理由は何なのか。
文字数 13,391
最終更新日 2026.08.14
登録日 2026.08.14
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