山ほどの砂糖

山ほどの砂糖

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青春 連載中 長編
空を跳ぶのが好きだった。ただ、それだけだった。 高校三年、進路も夢も見えないまま、元体操少年・ハルは、偶然見た一本のダンス動画に心を撃ち抜かれる。 その踊り手の名は——Ren。 “夜踊”と呼ばれるFlipBeatの深夜投稿文化。その闇夜に光るような静かな踊りに、ハルは初めて「心で跳ぶ」感覚を知った。独学で練習を始め、ふと飛び込んだダンスの世界で出会ったのは、Ren、そして、まだ名前のない3人の“踊り手”たち。 踊る理由も、スタイルも、抱えたものも違う。でも、「表現したい」という衝動だけは、みんな同じだった。 バラバラだった5人が、ある夜、決意する。 ——このままじゃ終われない。踊りで、ちゃんと光になりたい。 目指すのは、動画アプリの頂点《Stella Nova》。 心で跳べ。まだ名前のない星になるために—— 『跳ねろ、心臓』 夢に遅れて気づいた僕らの、未完成で最高の“青春ダンス”物語、始まる。
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文字数 56,367 最終更新日 2025.04.19 登録日 2025.04.10
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