2
恋愛 連載中 長編 R15
 魔物の軍勢と大陸を二分して戦う連合国軍。その前線で活躍する最強と呼び声高い魔導騎士、ユリウス・アーデングラッハは、類まれなる容姿と実力に、大国の王子という身分も合わさって大陸じゅうの女性達の憧れの存在だ。 「でも!!その魔力!半分私のなのですけれどーーー!!」  東の果ての隅の隅、魔物の大行軍により滅びた亡国の姫アカシャは叫ぶ。    古代精霊の血を受けた一族の末裔であるアカシャは、第二の心臓と呼ばれる生体魔導石で他者と魔力を共有する事が出来る。  膨大な魔力を持って生まれる一族は、自身で魔法の行使が出来ない代わりに、愛を交わす相手に第二の心臓を渡しその魔力を与える……のだが、アカシャの第二の心臓は10年前に訳あってユリウスの手に渡った。  当のユリウスは、それがアカシャのものであることも、魔力を勝手に吸い上げている事も知らされていない。  本来なら触れ合う事で互いの魔力が循環し回復するのだが、一方的に吸い上げられているアカシャは事あるごとに失神し、行き倒れかけ、最近では魔力欠乏により肌はカサカサだし髪はパサパサ、満身創痍であった。    何とかたどり着いた連合国中枢都市で、連合軍の門を叩くが門前払い。  学園に通うと聞きつけて、潜り込んだ学園では取り巻きが多すぎて近づけない。  噂によるとユリウスには恋人がいて、近々婚約するんだとか。  そんな彼の傍らには愛らしく、美しい聖女様が立っている。  アカシャは長く胸のうちにあった想いを終わらせ、第二の心臓を取り返すべく試行錯誤の日々に身を投じる。 「使った魔力の分愛してくれなんて言わないから、心臓と魔力は返していただけませんか!?」
24h.ポイント 0pt
小説 183,974 位 / 183,974件 恋愛 56,009 位 / 56,009件
文字数 200,036 最終更新日 2021.02.27 登録日 2020.11.15
気が付いたら幼女の後ろに立っていた。どうして自分がそこに居るのか、自分は何者なのか、何も思い出せない。声を発する事も何かに触れる事も出来ないし、己の姿を確かめようにも鏡にもうつらない。たぶん恐らくどう考えても、幽霊というやつだ。 目の前に居る幼女はどこぞの高位貴族のご令嬢らしく、なかなかの美少女だと思うが、歳の割に表情に乏しく滅多に笑わない。 幽霊だから何も出来ないし、どういうわけだか離れる事も出来ない。そのうち彼女のまわりには少しずつおかしなものが増えていく。おかしなものと一緒に彼女の日々をひっそりと見守っていた。 彼女の周りをうろうろ漂うだけの日々の中、ある日のお茶会で、誰かが彼女を名指しで「悪役令嬢」と呼ぶ声が聞こえた。この子が?悪役ってどういうことだ?
24h.ポイント 0pt
小説 183,974 位 / 183,974件 ファンタジー 41,859 位 / 41,859件
文字数 35,593 最終更新日 2020.11.25 登録日 2020.11.01
2