真面目な人ほど、「ミスした」「怒られた」「自分はダメな人間だ」と飛躍してしまいます。でも実際は、ミスをした。 改善点があった。というだけなんですよね。人間としての価値とは別です。ここを混同してしまうと、本当に苦しくなります。私も昔はかなり混同していました。怒られるたびに、「自分は価値がない」 「能力がない」「向いていない」と考えてしまっていたんですよね。
でも、今は違います。私の中で大事にしているのは、「反省」と「自己否定」は違うということです。反省は必要です。「あそこは改善しよう」 「次はこうしよう」これは成長につながります。ただ、「だから自分には価値がない」は違うんですよね。ここは分けて考えないといけない。なので、私はまず、「あ、今、自分は自己否定してるな」と客観視するようにしています。
なぜ人は、「怒られた記憶」を何度も思い出すのか。これ、実は人間の脳の仕様なんです。人間の脳は、“危険”を優先的に記憶するようにできています。さらに、「ネガティビティ・バイアス」といって、ネガティブな情報のほうが強く記憶に残る特徴があります。だから、褒められたことより、怒られたこと。成功したことより、失敗したこと。こういうものの方が頭に残りやすい。なので、嫌な言葉が何度も再生されるのは、「自分が弱いから」ではなく、「人間の脳の仕様」なんですよね。ここを知るだけでも、かなり楽になります。
人はネガティブなことを考え続けるだけで、かなり脳のエネルギーを消耗します。しかも厄介なのが、人は何もしていない時ほど、嫌なことを思い出しやすい。これを「デフォルトモードネットワーク(DMN)」と呼びます。ぼーっとしている時。 通勤中。 お風呂。 寝る前。こういう時に、嫌なことを勝手に思い出してしまうんですよね。
だから、私はまず、「あ、今、自分はDMNに支配されてるな」と客観視するようにしています。そして、一回断ち切る。これがすごく大事だと思っています。
みなさんの方の中には、「打たれ強い人って、何を言われても平気なんでしょ?」「メンタルが強くて羨ましいな」と思っている方もいるかもしれません。でも実際は違います。
傷つく。 落ち込む。 イラッともする。ただ、長時間そこに居続けない。切り替えて、戻ってくるのが早い。これが「打たれ強さ」なんですよね。つまり、打たれ強さとは、「回復力」なんです。肉体だけでなく、メンタルも、「回復力」が大事なんです。
くよくよすることって、本当に体力を奪うんです。
嫌なことを言われる→ 頭の中で何度も再生される→ 脳疲労が起きる→睡眠の質が落ちる→ 翌日の集中力が下がる→仕事のパフォーマンスが落ちる→また怒られる……この負のループに入ってしまう。つまり、メンタルの消耗は体力の消耗でもある、ということなんです。だからこそ、必要以上に引きずらない。これがすごく重要です。