ビジネスの成功は“体力”で決まる--。成功者の多くは「体力おばけ」であり、24時間365日働いても疲れない、そんなイメージがあるかもしれません。確かに、体力があれば長時間働くことができ、毎晩飲み会に顔を出して人脈を作れます、インプットもアウトプットも、トライ&エラーも、体力があればいくらでもできるでしょう。しかし、体力という身体的な能力は、生まれながらの体質が大きいものです。また、年を取るごとに体力は目減りしていきます。「体力ありき」で考えるのではなく、「タフじゃなくても」結果を出す方法を模索することが長く働き続けるコツではないでしょうか。一流企業のゴリゴリの営業部で結果を出し、現在は起業家として活躍する秋山さんは、じつは先天的な心臓病を抱え、学生時代の怪我が原因で、視力が低下しています。「タフじゃなくても」結果を出す、ビジネスマンの働き方、考え方を教えていただきます。
仕事で失敗してしまった。大事なコンペで負けてしまった。関係者とこじれてしまった。上司から嫌なことを言われた……。誰しも、仕事をしていれば、落ち込むことはよくあります。そんなとき、くよくよしてその日1日、それどころか1週間「やる気」が出ず、仕事の効率が下がってしまう。そんなことはありませんか?
筆者は昔から比較的ポジティブなタイプです。もちろん落ち込むことはあります。嫌なことを言われれば普通に傷つきますし、怒られればへこみます。ただ、それでも比較的早く切り替えられる方だと思っています。
なぜ私がこういう考え方になったのか。その原点には、生まれつきの心臓病があります。私は小さい頃から毎年、お母さんと一緒に病院へ通院していました。定期検査で、心臓に問題がないかを確認するためです。その時に、お母さんから何度も言われた言葉があります。
「あなたは一回死んだようなものなんだから、命を大事にしなさい」
この言葉は、今でも鮮明に覚えています。さらに、お母さんからは、「同じ病棟にいた同年代の女の子は亡くなってしまった」という話も聞いていました。だからこそ、私の中では昔から、「死ぬことより怖いことはない」という感覚があります。
もちろん、人から怒られたり否定されたりするのは辛いです。 でも、「死ぬわけじゃない」と思えるんですよね。
ただ、勘違いしてほしくないのは、別に何を言われても平気な人間ではないということです。筆者も普通に傷ついてきました。過去には上司から、「お前なんて辞めちまえ」 「人間失格だ」 「お前には能力がない」と言われたこともあります。一回だけならまだ耐えられるんです。でも、それが何度も続くと、本当にしんどい。仕事が手につかなくなる。 帰り道でもずっと考えてしまう。 家に帰っても頭から離れない。 寝る前も、その言葉を思い出す。「あの時もっとこう言えばよかった」「なんで自分はこんなにダメなんだろう」 「自分は向いてないんじゃないか」そんなことばかり頭の中をぐるぐる回るんですよね。
ある時、さらに上の上司から「大丈夫か?」と声をかけられた瞬間、男ながら涙が出たことがあります。それぐらい、自分でも気づかないうちに消耗していたんです。
だからまず伝えたいのは、「打たれ強い人=傷つかない人」ではないということです。誰だって傷つきます。誰だって落ち込みます。ただ、“打たれ強い人”というのは、「切り替えが早い人」なんだと思います。落ち込んでもいい。でも、そこに長時間居続けない。これがすごく大事だと思っています。