道を極める

世界を制するプロゲーマー梅原大吾の
勝ち続ける「野獣」の掟

2016.12.20 公式 道を極める 第10回 梅原大吾さん

好きなことに情熱を傾けてもいい
可能性を活かせる社会にするための新たな挑戦

――周りの熱意に推され、決断を。

梅原氏:結局、ぼくのすべての動機ときっかけは「人」でした。対戦の様子をまわりで眺めて喜んでくれたゲームセンターの友人たちもそうですし、ストリートファイターの新作に誘ってくれた友人もそう。彼の言葉がなかったら、再びコントローラーを握ることもなかったと思います。動画を見て応援してくれる人、 レッドブル、Twitch (ツイッチ)、HyperX(ハイパーエックス)などのスポンサーや、熱い言葉で後押ししてくれ、今はマネジメントしてくれているCooperstownなど、社会的な道を開いてくれた人たち。

今まで、いろいろな方がサポートしてくれたおかげで今のぼくがいる。まだまだやりたいことはたくさんあるから、「もう何にもいりません」とは言わないけど、少なくとも「自分だけ」はもうお腹いっぱい。

――一人勝ちはしない 。

梅原氏:自分ひとりだけがいい思いをするのは、ぼくの性に合わない。自分がたまたま、プロゲーマーという道を用意してもらったから、こうやってお話ししたり、『勝負論 ウメハラの流儀』(小学館新書)『1日ひとつだけ強くなる』(KADOKAWA/中経出版)として、書籍でもメッセージを届けたりすることもできているわけです。なので、多くの人に活かされてきた自分の役割もまた、「人を活かす」ことだと思っています。

「勉強ができる、足が速い」以外にも、世の中にはもっとたくさんの価値観があるんじゃないか。「今」という時間軸だけで、自分の特技を社会に活かすことを諦める必要はないんじゃないか。そうしたメッセージを、プレイや講演活動などを通して発信することが、プロゲーマーである自分の、「今」一番の感心ごとであり、戦いであり、進み続ける原動力になっています。 

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アルファポリスビジネス編集部
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アルファポリスビジネス編集部は厳選した人物にインタビュー取材を行うもので、日本や世界に大きく影響を与える「道」を追求する人物をクローズアップし、その人物の現在だけでなく、過去も未来の展望もインタビュー形式で解き明かしていく主旨である。編集部独自の人選で行うインタビュー企画は、多くの人が知っている人物から、あまり知られることはなくとも1つの「道」で活躍する人物だけをピックアップし、その人物の本当の素晴らしさや面白さを紐解いていく。

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