真中流マネジメント

2017年の展望――がむしゃらに勝ちにいく“粘りの姿勢”で日本一を目指す

2017.02.24 公式 真中流マネジメント 第23回

課題の投手陣、「リーグ5位」で入ったスイッチ

“おもいきり”成績を下げたことで意識と行動が大きく変化
先発に期待するのは「7回まできっちり投げること」

一方で、過去の連載でも取り上げましたが、投手には課題も目立ちます。ただ、私はそこまで不安視はしていません。ピッチャー陣は昨年の結果を真摯に受け止めています。「野手の皆に迷惑をかけた」という反省の思いがあるのでしょう。そうした気持ちが、秋季キャンプの取り組みによく表れていたように感じます。負け惜しみじみて聞こえるかもしれませんが、今となっては、昨シーズン5位という結果はチームにとってよかったとさえ思えます。2015年に比べ「中途半端」ではなく「思いきり」成績を下げたことで、本当に悔しい思いを胸に抱えながらオフを迎えることになりましたから。この経験によって、投手陣をはじめチームの意識と行動にスイッチが入ったように思います。

それでも、課題の残るピッチャー陣、とくに先発に対し求めたいのは「6回、できれば7回まできっちり投げる」こと。ここまで投げてくれれば、戦略の組み立てがかなりイージーになります。昨シーズンは先発が序盤早々に降板するケースが目立ちました。そうなると監督である私は「誰をどこで使おうか、打順はどうしようか……」とあれこれ考える必要に迫られます。結果、本来頭を使うべきところがおろそかになる。ここで「7回まではお前に任せた」と言える先発ピッチャーの層が充実していれば、もっと「勝ち」を狙った戦略に思考を集中させることができるんです。

そして投手陣の充実には、1軍メンバーだけでなく、2軍の若手投手たちの成長も不可欠です。若い選手にも、一日も早く1軍へ上がってきてほしい。そのためには、現状に満足せず常に上を目指す意識を持ってもらいたいですね。「これくらいでいいかな」と思ったら、そこで成長は止まってしまいますから。それは選手にとってもチームにとっても好ましいことではありません。ただ、さきほども触れたとおり控え選手のモチベーション維持というのは決して簡単な問題ではありませんから、選手個人だけでなく、我々首脳陣もその点のケアはしっかりと対応していくつもりです。

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プロフィール

真中満
真中満

1971年栃木県大田原市出身、宇都宮学園高等学校を経て日本大学卒業後1992年にドラフト3位で東京ヤクルトスワローズに入団。
2001年は打率3割を超えリーグ優勝、日本一に貢献。2008年現役を引退。
2015年東京ヤクルトスワローズ監督就任1年目にして2年連続最下位だったチームをセ・リーグ優勝に導く。
2017年シーズン最終戦をもって監督を退任。

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