「徴兵忌避」問題については、その後、「ワシントン・ポスト」紙などの調査で、トランプ氏に関し当時、ファミリ―・ドクターが作成した「診断書」に身体上の問題として「右足かかと部分に小さな突起あり」と書かれていたことが判明している。
1期目の大統領在任中、国務長官を務めたレックス・ティラーソン元エクソンモービル最高経営責任者(CEO)が、見解の相違で辞任に追い込まれる前、トランプ氏を評してこう呼んだことはあまりにも有名だ。
“He is a moron, fucking moron”。「彼はアホだ、とんでもないアホだ」――。米外交の最高責任者であり、財界でも評価が高かった人物がなぜ、身近に仕えた大統領をこんなひどい言葉で呼び捨てたのか。
「moron」は、軽い調子で相手を批判する「fool」「stupid」などの英語とは異なり、判断力、知恵遅れの人を意味し、過去には軽度の知的障碍者を指す心理学用語として使用されてきたほどの“重み”がある。
当時、米国各メディアが報じたところによると、その引き金になったのが、17年7月に開かれた安全保障問題に関する会議での大統領とティラーソン長官との意見対立だったとされる。席上、大統領は「核戦力強化のために予算をあと10倍増やすべきだ」などとまくし立てたのに対し、ティラーソン氏は「そんなことをしたら、米国経済が疲弊し、国が成り立たなくなる」と激しく反論した。
同氏は会談終了後、一部の報道陣に、漏らしたのが、この問題コメントだった。
同氏は発言がリークされ大騒ぎになった後、弁明に追われたが、「私が長年仕事をしてきた財界では、こんな非常識なやり方は通用しない。節度がなく、読書もせず、ブリーフィング・ペーパーにも目を通さず、ディテールを好まない人物に仕えることこそチャレンジングなことはない」などと語り、問題の”moron"発言自体は否定しなかった。
氏は結局その後、立場が悪くなり、辞任に追い込まれた。
トランプ前政権下で首席補佐官(日本の官房長官に相当)を最も長く務めたジョン・ケリー海軍大将が「ニューヨーク・タイムズ紙」(24年10月22日付け)との実名インタビューで語った。
実直さで知られるケリー大将はこの中で「彼は合衆国憲法や法の支配という概念への理解を欠いている。政府による統治というものに、独裁者のように取り組んでおり、まさにファシストの定義に合致するし、許されるならば独裁者のように統治するだろう」「この国の憲法上の意味や、この国の私たちの価値観、家族や政府に対する見方を含めたものの見方、そうしたものをほとんどすべて拒絶する大統領は私が知る限り、少なくとも私が生きている間は間違いなく、ほかに一人もいない」と述べた。
当時、大統領選で民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領も、この指摘について「トランプはまったく無軌道に好き勝手をする人物であり、明らかに一般的なファシストの定義に当てはまる」とコメントした。
トランプ政権1期目の18年から2年間、国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたジョン・ボルトン氏が退任後、自らの回想録などの中で使い、話題となった。
“useful idiot”は、直訳すると「有益な馬鹿」だが、政治用語として特に冷戦期に、本人が気づかないまま実際には共産主義国に都合よく利用されている西側の政治家たちを指す言葉として知られ、旧ソ連指導者の間で侮蔑的な意味合いを込めて使われた。こうしたことから、ボルトン氏はトランプ氏に関し、次のように語っている: