「定年後に仕事を見つけられる人」の精神的な特徴

「人生の見落とし点検」をしてみませんか(写真:Fast&Slow/PIXTA)
定年後も働き続けたいと思っているものの、次の具体的なキャリアをどうやって探したらいいのか、何を学び直したらいいのかわからない、という人は少なくありません。ただ闇雲に見えない何かを探すのではなく、自分の「やりたかったこと」に近づける種を探すには準備が必要です。
 
本稿では、博報堂シニアビジネスフォースのメンバーであり、キャリアコンサルタントの国家資格を持つコピーライター三嶋(原)浩子氏の新著、『未定年図鑑~定年までの生き方コレクション』より、次のキャリアにつながる偶然を引き寄せる「6つの精神性」について紹介します。
 

「働けるまで働きたい」人が増えている

2023年2~3月にリクルートが60~74歳の6000人と企業600社から回答を得たインターネット調査の結果は、40代後半から50代の「未定年」にも「過定年」にとっても厳しい現実をつきつけました。

60~74歳の就労希望者で、仕事に就いていない人に過去5年の就職活動について尋ねたところ、「仕事が見つからずに探している」が24.0%、「見つからずにやめた」が21.8%、「仕事探しを始めたばかり」が7.9%という結果となった。つまり、60~74歳の就職希望者のうち53.7%が、仕事探しをしても見つかっていなかった、ということです(2023年8月10日付YAHOO!ニュース)。

「いつまでも働き続けることが唯一の解であり善」なのか? というご意見も読者から頂きました。もちろん唯一の解でも善でもない。お金の心配がなければ、自分のやりたいことをやって過ごすことを否定はしません。

しかし、年金不安を背景に「働けるまで働きたい」人は確実に増えています。働きたい希望を持ちながらも、希望する仕事に就きにくいという現実とどう向き合えばいいのでしょうか。

そこで「学び直し」という言葉が、改めて浮上します。「未定年」はネクストキャリアに備えて、60歳以上の定年を過ぎた「過定年」は、就労希望を叶えるために資格を取る、大賛成です。しかし学ぼうと決心しても、さて何を学べばいいのか。学び直しのテーマをなかなか設定できないという話を聞きます。

そこでお勧めしたいのが、「人生の見落とし点検」。ネクストキャリアにつながる種を育てるための手立てとして、本稿ですでにお勧めしましたが、「何を学び直すかのテーマ」を見つけるためにも、「人生の見落とし点検」は試してほしい。

拙著『未定年図鑑』の102ページに、「人生の見落とし点検」表があります。この表の項目を埋めていくことで、自分の興味・嗜好性があぶりだされ、客観的に俯瞰することができます。

筆者も「人生の見落とし点検」表を埋めることで、忘れていた自分の好きなことをリマインドできました。中学校の卒業アルバムに書いた将来の夢はアナウンサー。そんな筆者がABCラジオPodcast『未定年図鑑』に出演し、「音で未定年のヒントを発信する」機会を頂きました。トークの素人が「よし、やってみよう」と思えたのは、人生の見落とし点検で、子ども時代の夢を思い出したからです。

「人生の忘れ物」を回収する「学び直し」

未定年は長年にわたり目の前の仕事に集中し、会社に滅私奉公するがあまり、「自分が好きなこと」を忘れている、放置している可能性があります。そんな「人生の忘れ物」を回収する、という考え方で学び直しの起点を探ってみてはいかがでしょう。

人生の見落とし点検の結果、何か新しいことを学び始める。しかし、「未定年」も「過定年」も、それだけで安心してほしくはありません。学びをネクストキャリアにつなげる「すてきな偶然」を手に入れ、働き続ける希望を叶えるために、装着したい5つの精神性があります。