東京五輪延期、電通を揺るがす「スポンサー契約問題」…数百億円が回収不能の可能性か

 また民放テレビ局で予定していた五輪特番とスポットCMも深刻な打撃を受けるでしょう。本来であれば今年の1月から大会当日まで各局の特番で盛り上げていく計画だったのが、すべて白紙です。電通としては特番と絡めて枠を取っていた広告をすべて他のCMに差し替える必要が出てきます。五輪関連のスポットも同様です。まったく同じ規模、予算のCMをこれから補填するのには相当な労力がかかります。少なく見積もっても、数百億円は回収できなくなるのではないでしょうか。

 また、メディアセンターとして借用するはずだった東京ビッグサイトはどうするのでしょう。10月には返還する予定でしたが、また年明けに借用するのでしょうか。ビッグサイトにも来年以降、予定があり、その確保に関しても相当なコストが見込まれます。

 そして、何より難航が予想されるのが、スポンサー契約をどのように更新するのかという点です。契約は今年の12月31日までです。スポンサー企業としては、『延期になったのだから、これ以上、払わなくてもいいだろう』と主張してくるでしょう。しかし、当然のことながら契約更新料をゼロ円にするというわけにはいきません。最上位スポンサーのワールドワイドパートナーの企業はまだしも、イベントの仕切りなどを担当していた国内の中規模企業のスポンサーに新たに契約金を支払う体力があるでしょうか。今後、スポンサー企業の脱落も考えられると思います」

(文=編集部、協力=本間龍/作家)