「暑い夏は服が売れない」は間違い?トレファク営業益21.5%増が示すリユース業の強み

 ブックオフの伸びを支えているのは、暑さよりトレーディングカード・ホビーだ。既存店売上の24.6%を占める。アパレルは構成比10.7%で、伸びは4.7%にとどまる。そのうえで大型店「BOOKOFF SUPER BAZAAR」の出店を続け、本やソフトを目当てに来た客を総合リユースの売り場へつなげている。

 トレファクはその中間にある。衣料が販売の半分近くを占めながら、家電・家具・ホビーまで扱う総合型だ。関東を中心に店を密集させる出店を重ね、中間期は19店を出してグループ店舗数は337店になった。

季節が曖昧になると、服の買い方はどう変わるか

 今夏の決算から言えるのは、気温上昇と物価高が重なると、リユース大手は「売りたい人」と「買いたい人」の両方を取り込みやすい、ということだ。暑さが長引いても、中古なら手ごろな値段で必要な分だけ買える。着なくなれば、また売れる。

 トレファクは決算短信で、実質賃金の伸び悩みを背景に消費行動が「安いから買う」から「共感・納得して選ぶ」へ移りつつあると記している。安さだけでは差がつきにくくなる、という自己認識でもある。

 これは新品アパレルにとっても別の話ではない。百貨店で接触冷感やUVカットの商品が売れたように、新品は「機能」で選ばれる場面が増えている。中古で値がつくかどうかを買う前に気にする人が増えれば、新品と中古は奈い合うだけでなく、一着の服の「一生」の前半と後半を分け合う関係に近づいていく可能性がある。

「夏と秋の境目がはっきりしなくなると、シーズン前に新品をまとめて買うやり方は外れやすくなる。必要なときに必要な分だけ買い、着終えたら手放す。中古市場はその受け皿になりやすい」(同)

 とはいえ、追い風がずっと続く保証はない。トレファクの商品在庫は中間期末で104億円と、期初から13億円増えた。会社は秋冬の繁忙期に現金化する計画だが、暖冬になれば単価の高い冬物衣料の動きは鈍る。免税売上も、免税制度がリファンド方式に変わることから、今後は伸びが鈍る見通しを示している。

 気候や物価がどう振れても、商品を安定して集め、天候に合わせて売り場を素早く入れ替えられるか。リユース各社の差は、今後この「在庫の機動力」で開いていくと考えられる。その答え合わせになるのが、この秋冬の数字だ。

(文=BUSINESS JOURNAL編集部、協力=永田由紀/流通コンサルタント)

【主な参照データ・出典】

トレジャー・ファクトリー 2027年2月期 第2四半期(中間期)決算短信(2026年10月14日)
トレジャー・ファクトリー 2027年2月期 第2四半期 決算説明資料(60カ月連続、粗利率、カテゴリー別仕入・販売)
ゲオホールディングス(現セカンドリテイリング)2027年3月期 第1四半期決算短信(2026年8月6日)
セカンドリテイリング IR情報(商号変更の経緯)
ブックオフGHD 2027年5月期 第1四半期決算短信/同 決算補足資料(2026年10月13日)
日本百貨店協会 2026年8月 全国百貨店売上高概況/同 7月