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政敵に命を狙われ、暗殺者の刃に倒れかけたわたし――フィオナを救ってくれたのは、「氷の騎士団長」と恐れられるヴィルヘルム様だった。
誰にも心を開かないと噂の彼が、なぜかわたしにだけは、蕩けるほど甘く、過保護なほど優しい。
――ただ一つ。彼はいつも身を清めているのに、わたしを抱きしめて囁くたび、なぜか甘い『鉄の匂い』がするのです。
尋ねても、彼は泣きそうに笑って言うだけ。「君が生きていてくれるなら、僕はこの匂いの中でも構わない」と。
どうして彼は、眠りながらうなされるの。どうして、"あの日"の話になると、あんなに凍りつくの。
――わたしの知らない何かを、この人は抱えている。
※二人にとっては、最初から最後までハッピーエンドです。
※ほの暗いホラー風味(人間の狂気・執着)と少しの切なさがありますが、ヒロインは絶対に傷つかず、溺愛されて幸せなままの物語です。幽霊やお化けは出ません。
文字数 5,649
最終更新日 2026.07.08
登録日 2026.07.08
真夏の夜会で、王太子殿下に身に覚えのない罪を着せられ、婚約を破棄されたわたし――セラフィーナ。
弁明も許されず城を追われ、嵐の夜の街道に捨てられたわたしを拾ってくれたのは、冷徹と恐れられる大公、ジークヴァルト様だった。彼はわたしを、壊れ物みたいに甘やかしてくださる。
――ただ一つ。
わたしがこの屋敷に来てから、わたしを嗤ったあの人たちの名前を口にするたびに、風もないのに、屋敷じゅうの風鈴が、いっせいに鳴るのです。
風鈴が鳴った翌朝には、決まって、その人が――没落し、姿を消し、いなくなっている。
「夏の風のいたずらだよ」と、あの人は微笑むけれど。
ねえ、ジークヴァルト様。風もない夜に鳴るあの風鈴は、いったい、何を、報せているの。
……わたしの“罪”も、あの断罪の夜も、まさか、最初から――。
※二人にとっては、最初から最後までハッピーエンドです。
※ほの暗いホラー風味(人間の狂気・執着)とざまぁ要素がありますが、ヒロインは絶対に傷つかず、溺愛されて幸せなままの物語です。幽霊やお化けは出ません。
文字数 4,357
最終更新日 2026.07.08
登録日 2026.07.08
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真冬の夜、婚約を破棄され実家からも追い出されたわたし――リアナを、雪の中から拾い上げてくれたのは、国で一番美しく心優しいと評判の公爵様だった。
レオンハルト様はわたしを壊れ物のように甘やかし、大好きな白い薔薇で庭を満たしてくれる。こんな幸せがあっていいのかと思うほど、毎日が甘い。
――ただ一つ。夜になると、屋敷の地下から微かに響く『ゴリ、ゴリ』という、何かを砕く音の正体だけが、わからない。
尋ねれば、あの人は今日も優しく微笑んで言うのだ。「君のために、宝石を磨いているんだよ」と。
そういえば、わたしを傷つけたあの人たちは、いつの間にか誰も、姿を見なくなった。
そして今年の薔薇は、どうしてか去年よりずっと、綺麗に咲いている。
※二人にとっては、最初から最後までハッピーエンドです。
※ほの暗いホラー風味(人間の狂気・執着)がありますが、ヒロインは絶対に傷つかず、溺愛されて幸せなままの物語です。幽霊やお化けは出ません。
文字数 6,084
最終更新日 2026.07.06
登録日 2026.07.06
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