鬼畜皇子と建国の魔女

Adria

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第一部

4.従属の焼印※

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「やぁ、むりぃ……もうイヤだ、たのむっ……あひっ、そんなとこっ……舐めるなっ……ふぅ、んぅ……ああっ!」



 ルキウスが私のアソコを舐めている。クリトリスを舐められながら、ナカに指を挿れられ、私は体をビクビクと震わせていた。


 いとも容易く骨張った男の指を2本も、のみ込んでしまう己が恨めしい。
 何故、このような屈辱的な凌辱に己の体は反応してしまうのだ……。



「はっ、ああっ、ひぅっ……ソコ、かき混ぜなっ……ああっ、やめろっ」
「ルイーザ、言葉の使い方が間違えているぞ。もっとの間違いだろう?」
「ちがっ……ひっ……んっ、あっ、ああっ!  あ、そこっ……駄目だ、そこ吸いながら……あぅ! ナカかき混ぜなっ……ああっ、イヤだ、もう……ッ! え?」



 何かがせり上がってくると思った瞬間、ルキウスが私のナカから指を抜いた。私は高まりそうになった快感を途中で放り出されて、とても辛かった。



 何故だ? やめて欲しいのに、いざ指を抜かれると切なくなってしまう……くそっ、まるで己の体ではないみたいだ。
 この体の持ち主……ルイーザの反応なのか……。ルイーザは悦んでいるとでも言うのか……。



「っ!」
「イキたいか? ならば、己が何者なのかを全て話せ」




 ルキウスは私の中にまた指を沈め、ナカをゆっくりとかき混ぜた。ルイーザの体を知り尽くした指が、私の快感を揺り起こすが、達する事が出来ぬ、ゆるやかな責めだ。




「やぁ、やめろ……もうイヤだ、ああっ……こんなのっ……ああっ」
「ほら、話す機会を与えてやっているのに良いのか? 話さぬというのなら、私も聞くのはやめるが?」
「っ! くっ、ふ……っ、わっ、私は……建国の、魔女……ッ、ルドヴィカだっ! っぅ、ハ……ッ、ああっ、っぅ」




 すると、ルキウスはとても冷たい目で私を見下ろしただけでなく、ナカに入っている指を思いっきり引っ掻くように爪を立てた。



「ゔぁっ! 痛っ、痛い! やめ、やめてくれっ!」
「この期に及んで、そのような嘘をつくとは良い度胸だ」
「嘘、ではない! ぐっ、ふ……っぅ、ルイーザの前世はルドヴィカだっ! ハッ……ッ、落雷でっ、っぅ、前世の記憶がっ、い゛っ、やめっ、やめてくれっ!」



 私が涙目になりながら、必死で話しているのに、ルキウスは冷たい表情のまま、私のナカに更に爪を立てた。



 そして、ルキウスが私のナカから指を引き抜いた時には、その指は血に濡れていた……。その血が己の体から出たものだという事が、嫌でも分かり、私は屈辱と痛みで眩暈がしそうだった。



「ハァッ、ハッ、っ……くっ、疑うなら……気になる事を何でも聞け。ルドヴィカとマルクスしか知らない事でも答えてやる。だから、もう回復をさせてくれ。この様な真似はやめろ」
「はっ。其方は存外甘い人間だな。敵にやめてくれと願って、やめて貰えると本気で思っているのか?」



 私はその言葉に絶望しかなかった。
 人の情けというものが決定的に欠けている……容姿はマルクスに似ていても、この男はマルクスではない。私を傷つける事を厭わない、正真正銘の鬼だ。




「わ、私は、正直な話、頭がそんなに……良くはない。己で考えて行動するのは苦手だ。マルクスがいなければ……」



 だから、考慮しろなどと言うつもりはない。だが、今回……己がどれ程マルクスに頼って生きていたのかを痛感した……マルクスの言う通り、力を奮っているのは、とても楽だった。
 何か問題が起きても、マルクスが何とかしてくれたしな……。



 はぁ、思っていた以上に……私は救いようのない愚か者だったようだ……。己の浅はかさに反吐が出る……。



「もう殺せ。皇太子である其方に刃を向けたのだ。本来ならば、極刑だろう?」
「ルイーザ、己の足の裏を見てみろ。それが何か分かれば、其方の言う言葉を信じてやろう」



 足の裏?
 私が首を傾げていると、ルキウスは私の拘束を解き、見るように促したので、私は己の足の裏を見る事にした。




 一体、何があると言うのだ……。



「っ! こ、これは従属の魔法陣!? この焼印が何故、ルイーザの体にあるのだ……? これは、まだ戦乱の中、陰謀と裏切りからマルクスを守るために、私があやつに授けた物だ! 何故、ルイーザの体に焼印が押されているのだ!?」



 この従属の魔法陣は、施した者を主とし、裏切りや逃亡を防ぐ為のものだ。これを相手に施す事により、相手の命を縛り、命尽きるまで従わせる事が出来るのだ。




 この存在に気付かず、城の外に出ていたら、私は死んでいただろう。
 それに裏切った時、ある呪文を唱えれば、魔法陣が始動し、従属者の命を奪うことも出来るのだ。先程の斬り合いで、それをしなかったという事は、その呪文を知らぬのか……、それともまだ生かしておくつもりなのか……。



「逃亡や裏切りが防げて、お手軽だからと私がマルクスに与えた物だ。何故、これが此処にあるのだ?」




 私がルイーザの体に押された焼印を見つめながら、独り言のように呟いていると、ルキウスが肩を震わせ、笑い出したので、私はハッとした。




「どうやら、あながち全てが嘘という訳ではないようだ。それは、代々の皇帝に受け継がれる物だ。それを知っているという事が、何よりの証かもしれぬな」
「では、この焼印を押したのは、現皇帝か?」
「ふっ、まさか。この私に決まっているだろう。其方の主は、命尽きるその時まで私だけだ」




 代々の皇帝にしか受け継がれぬ物を何故、皇太子であるお前が扱えるのだ?
 病気で政務から離れて、現在全てを担っているかもしれぬが、それでも所詮太子でしかないお前が……。ルイーザにそれを施せるのだ……。



 まさか、皇帝の病気も……、此奴の策略なのだろうか……。


 私は嫌な汗が頬をつたった。
 この者は、マルクスの知恵のない私には到底、対抗しうる事が出来ない相手ではないのだろうか……。




 だが、何としてでも逃げなければ、あの焼印をただの鉄の塊に戻す事が出来れば、あの焼印に掛けられている私の魔法は無に帰す。
 然すれば、この体に掛けられた従属も解け、城から逃げても死ぬ事はなくなるだろう。




 甘かったな、ルキウス。それは元々、私が与えた私の魔法だ。そろそろ返して貰うぞ。




「……その焼印は何処にあるのだ?」
「其方に教える道理はない。それより、回復せずとも良いのか?」




 まあ、容易く在り処を教えて貰えるとは思っていない。
 取り敢えず、私は膣内と足の腱の回復をする事にした。




「………………」




 疲れた……、やっと終わった。この部屋は魔力が使いづら過ぎる。糸のように細く細くしか使えぬ。回復魔法でさえ、この有り様では……今後やりづらさしかないぞ。




「やっと終わったか。待ちくたびれたぞ」
「そう思うのなら、この部屋から出して回復させてくれれば良かっただろう? この部屋は魔法の殆どが使えぬのだぞ」
「ふっ、それは無理な相談だな……」






 そして、ルキウスは私をベッドに沈め、覆い被さった。
 私がやめろと言っても聞きやしない。




「やめろっ! ふざけるなっ!」
「二度と私から逃げる気を起こさぬまで、犯し続けてやるから覚悟をしろと言った筈だが?」



 私はその言葉に絶望した。
 本気で私を凌辱し、屈辱に堕とすつもりなのだな……。








「それ、やめっ……イッ……あひっ、んんっ……ッ……」



 どれくらい時間が経ったのだろうか? ルキウスは私がイキそうなところで止め、それを何度も何度も繰り返している。私はもう頭が変になりそうだった。




「あ、あ、ルキウス……あああ! はぅ、あっ、も、やめろっ……イッ、ッ! やめっ、止めるなっ」



 イカせて欲しいのに、イカせて貰えぬまま、弄ばれ続け、私は何もかも訳が分からなくなっていた。
 何度泣いても、手心すら加えてくれず、イキそうなところで何度も止められた私の体は快感の出口を探し求め、体がとても敏感になって、肌を撫でられるだけでも体をビクビクと震わせてしまう。




「頼むっ、もう、許して……くれ、ッ……イカせてっ、助けてっ……変になってしまう」




 私が泣きながら、そう懇願してもルキウスはイヤな笑みを浮かべたまま、私を見下ろしていた。
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