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本編

閑話 お仕置き

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「あっ、やぁっ……も、許し……ごめんなさっ」
「まだ駄目だよ。シルヴィアは覚えの悪い子だからね。ちゃんと理解出来るようにならないと」
「ひあぁっ……も、もぅ分かりました……待っ、やあっ」



 わたくしは執務室で勉強を教えて頂いた後、殿下のお部屋でドアに手をついて、立ったまま貫かれていました。


 後ろから立ったまま挿入されるのは初めてなので、最初は少し怖かったのですけれど、後ろ手に両手を引っ張られ、腰を振られると、奥まで深く入って、すぐに怖さどころではなくなりました。


 パンパンという音やパチュという音……それだけでなく……ひっきりなしに出る嬌声……執務室とは扉を隔てただけなのに、ドアの前でなんて……もしも皆さんが執務室に入ってきたらどうしましょう……。聞こえてしまいます……。



「あっ、ふあぁっ……殿下、待っ、殿下っ……イッちゃ、イッ、あああっ!!」
「もうイッたのかい?」
「殿下……も、だめ、れすっ……も、らめっ」
「駄目なのはシルヴィアだよ。まだまだ、己が愚かだという事が分かっていないみたいだからね」
「やっ、も……もう、分かり、ましたっ……分かったからぁ……休ませてっ……ああっ」


 その瞬間、ギリギリまで引き抜かれ、ゆっくりと奥まで挿入されました。にゅると抜かれ、またズプズプと挿れられる……それだけで、わたくしは脚がガクガクして、もう立っていられませんでした。



「ふあぁっ、ごめんなさっ……、殿下……本当は違うのっ……分からなかったの、ではなくてっ、ひゃんっ」
「何が違うんだい?」
「待っ、動かなっ……」


 そんなにしたら、話せないのです。
 殿下がゆっくり出し入れする度に、弱いところが擦られて、ゆっくりとカタチを教え込まれているようで……もう駄目なのです。


「シルヴィアはワガママだな。じゃあ、動かないでいてあげるから、早く話したまえ」
「ひゃあぁっ、奥、奥、深いのっ」
「うるさいな。早く話したまえ」



 殿下が奥に強く押し当てるように動きを止めたので、わたくしは更に立っていられずに、何度もガクンとなってしまいました。


 その度に殿下はわたくしのお尻をパシッと叩きます。

 だって、奥に押し当てられるのが弱いって知っている癖に……。



「ほ、ほんと……ぅは、で、殿下の……ひぅ……昨日の、殿下とのことをっ、思い出して……しまって……」
「へぇ、思い出す事に夢中で授業を聞いていなかったという訳かい?」
「は、はい……っあ、あっ……ああっ……で、殿下との事を、思い出して……授業を、全然聞いて、いませんでしたっ」


 だから、昨日殿下に教えて頂いたところを忘れてしまった訳ではないのです。そもそも、授業内容が何だったのかすら分からないだけなのです。


 わたくしが愚かだったのです……。




「シルヴィアはいやらしい子だね。皆が真面目に授業を受けている時に、1人だけそのような事を考えて、濡らしていたのかい?」


 濡らして……。
 そ、そんな事……分からないのです……。

 けれど、求められている答えは分かるのです……。これを言えば、もしかすると許して下さるかもしれません。



「ご、ごめんなさっ……わたくしはっ、授業中に、あぅっ……んぅ……いやらしい事を、思い出してっ、はぁ、っ……んっ……濡らして、しまった……悪い子ですっ……どうか、いやらしい、っ、わたくしを、許してっ……ください、ひっ、あああっ!!」



 その瞬間、入ったまま両足を抱えて体を起こすように抱き上げられ、わたくしの足は宙に浮き、頼るものは殿下の奥深く沈められた楔だけなのです。



「許して? 違うだろう、シルヴィア。ここは罰して下さいではないのかい?」
「いやぁっ……許してっ、あああっ……ふあぁっ、深いのです、深いのっ……あっ、あっ、あああぁぁっ!」
「また報告なく勝手にイッたね。シルヴィアは、いやらしいだけでなく、覚えの悪い子……だと言う事は変わらないのかな?」



 殿下がわたくしの両脚を持って、大きく開かせながら、奥を激しく突き上げています。
 じゅぽじゅぽという恥ずかしい音と共に、とても奥深く埋め込まれ、わたくしは抱えている殿下の手首をギュッと掴み、爪を立ててしまいました。


「あっ、あっ……ひああぁぁっ!」
「また勝手にイッたね。本当に覚えが悪いイケナイ子だね」
「ああっ、ごめんなさっ……ごめんなさいっ」


 殿下の咎める声音が耳に響き、いけないのにそれにすら感じてしまい、抱え上げながら貫かれている間、ずっとイキ続けてしまいました。


「イッ、あ゛────っ! イキましたっ、あ゛あ゛っ、イってるの……待っ……もっ……許ひっ、あ゛っ、また、イッちゃっ、あああっ!!」


 その後、少しの間意識を飛ばしてしまったわたくしは、気がつくとベッドの上でした。



「殿下……ぁっ!」
「ああ、やっと起きたかい?」


 目を覚ましたわたくしは、とても驚きました。
 だって、入ったままなのですもの……。



「殿下……あ、あの……」
「君は沢山イッたようだけど、僕はまだだからね。目が覚めたなら、続けて良いかな?」
「あ、あの……待って、待って下さっ……」
「何?」


 殿下の苛立つようなお声が恐ろしいのです。
 ですが、負けてはいけません……。ちゃんと、謝って許して頂かなければ。



「あ、あの……折角、殿下に教えて頂いたところ、だったのに……勿体ないことをして……申し訳ございませんでした……」
「…………それで?」



 それで?
 えっと……。


「今後は授業中に考え事など致しません……だから、許してください……」
「シルヴィア、僕はね……別に怒ってなどいないんだよ」
「え?」
「ただ嘆かわしいだけなんだよ。学生でありながら、勉強に身を入れず、僕のいないところで僕を思い出し、一人ココを濡らすなんて……」



 そ、それは……だって……。
 だって、殿下の好きなところを沢山見つけたくて……。


 ですが、そのような事を言えないわたくしは、ひたすら「ごめんなさい」と謝り続けました。



「さて、そろそろ動こうかな」
「ま、待って、くださっ……ああっ、あっ……ひあぁっ!!」
「何? またイッたの? シルヴィアは本当に奥が弱いんだね」


 殿下の嘲るような声と、わたくしの秘所の蕾を指でコリコリと触られながら、奥を穿うがたれる刺激で、わたくしは何度も何度もイッてしまいました。


 その間もずちゅずちゅ、と言った水音やちゅぽちゅぽ、ぐちゃぐちゃ、と言った濡音が、わたくしの耳を犯しながら何度も奥を突き上げられて、わたくしはもう限界でした。


 沢山イッてしまったのに解放して頂けず、わたくしは何度も泣きながら謝りました。



「嫌だな、シルヴィアは何を勘違いしているのかは知らないけど、もう怒ってなんていないよ。君が僕を欲して、いやらしい事を考えるようになったのは、素晴らしい事だよ」



 ですが、殿下はそう仰いながらも、ずっと腰を激しく打ち付けています。


「っひん、っ、ひっ……ふあぁっ、だめだめ……だめなのっ」
「何が駄目なんだい?」
「おかしくなるのっ……も、これ以上、イキたくないの」



 殿下は「おかしくなりたければ、おかしくなれば良い」と仰って、ずっと酷薄な笑みを浮かべています。
 でも、そんやの嫌なのです……お願いですから、意地悪しないで…。


「ご、ごめんなさいぃっ、気持ち良いれすぅぅ……でも、でもっ」

 気持ち良すぎて変なのです……。


「んあっ、ああっ、あ、ふぁっ、ふああっ、も、らめっ」
「そろそろ一緒にイこうか? まあ、シルヴィアは何度もイッているから、いつイッても一緒かな?」



 そ、そんなお許しを頂いても、駄目なのです。
 駄目なの……殿下……。
 もうイクのが止まらなくて……烙印が熱くて……もう本当に駄目なのです。



「ひあっ、あああ……奥、らめっ」
「シルヴィア。次からは授業は真面目に受けて、いやらしい事をして欲しい時は、一人で考えるのではなく、ちゃんと言うのだよ」
「っひあ! あっ、あっ…は、はい……ちゃ、ちゃんとっ、殿下にっ、お願いしますっ」


 授業中に余計な事を考えて、殿下に教えて頂いた事を無駄になんて致しません。ちゃんとするから、もう休ませて……許して欲しいのっ。






「シルヴィア……シルヴィア……」
「……ん……殿下?」


 わたくし、また気を失ってしまったのですね……。


「そろそろ夕食だけど、食べられそうかい?」
「は、はい……」

 そう答えて起きあがろうとしたのに、わたくしはぽすっと、力なくベッドに寝転んでしまいました。



 あれ?
 力が入らないのです……。


「ああ、無理をさせたかな? 起き上がれないのなら、もう少し休んでいれば良いよ」


 そう仰いながら頰を撫でて下さる殿下に……わたくしは……嬉しくて……。


 そのように気にかけて下さるところも好き……。


 そう思いながら、頰を撫でて下さる殿下の手に、スリっと頬擦りをしてしまいました。



「…………シルヴィア」
「はい……え?」



 その瞬間、殿下がベッドで横向きに寝転がっているわたくしの上に覆い被さり、耳朶を甘噛み致しました。


「っぅ、んっ」
「シルヴィア、誘っているの? そのように力が入らない癖に……」
「ち、違……やっ、あっ……」
「力が入らなくても首筋を舐めると、まだ良い声で啼けるんだね」


 待って……待って下さい……。
 突然どうされたのですか?

 何故、急に覆い被さっているのですか?



「大丈夫だよ。挿れたりはしないから。……だから、甘美なデザートが欲しいな」
「んぅ、んっ……ま、待って……わ、わたくしは、デザートじゃなっ」
「同じだよ。だって、とても甘い……」


 殿下は熱に浮かされたような目をわたくしに向けながら、ギュッと掴んでいた寝具をわたくしの手から外し、ゆっくりとずらしながら、舌を這わせていきました。


 殿下、一体どうされたのですか? 殿下!?



「ふあ、あっ……で、殿下っ」



 わたくしは知らないうちに午後の授業を休んでいただけではなく、翌日も起き上がれずにベッドの上で過ごす事になってしまいました。
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