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本編~3ヶ月目~
第53話~冷製チャーシュー~
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~新宿・歌舞伎町~
~居酒屋「陽羽南」 歌舞伎町店~
異世界「イルシャン」から帰還した僕は、いつものように「陽羽南」に出勤。今日のメニューの仕込みに入っていた。
ちなみに今回は、残念ながら内なる穴の発生は無し。稀に起こる現象ということだから過度な期待はしていないが、やはりちょっとだけがっくり来る。また後日に再チャレンジだ。
ともあれ、豚バラ肉のブロックを室温に戻していると、エレベーターの扉が開く音が鳴った。
「お疲れ様です、カマンサックさん」
「ディトさん、お疲れ様です」
エレベーターの中から姿を見せたのはディトだ。魚人の彼女は暑さに強くない。夏の盛りということもあり、ノンスリーブのワンピースというシンプルな装いだ。
「暑いですね、今日は……体調は大丈夫ですか?」
「何とか、ですね……それでも、通勤の最中がちょっとつらいですが」
額に浮かぶ汗をぬぐいながら、ディトが肩にかけていたショルダーバッグを下ろす。朝に新宿区役所に向かう時にも、昼間に靖国通りを歩いていた時も思ったが、今日はなんだか、殊更に暑い。
チェルパにも四季と呼べるものはあるが、地球のそれに比べると非常に緩やかで変化が穏やかだ。夏に熱中症になって倒れるほど暑さが厳しくなることも無いし、冬に風が身を切る程の冷たさになることも無い。
正直な話、日本の夏は、僕達獣人には堪える。エティのように被毛の密度が高い種族だと、特につらいだろう。今朝見た時には大丈夫そうだったが、心配だ。
「日本の夏って蒸し蒸しと暑いですからね。体調が悪くなったら、無理せず休んでいてください」
「ありがとうございます……それは、豚肉ですか?この季節に煮豚を?」
頭を下げつつキッチンの中に視線を向けたディトが、小さく目を見開く。
確かに普通に煮豚を作るのでは、この夏の盛りだとちょっとそぐわないだろう。温かくて柔らかな煮豚、僕は好きなんだけれどちょっと今の時期は食べる気にならないのも事実だ。
しかし、今日の午前中にイルシャンで見つけた煮豚饅頭に、僕はヒントを見出していた。
「チャーシューにしようと思っているんですよ。程よく薄くカットして煮込んで冷ませばいい具合になるだろうと」
「なるほど、美味しそうです。煮込む際にアレンジも出来そうですね」
ブロックの豚バラ肉を1センチ幅にスライスし、切った傍からぐらぐらと湯が煮立った鍋に放り込んでいく。下茹でをすることで灰汁を取り除くためだ。
そうして数回に分けて豚肉を下茹ですると、次は調味料。ニンニクと生姜をスライスして、長ネギの青い部分を数本分カットする。あとは醤油と日本酒、でも十分ではあるのだが。
「(イルシャンで食べた煮豚は、もうちょっと甘味というか、旨味というか、味の奥行きがあったよな……焼き豚ではなく、煮豚だったのは間違いないんだろうけれど)……あ」
「カマンサックさん?」
ふと、香味野菜を投入した大鍋の前で腕を組んでいると、あることを思い出した僕の口から声が漏れた。その声を耳聡く聞きつけていた、着替え終わったディトが首を傾げる。
僕はシンクの下から一本の褐色をした瓶を取り出した。赤い下地で、色々と漢字が書かれているラベル。蓋を開けたら酒の香味があったので酒だと当たりはつけていたのだが、舐めてみたら風味が何と言うか独特で、使い方が見えなかったのでずっとしまっていたのだ。
「ディトさん、チャーシューを煮るのにこれ使うのって、いい感じになると思うんですけれど、どうでしょう?」
「ええと……あっ、紹興酒ですか。いいですね、日本酒だけを使うよりも奥深い味になると思いますよ」
「ショウコウシュ?」
褐色の瓶をディトに見せながら問いを投げると、彼女はあっさりと答えを出した。しかし、ショウコウシュ。聞き慣れない名前に首を傾げる僕である。
いまいち要領を得ていない表情の僕に、ディトは優しく目を細めて説明を始める。
「お隣の国、中国で造られている醸造酒です。お米はお米でももち米が原料で、数年間熟成させた、紹興という街で造られたお酒だけが、紹興酒となるんです。
日本酒で言うところの古酒、熟成酒みたいな感じですね。達磨正宗とか」
「へぇ……そういう系統なんですか、これ」
詳細な説明に感心しながら、僕はボトルを開けて大さじ3杯分を計量カップに注いだ。
熟成酒ならば風味が独特なのも味が強くなるのも納得だ。大鍋にでも少量加えれば、十分に風味をつけられるだろう。使ってみる価値はある。
下茹でした豚バラ肉を大鍋に入れ、ひたひたになるまでの水、醤油と日本酒を200ミリリットル。そこに紹興酒を大さじ3。
軽くかき混ぜた後に火にかけて、沸騰したら弱火にして鍋に蓋をする。
蓋の隙間からシューっと湯気が立つのを見て、僕は満足げに頷いた。
「よし、チャーシューはこれでしばらく煮込んでいれば大丈夫ですね。お通しにかかりましょうか」
「今週のお通しは水餃子でしたっけ?」
「そうです、クラリス風。好評ですからね、この調子ならメニューにも入れられそうです」
お通しを作る作業に入りながらふと、僕は未だ無人のフロアに視線を向けた。
今日はサレオスと寅司が休みの日だから、僕達パーティー5人は全員出勤だ。ディトは大体いつも皆より早くに来るからそれはいいのだが、もうそろそろ14時半。
いくらなんでも遅すぎる。それも全員揃ってまだ来ないだなんて。
何かあったのか、と不安になっていると、バックヤードから軽快なメロディが流れてきた。僕のスマートフォンの着信音だ。
「電話……?私用のスマホに?」
「そういえば皆さんまだですね……何かあったんでしょうか」
一瞬、僕とディトが顔を見合わせると。
すぐさまにエプロンを外した僕が厨房を飛び出した。
バックヤードに駆け込んで僕のロッカーを開け、鞄の中をまさぐる。なり続ける着信音と共に震えるスマートフォンの画面には、「シフェール」の文字が。
嫌な予感が頭をよぎる。
急いで通話ボタンをタップすると、僕はスマートフォンを耳に当てた。
「シフェール?」
『すまないマウロ、出勤が遅れていて……!店の電話にかけられればよかったんだが、番号が出てこなくて』
電話の向こうから聞こえるシフェールの声は、明らかに焦っていた。
さらに後ろから、人混みの中で話しているようなざわざわとした音が聞こえる。時折遠くに救急車のサイレンが聞こえるのは何故だろう。
「いい、しょうがない。それで一体どうしたんだ?なんで皆来てないんだ?」
僕の問いかけに、シフェールはすぐに答えなかった。言葉を探しているような、考えをまとめているような、そんな様子で沈黙した後、重々しく彼女は答える。
『今、大久保病院に来ているんだ。通勤途中で、エティが交通事故に遭った。右折してきた乗用車とぶつかって……』
「なんだって……!?」
シフェールから伝えられた内容に、僕の目が大きく見開かれる。
通勤途中での交通事故。しかも被害者側だとは。
僕は心臓が跳ねあがりそうになるのを必死に押さえつけながら、どうすればいいか、どうするべきか、思考を高速で駆け巡らせる。
しかしどうにもまとまらない思考に苛立ちを覚えつつ、ぎゅっとシャツの胸元を握り締めるのだった。
~第54話へ~
~居酒屋「陽羽南」 歌舞伎町店~
異世界「イルシャン」から帰還した僕は、いつものように「陽羽南」に出勤。今日のメニューの仕込みに入っていた。
ちなみに今回は、残念ながら内なる穴の発生は無し。稀に起こる現象ということだから過度な期待はしていないが、やはりちょっとだけがっくり来る。また後日に再チャレンジだ。
ともあれ、豚バラ肉のブロックを室温に戻していると、エレベーターの扉が開く音が鳴った。
「お疲れ様です、カマンサックさん」
「ディトさん、お疲れ様です」
エレベーターの中から姿を見せたのはディトだ。魚人の彼女は暑さに強くない。夏の盛りということもあり、ノンスリーブのワンピースというシンプルな装いだ。
「暑いですね、今日は……体調は大丈夫ですか?」
「何とか、ですね……それでも、通勤の最中がちょっとつらいですが」
額に浮かぶ汗をぬぐいながら、ディトが肩にかけていたショルダーバッグを下ろす。朝に新宿区役所に向かう時にも、昼間に靖国通りを歩いていた時も思ったが、今日はなんだか、殊更に暑い。
チェルパにも四季と呼べるものはあるが、地球のそれに比べると非常に緩やかで変化が穏やかだ。夏に熱中症になって倒れるほど暑さが厳しくなることも無いし、冬に風が身を切る程の冷たさになることも無い。
正直な話、日本の夏は、僕達獣人には堪える。エティのように被毛の密度が高い種族だと、特につらいだろう。今朝見た時には大丈夫そうだったが、心配だ。
「日本の夏って蒸し蒸しと暑いですからね。体調が悪くなったら、無理せず休んでいてください」
「ありがとうございます……それは、豚肉ですか?この季節に煮豚を?」
頭を下げつつキッチンの中に視線を向けたディトが、小さく目を見開く。
確かに普通に煮豚を作るのでは、この夏の盛りだとちょっとそぐわないだろう。温かくて柔らかな煮豚、僕は好きなんだけれどちょっと今の時期は食べる気にならないのも事実だ。
しかし、今日の午前中にイルシャンで見つけた煮豚饅頭に、僕はヒントを見出していた。
「チャーシューにしようと思っているんですよ。程よく薄くカットして煮込んで冷ませばいい具合になるだろうと」
「なるほど、美味しそうです。煮込む際にアレンジも出来そうですね」
ブロックの豚バラ肉を1センチ幅にスライスし、切った傍からぐらぐらと湯が煮立った鍋に放り込んでいく。下茹でをすることで灰汁を取り除くためだ。
そうして数回に分けて豚肉を下茹ですると、次は調味料。ニンニクと生姜をスライスして、長ネギの青い部分を数本分カットする。あとは醤油と日本酒、でも十分ではあるのだが。
「(イルシャンで食べた煮豚は、もうちょっと甘味というか、旨味というか、味の奥行きがあったよな……焼き豚ではなく、煮豚だったのは間違いないんだろうけれど)……あ」
「カマンサックさん?」
ふと、香味野菜を投入した大鍋の前で腕を組んでいると、あることを思い出した僕の口から声が漏れた。その声を耳聡く聞きつけていた、着替え終わったディトが首を傾げる。
僕はシンクの下から一本の褐色をした瓶を取り出した。赤い下地で、色々と漢字が書かれているラベル。蓋を開けたら酒の香味があったので酒だと当たりはつけていたのだが、舐めてみたら風味が何と言うか独特で、使い方が見えなかったのでずっとしまっていたのだ。
「ディトさん、チャーシューを煮るのにこれ使うのって、いい感じになると思うんですけれど、どうでしょう?」
「ええと……あっ、紹興酒ですか。いいですね、日本酒だけを使うよりも奥深い味になると思いますよ」
「ショウコウシュ?」
褐色の瓶をディトに見せながら問いを投げると、彼女はあっさりと答えを出した。しかし、ショウコウシュ。聞き慣れない名前に首を傾げる僕である。
いまいち要領を得ていない表情の僕に、ディトは優しく目を細めて説明を始める。
「お隣の国、中国で造られている醸造酒です。お米はお米でももち米が原料で、数年間熟成させた、紹興という街で造られたお酒だけが、紹興酒となるんです。
日本酒で言うところの古酒、熟成酒みたいな感じですね。達磨正宗とか」
「へぇ……そういう系統なんですか、これ」
詳細な説明に感心しながら、僕はボトルを開けて大さじ3杯分を計量カップに注いだ。
熟成酒ならば風味が独特なのも味が強くなるのも納得だ。大鍋にでも少量加えれば、十分に風味をつけられるだろう。使ってみる価値はある。
下茹でした豚バラ肉を大鍋に入れ、ひたひたになるまでの水、醤油と日本酒を200ミリリットル。そこに紹興酒を大さじ3。
軽くかき混ぜた後に火にかけて、沸騰したら弱火にして鍋に蓋をする。
蓋の隙間からシューっと湯気が立つのを見て、僕は満足げに頷いた。
「よし、チャーシューはこれでしばらく煮込んでいれば大丈夫ですね。お通しにかかりましょうか」
「今週のお通しは水餃子でしたっけ?」
「そうです、クラリス風。好評ですからね、この調子ならメニューにも入れられそうです」
お通しを作る作業に入りながらふと、僕は未だ無人のフロアに視線を向けた。
今日はサレオスと寅司が休みの日だから、僕達パーティー5人は全員出勤だ。ディトは大体いつも皆より早くに来るからそれはいいのだが、もうそろそろ14時半。
いくらなんでも遅すぎる。それも全員揃ってまだ来ないだなんて。
何かあったのか、と不安になっていると、バックヤードから軽快なメロディが流れてきた。僕のスマートフォンの着信音だ。
「電話……?私用のスマホに?」
「そういえば皆さんまだですね……何かあったんでしょうか」
一瞬、僕とディトが顔を見合わせると。
すぐさまにエプロンを外した僕が厨房を飛び出した。
バックヤードに駆け込んで僕のロッカーを開け、鞄の中をまさぐる。なり続ける着信音と共に震えるスマートフォンの画面には、「シフェール」の文字が。
嫌な予感が頭をよぎる。
急いで通話ボタンをタップすると、僕はスマートフォンを耳に当てた。
「シフェール?」
『すまないマウロ、出勤が遅れていて……!店の電話にかけられればよかったんだが、番号が出てこなくて』
電話の向こうから聞こえるシフェールの声は、明らかに焦っていた。
さらに後ろから、人混みの中で話しているようなざわざわとした音が聞こえる。時折遠くに救急車のサイレンが聞こえるのは何故だろう。
「いい、しょうがない。それで一体どうしたんだ?なんで皆来てないんだ?」
僕の問いかけに、シフェールはすぐに答えなかった。言葉を探しているような、考えをまとめているような、そんな様子で沈黙した後、重々しく彼女は答える。
『今、大久保病院に来ているんだ。通勤途中で、エティが交通事故に遭った。右折してきた乗用車とぶつかって……』
「なんだって……!?」
シフェールから伝えられた内容に、僕の目が大きく見開かれる。
通勤途中での交通事故。しかも被害者側だとは。
僕は心臓が跳ねあがりそうになるのを必死に押さえつけながら、どうすればいいか、どうするべきか、思考を高速で駆け巡らせる。
しかしどうにもまとまらない思考に苛立ちを覚えつつ、ぎゅっとシャツの胸元を握り締めるのだった。
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