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初めてのお茶会と王子様

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私は驚きましたが、すぐさまイスから立ち上がり

「初めましてアイリッシュ殿下 
私バロッサ・ラン・ルーチェと申します。」

私は挨拶しつつカーテシーを行いました。

まだまだ淑女にはほど遠いカーテシーですが、
これからも練習は必要です。挨拶をして私が頭を下げていると

「顔を上げて下さい。
そんな硬い挨拶はやめてほしいな。貴方のお兄さんたちですら、しないのにルーチェ嬢にされてしまったら…」

私はゆっくり顔を上げると

「ルー大丈夫だよ。アイリッシュはただ僕たちの妹を見たいと言ったから連れて来ただけだよ。」

「本当だよ。 僕たちのかわいい妹をみせろと言うから連れて来ただけ。」

「はぁ」

私が間抜けな返事をしていると

アイリッシュ殿下が咳払いをするとお兄さま方は黙り始めました。

「ルーチェ嬢初めましてこんにちは
ご存知の通り僕はオクセンブルク・ラン・アイリッシュと申します。
もしよろしければここで一緒にお茶をしてもよろしいですか?」

えー!何でそうなるの?

「もしよろしければルーチェ嬢がお好きだも思いこちらのケーキも用意したのですがいかがですか?」

アイリッシュ殿下が、用意したケーキを使用人の方が取り出すとそこにはチョコケーキが、

思わず私は目をキラキラしてしまいましたわ。

だってさっきまでチョコケーキがあったら良いのになと思っていたものが目の前に、あるんですもの。

お兄さまもアイリッシュ殿下もクスッと笑っていましたがそんなこと気にしませんわ。

私はチョコケーキと一緒にアイリッシュ殿下たちとお茶をする事になりました。

まさか王子様とお茶をするとは夢にも思わないですよね。

「改めて挨拶させてもらうよ
僕はこの国の第一王子のアイリッシュだよ
よろしくお願いね。」

王子は改めて私に挨拶をしてきました。

「ルーチェ嬢のことはフレッドとジョージから色々と聞いているよ
噂どおきれいな髪にきれいな瞳だね」

私は思わず顔を赤くしてしまいましたわ。

そんな風に優しい瞳で褒められたら誰でもそうなります。

さすがアイリッシュ殿下です。

アイリッシュ殿下の髪の色はサファイアです
王族特有の銀髪ではないのですが光に当たると銀髪に見えるのです。
瞳の色は黒ですわ、これはアイリッシュ殿下のお母様、王妃様の瞳の色と一緒です

私たちが挨拶をしている隙に、テーブルの上はきれいに片付けられて、新しい紅茶のセットと
ケーキなどが用意されてました。

もちろんチョコケーキもきれいに切り分けて置かれてました。

アイリッシュ殿下か紅茶を一口飲むそのお姿もとっても素敵ですね。

「ルーチェ嬢は今日のお茶会は楽しんでもらえたかなぁ?」

「はい、とても素敵なお茶会ですね。
私お茶会に参加するのが今日が初めてなので、とても楽しみにしていたのです。」

「そうだったのですね。」

アイリッシュ殿下に対して私はやっぱり1つ気になることがありました。

やはりここで聞いては不敬になるでしょうか?
ですが…

「ところで今日はアイリシュ殿下はなぜ始めからいらっしゃらなかったですか?」

もしかしたら不敬になってしまうかもしれませんが、私はどうしても知りたかったのです。

私が先ほど令嬢の方々に答えてもらえなかったことを直接本人に聞いてみました。

お兄さま方とアイリシュ殿下は口をポカンーとしています。

あら?私変なこと言いましたか?

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