死衆
ほら、まだ温かいよ。温かい。亡き兄をかき抱く母の胸は薄い。畜生、畜生。繰り返し叫びながら父の手を握り返した兄は一瞬のうちに彼方へと去った。紅葉のような掌。うすずみいろの墨跡。ひとつ積んでは父のため。ふたつ積んでは母のため。父母よりも先に逝った兄は賽の河原で石を積む。みっつ。よっつ。いつつ。むっつ。兄の周囲には青白い狐火が無数に浮かぶ。ななつ。やっつ。ここのつ。吹き渡る風は冷たい。ぶるぶると震えながら兄は石を積んでいる。
黄泉の境に身を沈め
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