転生幼女の愛され公爵令嬢

meimei

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シュウ

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ん~暇ね、暇。

あ~パンダをモフりたい………

「おい……願望が口から漏れてるぞ…」

「あ、私声にだしてた?」

「ああ…ほら見てみろ、ダリアを…」
シュウに言われてダリアを見ると
赤面になっていた。

「あら、真っ赤ね…」

「いえ、その…あの…」
しどろもどろのダリア

「小悪魔だな~ティアナは」
苦笑

「えー!どこが!?だって!パンダは可愛いのよ!!あの愛らしさよ!!モフりたくなるというものよ!」フンと鼻息を荒くして力説する。
シュウはお腹を抱えて笑っている。

それをジト目で赤面のまま見るダリア…。

「シュウ…笑いすぎですよ…」

「ごめん、ごめんダリア…だってさ…クックッ」

「俺の苦労も知らず……」

「いや…お前の…苦労は分かる!」

「本当ですか?」

「なぜなら俺も耐えているからだ!」

「…………そうですか」

「何を耐えているのよ?」

「んー、そうだなぁ…ティアナの愛らしさかな」

「なっ、何言ってるのよ!!」

かあぁぁと赤面になるティアナ

「ほら、可愛いだろ?」
ほっぺたをツンツンと突く。

「もうやめてってば!!」

その様子を見ていたダリアは…

「いいなぁ…シュウ…俺もティアナを触りたい…」
うらめしい目でシュウを見つめるダリア。

「ん?パンダになれば触られまくるぞ?」

「………………」

「え?!パンダになってくれるの???」
キラキラした目で見つめるティアナ…
……。
この瞳に…断れる男がいるのだろうか……。

「ティアナ、ダリアにキスをしたらパンダになってくれるかもよ」

「え!?」
ダリアは目を見開き固まる

「え!?そんな事でパンダちゃんになってくれるの??するする!」

スタスタとダリアの前に行き、唇に
キスをした。

かあぁぁとさらに顔を赤くして…
固まりつつも…ハッ!としてから
急いでパンダに獣化した。


「わあぁぁ、私の愛しいパンダちゃん!!」

盛大に胸に飛び込み頬でスリスリする。
ん~、もふもふしあわせ~番だから
ダリアはいつもほのかにいい香りがする。

「幸せ~~あ~毎日パンダちゃんをモフりながら過ごしたい……」

頭を撫でたり、顔を撫でたりお腹に顔を埋めてもふったり…

「おい……一応言っておくが…見た目はパンダちゃんでも…それはダリアで……れっきとした成人男性だからな…」

「ん??知っているけど」

チュッ

極めつけはパンダちゃんにキスである。

ぎゅぅぅっと抱きしめる。

「うわぁ………ダリアに同情…よく耐えているな…さすが…大人歴ながいだけあるな…」

「あ、イオ!!」

「あ、イオ!!じゃない……もうそろそろやめてやれ…」

「えーーーなんで!!」
尻尾をもふもふする。可愛い~丸い尻尾!!

「……………イオ助けてくれ…」
か細い声でダリアが呟く…

限界を察したイオは、ひょいっと
ダリアからティアナを引っぺはがして肩に背負った。

「ああぁぁぁ、私のパンダちゃん!!!!」

「今だ!!!逃げろダリア!!」

パッと人に戻りダッシュで屋敷に入って行った。

「こら、バタバタするな!!お前な!いくら可愛いパンダでもれっきとした男なんだぞ!!痴女だぞ、痴女!」

「えーーーー!!!なんで!!そこに可愛いパンダがいたらモフりたいのが乙女心でしょ!!」

「お前………純粋培養も…そこまで来たら…つらいものがあるぞ…」

「なにがよ!!!くぅー!こうなったらイオもモフり倒す!!」

「ひぃっ、お前やめろって!!」

イオの耳をもふもふする。

「猫耳みたいで可愛いのよね~」

もふもふ

「や、やめろって!!ちょっ!シュウ!!助けろ!!!」

「ヘイヘイ」

ひょいとシュウがティアナをまた背負う。

「はぁ……助かった…。俺はもう部屋に戻るわ…」

「ああ……」


ひらひらと手を振って戻っていったイオ。


「やれやれ、ティアナは困ったさんだな」クスクス

「あ~あ。私のもふもふタイムが」
ぷぅ~と頬を膨らませるティアナ

「クックッ、どんだけだよお前…」

シュウはティアナを背負ったままルイに出掛けると伝えるために、王城の執務室に転移し、伝え、またそのままどこかに転移した。


「どこ…ここ?」

見慣れないところ……

キョロキョロしても見たことがない
村にいた。

「ここは遥か遠くのちょっとかわった種族がいる街なんだ」

「へぇ~」

スタスタ進んでいくと、ようやく
人影が見えた。
え……あれって……

そこには、背中に黒い羽をつけた…
天使達が沢山いた。

「え……黒い羽???あの…禁忌を冒して天使を剥奪された人達なの?」

「ああ、そうだ。実は昨日…夢に女神様が…いらして…ここにティアナを連れていくように…頼まれて…」

「……そう…女神様が」

20人くらいだろうか……ティアナを
見ると目を見開いてみんな一斉に跪いた…。

え…なんで???
何がおきているのかティアナは理解出来ない。

「姫君、このような地までお越しになられ…申し訳なく…」

「ねぇ、貴方達はどうして堕天使になってしまったの??」

「それは……その…禁忌をおかしてしまい……」

「禁忌とは何を???」

「人間と恋を………」

「あら……その人間はどうなったの?」

「記憶を消され…普段通りの生活を地球ですごしております…」

「そう……」

「その……姫君に憧れて……つい」

「私?????」

「はい……」

「でも、エヴァンジェルは私の婚約者なのに、なぜエヴァンジェルは罪にならないの??私も人間なのだけど…」

「…………それは…私達には言えません…いずれわかる時が来るかと…」

その一言を聞いてティアナ本人は首を曲げ疑問のようだが…俺はすべてを察してしまった……。なるほどな…。
だからあれだけ…創生神様と女神様は
ティアナにありとあらゆる干渉や
加護…婚約者の選定……ましてや…
死ぬ前に天界に移動するという事になっているのか…。

すべてが理解できた…。

俺は……この愛らしい…方を全力で
支えなければ……。再び自分の心に誓いをたてたのだった。

きっと女神様はシュウを選び…
シュウに知らせるためにこの地に連れてきたのだろう…。

「そう……、辛くないの?」

「その……天界が恋しくはなります……あちらには家族もおりますゆえ…」

んーーー…恋をしただけなのに…
不憫ね……。

「ちょっと試してみたい事があるのだけど全員連れてきてもらえる?」

「は、はい!!」

バタバタと連れてきた、人数は40人がくらいだった。

「ちょっと試してみるわね、みんな目をつぶってくれる?」

「はい!!!」

すべての堕天使が跪いたまま目を閉じた。

ティアナ…お前何を……

「エンジェルヒーリング」

そう、前に森で使った浄化の魔法だった。


ぱあぁぁぁぁぁぁと当たり一面
光輝き、堕天使の羽が黒から綺麗で
美しい白に戻っていく。
それはとても幻想的な光景だった。
シュウはその光景に息をのんだ。

「ふう~出来た!!目を開けていいよ」ニコッ


「は、羽が!!!!!」

堕天使はみな天使に戻っている。

みんな涙してティアナにお礼を述べる。

「いい?恋は素晴らしいものだけど家族は悲しませては駄目よ?今度は禁忌を守って幸せに暮らすのいいわね?」

「はい!!次代の創生神様!!!」

ざざっと再びひざまずく。

「私達は貴女様に生涯忘れることなく、永遠の誓いを致します」

「え!?次代の創生神ってなに?!」

ああ…やっぱりか…シュウは心で呟く


パッ

「ティアナ、お疲れ様でした」

「え!?エヴァンジェル!?」

「お前達、ティアナに感謝するのはいいが余計なことは言うな」ギロッ

エヴァンジェルは天使達を睨む

「はっ、すみません神配様!!」

「エヴァンジェル、神配ってなに??」

「ああ、ラファエロの息子というこんなの意味ですよ」ニコッと笑ってから再びギロッと天使達を睨む。

なるほど、神配ね……

きっとラファエロ様が創生神様の側近だからエヴァンをティアナに据えたのだろうな……。

しかし…当の本人は本当に鈍いな…
ま、ある意味鈍くて今回エヴァンは助かっただろうけど。
まだ知られるのは早いだろうからな…

「なるほど~」

「ふふ、ティアナ私はこの天使達を連れて一度父上の元に戻ります」

「ええ、気をつけていってらっしゃい」

「はい、では」

ペコッと天使達が頭を下げてエヴァンジェルと消えた。
きっと転移したのだろう。

「なんか、不思議な一日だったわね~」

「ああ…そうだな…」

女神様……俺だけなぜ…この真実を先に伝えたのですか……。きっと意味があるのですよね…。
はあぁぁ……プレッシャーだ。
頑張ろう、俺。

「ね、シュウ!せっかくだからもう少し探検しない??」

「おお、いいぞ」

薬草学ではないが、ティアナと色んな薬草を見つけてはどんな薬草だとかどんな物が作れるなど、話しながら散策した。

授業のようだったがなかなか面白かったな…

「んー薬草沢山採れたわね!!ハーブも!」

「ああ、かなり採っていたな」クスクス

「だいぶ日も陰ってきたし帰る?」

「ああ、そうしようか」

二人で手を繋ぎ屋敷に戻った。
明日は朝から学園に向かうからまたバタバタだろうな。

さ、気持ちを切り替えて行こう!!
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