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秘密の聖女様、人類国家群の盟主の座を分捕る件 7
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迎えに来たのか?
彼女が光の泡となって消えたとき、ふと黒狼はそんな奇跡を見た気がした。
魔女が望んだ相手は肉体を以って再臨したのではなく、ただ、魂だけなって永遠の夫婦として過ごそうとしたのかもしれない。
「もし、シェナがそうと気づかない間にこの神剣に宿っていたとしたら―‥‥‥?」
あり得ない可能性だが、不可能ではない。
この剣を改良したのは英雄王自身であり、その構造までは誰も知らないのだから。
まあ、泡沫の夢であっても魔女が死に際に幸せな最後を迎えれたのだとしたら――
それは良かったことなのかもしれない。
決めるのはあの二人だ。
俺にはわからん。
黒狼はそう決めると、その部屋に残っていた竜族の面々とグランを見やった。
「まだ、気付かないのか?」
部屋の半面を占拠しそうなその巨体と先ほどまでの戦いに、レベッカたちは戦慄していた。
彼女たちは今回の事件の深い部分を何も知らない。
ただ、いまは魔女を婚約者が刺し殺したその事実が、レべッカには恐怖だった。
「まだ‥‥‥。
あなた様はどなた様ですか?
なぜ、主人はあの魔女様をー‥‥‥」
刺殺したの?
そうレベッカは黒狼に問いかけたかった。
だが、もしその返事がより恐ろしい結果を招く可能性もある。
彼の、黒狼セッカの牙が自分たちに向けられることを否定できない。
御主人様と魔王の子供たちは彼の能力なのかわからないが、闇へと沈み込んでしまいどこにも気配すら感じることができない。
機嫌を損ねれば、グランともども魔女を殺した責任を‥‥‥
「魔女の死は関係ない。
俺はその男に何もすることはない。
彼は被害者だ、竜王や古き神々や魔王の思惑に苦しめられただけのこと。
早く気づけばいいな、竜族のむすめたち」
「被害者ー‥‥‥?
それはどういうー???」
やれやれ、竜族も人間も仔細を知りたがる。
知らなければいいことは世界にはあの星の数ほどあるのに。
黒狼はため息をつく。
自分は長く話すのは苦手なのだ。
だから、あの相棒に。
人間のサムライマスターだった妻に、陽気な彼女に外交は任せていたのに。
そう過去を思い返すが彼女は既に他界していて、今ここにはない。
「起きれば彼が話すだろう。
ああ、これを持って竜族の里にでも戻るがいい。
お前たちの主は、もう数年は動けないだろうからな」
影から出てくるのは、スィールズの収納されたあの筒だった。
無言のままでレベッカたちの真の主はその棺のようなものの中に眠っている。
仲間たちが本来の竜の姿に戻り、主を迎えたのを確認してレベッカは再度、黒狼を見た。
「彼は‥‥‥主人は――生きている?
戻ってきますか!?」
「彼?
その人間か、それとも、その眠る竜か?
どちらも時間はかかるだろうが、戻るだろう。
戻れば話すがいい。
失った時間を埋めるにはより長い時間がかかる。
もう行くがいい、竜族のむすめたち。
俺はまだ用がある。去れ」
「去れってー‥‥‥」
あまりにも愛想のない会話だ。
そして、それを受け入れなければ待つのは死かもしれない。
そんな恐怖は、例え竜族であっても、その心に長居することを拒ませていた。
「レベッカ‥‥‥」
あなたはどうするの?
仲間の一人がそう、彼女に問いかける。
スィールズはこのまま辺境国の城なり、竜王の待つ城なりに戻り守るべきだろう。
ここにその妻たるハーミアがいない以上、責任者はレベッカだった。
レベッカはハーミアが帝国の皇后になったことも、今回のいきさつもそのほとんどを知らない。
ただ、明確に理解出来ているのは一つだけ。
グランが魔女を刺殺したという事実だ。
「ごめんなさいね。
ハーミアはグランを生かしておかないわ。
そして、わたしもー‥‥‥ごめんなさい」
「ごめんなさいって。
あなた、それをすればーどうなるか理解しているの!!?」
主への忠義や一族への忠誠よりもレベッカは夫を守りたい。
裏切り者として追われるだろう。それでもいい。
彼が、グランだけがわたしの全てだから。
ごめん、そう言葉だけを残してレベッカはグランと共にその場から消えた。
後に残された彼女たちはハーミアの元へ戻るよりも、竜王の城へと向かい正式な長からの断罪を待とうという話に帰結する。
まずは、スィールズを安全に運ぶこと。
そこまで決めた彼女たちもまた、その場から消え去っていった。
「仲間や家族が絡むと複雑なものだな。
お前はいつ戻るんだ、俺の詩音‥‥‥」
人は転生する。
神の眷属たる黒狼に死はない。待てばいつか、愛妻に出会えるかもしれない。
時間は永遠にある。
待つのは少しばかり、退屈で心苦しいがな。
そんな寂しさを背中に背負い、彼はエリスの元へと頼まれた二人を送りつけやる。
「息子は生きているが、娘はその魂をあのクリスタルで留めていたに過ぎない。
それは主の不在のもの。
遺体だぞ、エリス」
エリスに届くように思念を遺すと、彼は闇に消えてゆく。
一族の待つ地球で、彼女を待とう。
そう、心で考えながら帰還する道のりの遠さにため息をつくのだった。
主が不在となった魔王城の王の間に、突き立てられた一本の剣。
魔女の紫の血でその刀身を染めた神剣はまるで役目を終えたかのように数瞬で風化し、単なる錆びた剣となった頃――
遅れてやってきた彼らは、その場の有様と遺された剣、そして懐かしい仲間の力の残滓を感じ取りその多くは分からないものの‥‥‥
「シェナー‥‥‥ラードリーは間に合ったのかしら。
それにこの剣の血はー」
「魔族のものだな。
人間なら赤い。
だが、竜族の可能性もある」
その場で起きた出来事を再現しようとするエリスを、しかし、アシュリーは止めた。
まだ、竜王とのけじめも付いていない。
何よりー‥‥‥もう、時間がないよ、エリス、と。
寂しそうに彼は笑顔で語っていた。
「セッカがいたんだ。
どうにかなったろ、たぶんな。
あのー」
そう彼は言うと、もう一人の同行者、勇者オーウェンの背に抱かれて瞳を開かないかつての仲間を指し示していった。
「なあ、エリス。
お前は魔族だ。
魂の在り処も理解できる。
生きているか死んでいるか、それも含めてな。
エレノアの魂はどこに行った?
あれは、もう生命のない単なる死体だ」
「そうね。
あのクリスタルはエレノアの肉体と魂を守っていたのよ。
都合よく、ダーシェやエストなんて古代神に使われたけど‥‥‥。
行き先は一つじゃない?
かつての仲間たちが神格を得て昇ったー‥‥‥」
そう言うと、エリスはここからは見れない三連の月を思い浮かべる。
銀に赤に青。
それは、この世界と虚無の世界との扉の鍵。
そして、管理者である女神フォンテーヌが統べる青い月に――彼等、英雄や勇者、そして神や魔の上位のものは昇格していった。
そこは神々の楽園ではなく、いつかくる最悪の存在との最前線基地。
終わりのない虚無の向こう側にいる、そんな存在との戦いが彼等を待っている。
「そうか、なら安心だな。
あそこには姉や兄もいるからな、あいつの‥‥‥ロアとラーズも。
で、エリス。
話なんだが‥‥‥」
アシュリーは言いづらそうに、ぽつりと妻に告げた。
もう時間切れかもしれない、と。
「俺はもう、千年を越えているし、オーウェンなんて一万年の時間を飛んできた後に千年だ。
これまで俺たちが心を狂わせて邪神となった勇者を殺して来たように、今度は俺たちが狙われる。
そうなる前に、な?」
勇者は不老不死。
だが、その果てしない力を制御できる精神はぜい弱な人間のままだ。
もって千年。
それを越えた存在は、世界を滅ぼす邪神となる。
「人間って‥‥‥不便ね、あなた?」
魔族のエリスはほぼ不老不死だ。
精神もそれに応じて崩壊しないように生まれた時から作られている。
寿命があるからこそ、人間は良いんだよエリス。
オーウェンとアシュリーの二人はそう彼女に笑いかけた。
「これは持って行けないからなあ。
預けておくよ。
次は上で会おうな。
待ってるよ」
二本の聖剣を彼女に託して、彼等は肉体を光へと変えていく。
目指すは、天空に輝く青い月。
そのどこかの道すがら、魔王に会ったら挨拶しておくよ。
どこまでも明るい夫を静かに見送って、魔王エリスはエレノアの遺体を元素へと戻した。
「誰も彼もいなくなるんだから‥‥‥。
ポンコツ勇者ども、次はもっとこき使ってやるんだからね!!!」
そんな悪態をつくと、エリスもまた、闇に溶けるように自分の王国へと戻っていく。
セッカから、黒狼から押し付けられた魔王フェイブスタークの息子たちの世話を焼くことが彼女のその後の生き甲斐になっていくのだが、それはまた別のお話。
彼女が光の泡となって消えたとき、ふと黒狼はそんな奇跡を見た気がした。
魔女が望んだ相手は肉体を以って再臨したのではなく、ただ、魂だけなって永遠の夫婦として過ごそうとしたのかもしれない。
「もし、シェナがそうと気づかない間にこの神剣に宿っていたとしたら―‥‥‥?」
あり得ない可能性だが、不可能ではない。
この剣を改良したのは英雄王自身であり、その構造までは誰も知らないのだから。
まあ、泡沫の夢であっても魔女が死に際に幸せな最後を迎えれたのだとしたら――
それは良かったことなのかもしれない。
決めるのはあの二人だ。
俺にはわからん。
黒狼はそう決めると、その部屋に残っていた竜族の面々とグランを見やった。
「まだ、気付かないのか?」
部屋の半面を占拠しそうなその巨体と先ほどまでの戦いに、レベッカたちは戦慄していた。
彼女たちは今回の事件の深い部分を何も知らない。
ただ、いまは魔女を婚約者が刺し殺したその事実が、レべッカには恐怖だった。
「まだ‥‥‥。
あなた様はどなた様ですか?
なぜ、主人はあの魔女様をー‥‥‥」
刺殺したの?
そうレベッカは黒狼に問いかけたかった。
だが、もしその返事がより恐ろしい結果を招く可能性もある。
彼の、黒狼セッカの牙が自分たちに向けられることを否定できない。
御主人様と魔王の子供たちは彼の能力なのかわからないが、闇へと沈み込んでしまいどこにも気配すら感じることができない。
機嫌を損ねれば、グランともども魔女を殺した責任を‥‥‥
「魔女の死は関係ない。
俺はその男に何もすることはない。
彼は被害者だ、竜王や古き神々や魔王の思惑に苦しめられただけのこと。
早く気づけばいいな、竜族のむすめたち」
「被害者ー‥‥‥?
それはどういうー???」
やれやれ、竜族も人間も仔細を知りたがる。
知らなければいいことは世界にはあの星の数ほどあるのに。
黒狼はため息をつく。
自分は長く話すのは苦手なのだ。
だから、あの相棒に。
人間のサムライマスターだった妻に、陽気な彼女に外交は任せていたのに。
そう過去を思い返すが彼女は既に他界していて、今ここにはない。
「起きれば彼が話すだろう。
ああ、これを持って竜族の里にでも戻るがいい。
お前たちの主は、もう数年は動けないだろうからな」
影から出てくるのは、スィールズの収納されたあの筒だった。
無言のままでレベッカたちの真の主はその棺のようなものの中に眠っている。
仲間たちが本来の竜の姿に戻り、主を迎えたのを確認してレベッカは再度、黒狼を見た。
「彼は‥‥‥主人は――生きている?
戻ってきますか!?」
「彼?
その人間か、それとも、その眠る竜か?
どちらも時間はかかるだろうが、戻るだろう。
戻れば話すがいい。
失った時間を埋めるにはより長い時間がかかる。
もう行くがいい、竜族のむすめたち。
俺はまだ用がある。去れ」
「去れってー‥‥‥」
あまりにも愛想のない会話だ。
そして、それを受け入れなければ待つのは死かもしれない。
そんな恐怖は、例え竜族であっても、その心に長居することを拒ませていた。
「レベッカ‥‥‥」
あなたはどうするの?
仲間の一人がそう、彼女に問いかける。
スィールズはこのまま辺境国の城なり、竜王の待つ城なりに戻り守るべきだろう。
ここにその妻たるハーミアがいない以上、責任者はレベッカだった。
レベッカはハーミアが帝国の皇后になったことも、今回のいきさつもそのほとんどを知らない。
ただ、明確に理解出来ているのは一つだけ。
グランが魔女を刺殺したという事実だ。
「ごめんなさいね。
ハーミアはグランを生かしておかないわ。
そして、わたしもー‥‥‥ごめんなさい」
「ごめんなさいって。
あなた、それをすればーどうなるか理解しているの!!?」
主への忠義や一族への忠誠よりもレベッカは夫を守りたい。
裏切り者として追われるだろう。それでもいい。
彼が、グランだけがわたしの全てだから。
ごめん、そう言葉だけを残してレベッカはグランと共にその場から消えた。
後に残された彼女たちはハーミアの元へ戻るよりも、竜王の城へと向かい正式な長からの断罪を待とうという話に帰結する。
まずは、スィールズを安全に運ぶこと。
そこまで決めた彼女たちもまた、その場から消え去っていった。
「仲間や家族が絡むと複雑なものだな。
お前はいつ戻るんだ、俺の詩音‥‥‥」
人は転生する。
神の眷属たる黒狼に死はない。待てばいつか、愛妻に出会えるかもしれない。
時間は永遠にある。
待つのは少しばかり、退屈で心苦しいがな。
そんな寂しさを背中に背負い、彼はエリスの元へと頼まれた二人を送りつけやる。
「息子は生きているが、娘はその魂をあのクリスタルで留めていたに過ぎない。
それは主の不在のもの。
遺体だぞ、エリス」
エリスに届くように思念を遺すと、彼は闇に消えてゆく。
一族の待つ地球で、彼女を待とう。
そう、心で考えながら帰還する道のりの遠さにため息をつくのだった。
主が不在となった魔王城の王の間に、突き立てられた一本の剣。
魔女の紫の血でその刀身を染めた神剣はまるで役目を終えたかのように数瞬で風化し、単なる錆びた剣となった頃――
遅れてやってきた彼らは、その場の有様と遺された剣、そして懐かしい仲間の力の残滓を感じ取りその多くは分からないものの‥‥‥
「シェナー‥‥‥ラードリーは間に合ったのかしら。
それにこの剣の血はー」
「魔族のものだな。
人間なら赤い。
だが、竜族の可能性もある」
その場で起きた出来事を再現しようとするエリスを、しかし、アシュリーは止めた。
まだ、竜王とのけじめも付いていない。
何よりー‥‥‥もう、時間がないよ、エリス、と。
寂しそうに彼は笑顔で語っていた。
「セッカがいたんだ。
どうにかなったろ、たぶんな。
あのー」
そう彼は言うと、もう一人の同行者、勇者オーウェンの背に抱かれて瞳を開かないかつての仲間を指し示していった。
「なあ、エリス。
お前は魔族だ。
魂の在り処も理解できる。
生きているか死んでいるか、それも含めてな。
エレノアの魂はどこに行った?
あれは、もう生命のない単なる死体だ」
「そうね。
あのクリスタルはエレノアの肉体と魂を守っていたのよ。
都合よく、ダーシェやエストなんて古代神に使われたけど‥‥‥。
行き先は一つじゃない?
かつての仲間たちが神格を得て昇ったー‥‥‥」
そう言うと、エリスはここからは見れない三連の月を思い浮かべる。
銀に赤に青。
それは、この世界と虚無の世界との扉の鍵。
そして、管理者である女神フォンテーヌが統べる青い月に――彼等、英雄や勇者、そして神や魔の上位のものは昇格していった。
そこは神々の楽園ではなく、いつかくる最悪の存在との最前線基地。
終わりのない虚無の向こう側にいる、そんな存在との戦いが彼等を待っている。
「そうか、なら安心だな。
あそこには姉や兄もいるからな、あいつの‥‥‥ロアとラーズも。
で、エリス。
話なんだが‥‥‥」
アシュリーは言いづらそうに、ぽつりと妻に告げた。
もう時間切れかもしれない、と。
「俺はもう、千年を越えているし、オーウェンなんて一万年の時間を飛んできた後に千年だ。
これまで俺たちが心を狂わせて邪神となった勇者を殺して来たように、今度は俺たちが狙われる。
そうなる前に、な?」
勇者は不老不死。
だが、その果てしない力を制御できる精神はぜい弱な人間のままだ。
もって千年。
それを越えた存在は、世界を滅ぼす邪神となる。
「人間って‥‥‥不便ね、あなた?」
魔族のエリスはほぼ不老不死だ。
精神もそれに応じて崩壊しないように生まれた時から作られている。
寿命があるからこそ、人間は良いんだよエリス。
オーウェンとアシュリーの二人はそう彼女に笑いかけた。
「これは持って行けないからなあ。
預けておくよ。
次は上で会おうな。
待ってるよ」
二本の聖剣を彼女に託して、彼等は肉体を光へと変えていく。
目指すは、天空に輝く青い月。
そのどこかの道すがら、魔王に会ったら挨拶しておくよ。
どこまでも明るい夫を静かに見送って、魔王エリスはエレノアの遺体を元素へと戻した。
「誰も彼もいなくなるんだから‥‥‥。
ポンコツ勇者ども、次はもっとこき使ってやるんだからね!!!」
そんな悪態をつくと、エリスもまた、闇に溶けるように自分の王国へと戻っていく。
セッカから、黒狼から押し付けられた魔王フェイブスタークの息子たちの世話を焼くことが彼女のその後の生き甲斐になっていくのだが、それはまた別のお話。
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