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第三章 開戦の幕開け
第五十六話 皇帝の決断
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(第三者視点)
その夜ーー
ハーベスト大公が遅い政務を終えて、帝都内に構えている別宅へと戻ろう。
そう思い執務室のイスから腰を上げた時だった。
あまりにも遅い時間に意外な人物が意外な場所から姿を現したのは‥‥‥
普段は書架兼物置として利用している執務室奥からたまにだが聞こえてくる音がある。
鈴が三度ほど鳴り響いたその後、大きくもう一度、リンっと静かな音が執務室に響いた。
ハーベスト大公はそれを耳にすると、席を立ち、書架の扉の前で彼を待つ。
「お久しぶりですな、今宵、これほど遅くとは。
もう戻ろうかとしていたところでした」
扉を開けた彼は体格の良い50代手前の銀髪に褐色の肌。
そして、紅の瞳で懐かしそうに室内を見渡した。
「一人か?
不用心だな、宰相殿」
こちらへ、そうハーベスト大公が来客用のソファーへと彼を案内する。
飲み物はこれと決まっているから、彼はその問いかけを背で受けながら紅茶を二人分、用意した。
「夜半ですから、まあ、朝が早いと辛いかもしれませんが。
この程度のものしかいまはありませんので」
客人の下座にかけると、ハーベスト大公はため息交じりに呟いた。
「不用心なのは、お互い様ではありませんか、陛下。
いかに城内、内宮とはいえお一人とは」
「うん?
そうか?
愚息ども程、遊んではいないつもりだがな?」
心外だとばかりに皇帝は声を上げた。
「陛下、この通路はもう司空宮の初期に作られたもの。
いつ繋がらなくなってもおかしくないとあれほど‥‥‥」
「ああ、それなら、ほら。
あのホウキをな。
足代わりに先に入れてから来てはおる。
まあ、シェス大河に放り出されるか、王国の王城にでも放り込んでくれればなあ」
この御方の遊び心はいつまでも変わらない。
従僕として仕えていた頃から、ハーベスト大公の心が休まる日はあまりなかった。
「次はルサージュ侯の令息殿がそうなりそうですな。
陛下はいつも、わたしを困らせになられるーー」
「ああ、あれか。
イズバイアの副官だな。あの左眼には気の毒なことをした‥‥‥」
記憶の片隅には、配下の者の事がある発言は、悩ましい宰相の心を少しだけやわらげた。
「その御心だけで、彼も満足でしょう。
あれは戦場での刀傷。
武人の栄誉たるものですから」
なんだ、知らないのか?
そう皇帝は呟いた。
「なにか??」
「あれはな、二度目の傷だ。
一度目はあの愚息がな。ラズで遊んだ際に失わせたのよ。
左眼の光をな」
「それはーー
しかし、殿下の盾になれたのであればそれもまた、従者の務め。
どちらにしても恨みがあるならば、あそこまでの仲にはなれないでしょう。
エシャーナ伯に、わたし、陛下の三者でグレイシー提督に散々叱りつけられた頃よりは。
まだ、帝国領内も平和です」
「懐かしいな。
海軍に平原。
あの頃は、三角洲よりも連邦と南方大陸の接近をさせまいと走り回っていた」
「今では、三角洲は法王猊下の所有物。
そのような認識のようですが、世間とやらではーー」
困ったように宰相は首を振る。
それが単なる芝居だと皇帝にはわかっていた。
「あの百年は単なる余興だ、ユンベルト。
王国はどうも妙に揺り動いているようだがな。
聖者の予言を信じて、国力と武力を失わないための演習が、時代を追って三角洲の価値を上げた。
戦争ほど、儲かる者もないとは出入りの商人の話だが、確かに王国に帝国。
それなり豊かにはなったな」
「ですが、互いに戦死者もだし、連邦をかえって大きくしてしまいました。
法王猊下があの地にいる理由はまた別にあるものを。
その威を借りた狐が、犬程度にはなりましたな」
犬、かーー
皇帝は足を軽く組むと、なら、狼はどうだ?
そう、宰相にたずねた。
「狼ですか?
青ならばエシャーナ伯が抑えるでしょうし、緑ならばーー」
そう宰相は狼の名を持つ騎士団の名をいくつか挙げる。
だが、皇帝はそうではない、そう否定するように言った。
「帝国には八つの古い狼と、四つの大きな狼がいる。
そのうち、一頭はそこにいるではないか」
高家と大公家の話を皇帝はしたいようだ。
そう、ハーベスト大公は感じ取った。
「どれも陛下に忠義厚い狼ではありませんか。
うち、二頭にはもうすぐ、いえ、片方は皇室の大きな力になっている。
そう思いますが‥‥‥」
皇帝の長男が婿入りした南方のベシケア大公家のことをハーベスト大公は口にしてみた。
「そうだな、だがあれは南よりは動けん。
北に、東に。西がどうなるかな?」
「陛下、グレン皇太子殿下との婚儀がお気に召されぬ、と?」
気に入らんことはない。
そう皇帝は否定はするが言葉を濁した。
どうやら今夜の秘密裏の回廊を利用しての来訪は三角洲や法王猊下の問題ではないらしい。
「皇室に四つの王家。
それぞれが大きく均衡をもってこの帝国は成り立ってきた。
起こりが南方なのに、そこには居城を構えずにこの大河のほとりに近い場所に帝都がある。
そして、二つが皇室と大きく繋がれば、北がな。
もう二人ほどいれば良かったのだが。生憎、わしが側室を持たなかったのも問題だ」
「そして我が家とエシャーナ伯領は西北方に大きく、伯は侯になられる。
情勢のバランスが崩れますな。
跡継ぎを先に陛下の養子として頂き、我が家が拝領する。
そのように為されては?」
多分、この状況でエシャーナ伯とハーベスト大公家との縁を切ろうとは考えていない。
ハーベスト大公はそう睨んでいた。
それならば、北か西の大公家か高家のどこかから養子を皇室に入れてもらえば。
自分としても受け入れやすい。
そういう提案だった。
「うん、それも悪くない。
だが、イズバイアにも縁組の話もあってな。
南方大陸からも、枢軸からも。
あの王国からも声が再度あがりおったわ」
話が一気に飛躍したな。これでは、ユニスの立場を悪くするようなことは言えなくなる。
国の宰相としての感情もあった。
しかし、義父上様と慕ってくれる旧友の娘であり縁戚である養女をユンベルトは気に入っていた。
「陛下、その話の大きさではもうわたしの個人的な私見は言えなくなりますな。
どれをお取りになりたいのですか?」
我々の長い友情はどれを取られても変わりませんが、とも宰相は付け加えた。
それを言うな、ユンベルト。
そう、皇帝は寂しそうにつぶやいた。
「できるなら、あの二番目の心のままにしてやりたいのだ。
それにな、公女殿。ユニスか。
エシャーナの育て方、生き方にも拠るのだろうが。
あの大河に身を投じてすべてをおさめようとは。
古い時代ならともかく今では誰もしようとはせんだろう」
礼節の常識でいえば二世紀は前の考えだぞ、そう皇帝は更に寂しそうに言う。
「ああ言った、気高さはだいぶ失われた。その意味では、わしが欲しいほどだ」
「ならば、今からでも側室に挙げますか?
まだ内外への披露宴もしておりません。
陛下が17歳の皇妃を望むならば、ユニスも従うでしょう。
我が家も、エシャーナも更に格が上がる。
文句はありませんが」
「本心か?」
「半分は。ただーー」
「ただ、なんだ?」
「あそこまで幕を挙げられては、あの場にいた誰もが二人を見ておりますからなあ……。
出来るならば、側室でも、とは親心として思いはします」
「わしのか?」
この発言には皇帝が驚いた。
「いいえ、殿下の、ですよ。陛下。
今更、新しい種をまくことは老後に響きますぞ。
20年後、帝国は跡目争いで三国に割かれます」
まあ、正しい意見だ。
そう、皇帝は納得した。この時代の平均寿命はよくて70歳。
もう、彼も老人に近いからだ。
「王国はな、あのエバース大公家の第一令嬢をと。
言ってきたわ。王族に格上げしてからの輿入れを狙うようだが‥‥‥。
内実は、格下に見られている。そういう所だろう」
「では、連邦と南方は?」
南方はベシケア大公家に遠慮して断るだろう。
連邦には王家という存在がない。
有力貴族はいても、集団としての長はあくまで議会が決めるからだ。
「猊下だ」
聖職者が政治に興味を持ち始めたか。
いまの法王に代替わりして10年。
法王庁もかなり変化したらしい。
「猊下の愛娘を、とな。
だが、もう思うのだがな?
どうだ、ユンベルト。
太陽神だけを奉じるのはやめにせんか?」
これはあまりにも、常識を疑う発言だった。
「陛下、それは三国間が‥‥‥」
「だが、王国はああして神聖を名乗るが、こちらは単なる司祭だけだ。
おまけにこの大陸には、信仰だけで大きく五つ存在する。
ただ、初代皇帝が太陽神を奉じただけで、他の布教を禁止しなかった。
それがいまの大公家の祖先にもなる。もうなあ、宗教ほどめんどくさいものはない。
どれでも良い。ただ、法には従っては貰うがな。
それで良くはないか?」
また、この御方は自分の政務を増やす気だ。
若い頃と何も変わらない。
宰相は大きくため息をついた。
「陛下、では今宵のこの訪問の意図は何なのですか?
その太陽神を奉ずるのをやめる。その為だけにと言えば問題ですが。
本題を最後にもってくるのはおやめくださいともう何十年も‥‥‥」
そんなことを聞いたかな?
皇帝は初耳だという顔をする。
この宰相ならば、何を伝えても最後には形にするだろう。
そういう、信頼の現れでもあったが。
「王国からの嫁入りを考えようと思う。
で、それについてだがーー」
「側室で、ということで宜しいですか?」
うーん、と皇帝は渋い顔をする。
「二年程、待てんか?
正妻が跡継ぎを産んだ後であれば、まだ、王家にも顔が立つ。
ただし、王女としては迎えいれはせん。
あくまで、エバース大公家の人間として、だ。
王国の権勢を入れる気はないからな」
「王国側は軽んじられたと思い、取り下げる。
そうお考えですな?
もし、その段取りで行かない時。
エバース大公家の令嬢として正室に入れた場合は、皇室の格が下がりませんか?」
だからだよ、宰相。
最後の一口をすすって、皇帝は言った。
「その為の、太陽神信仰を廃止するのだ。
我が皇帝家には皇帝家の昔からの奉ずる神がある。
それを格上だとすればいい」
問題発言だ。
とんでもない爆弾を持ち込まれた。
そんな気にハーベスト大公は追いやられる。
「では、太陽神信仰国家群全てを敵に回す。
そうされるおつもりですか?」
「違うよ、宰相殿。
我が家は我が家だ。ただし、信仰は等しく自由とする。
この国ではどの神を崇めても法律さえ守ればそれでいい。
そうするのだ。家の格はそれで守られる。
ついでに多くの他の大陸や、まだ独立はしているが小国のままの国家群にも協力願おうではないか。
どちらが得かは、後からわかることだ」
王国が神聖を名乗る以上、他の大陸や辺境国家群はそれを忌み嫌う。
そこをすべて呑み込めばより帝国は繁栄する。
そのためのロゼの海軍強化か‥‥‥。
より近い南方、北方の大陸国家との貿易圏を王国より先に作り上げる気だ。
とんでもない御方だ。
宰相はため息しかでない。
「おいおい、良い考えだろう?」
「その政務を行うのはわたしですよ、陛下。
数日前に、提督と話した際にいやに乗り気だったのは、陛下の内密の指示があったからですな?
まったくーー」
「おや、ばれたか。
まあ、そういうことだ。
で、済まんがな。
二年、もしくはーー」
「養子も必要なところです。
わたしも幸先は長くありませんからな。
孫の顔は見ておきたいと思っておりますよ」
うん、ではそういう段取りでいくか。
皇帝はうなづいた。
「で、誰を養子に考えているのだ?」
ふと、養女を側室に挙げないのならその相手を誰にするのか。
そこが皇帝は気になった。
大公家は王家と同格。
得るなら、他の大公家かどこかの小国の王家。
もしくは、家柄的に同格の高家か。
「格よりも質を選びたいですな」
うん?
質ということは人材で判断か。
さて、そんな人材がいたかーー
いるとすれば‥‥‥
「隻眼の黒い鷹、か。」
「殿下の片腕であれば、文句はありませんな。
そのまま、養子に入っていただき、ユニスを娶らせましょう」
こいつもなかなか酷いことを考える、そう皇帝は思った。
現婚約者の友人で、その部下を養子にし、養女と結婚させるとは。
「波乱が起きねばいいがな‥‥‥」
「波の元は陛下より、ですよ」
そう宰相は言う。
すべてはあなたが考え、指示した。そうして下さいよ。
そうでなければーー
この宰相もまた、王国の王でもある。
喰えないやつだ。そう皇帝はため息をつく。
「恨まれるのはいつもわしだな。
まあ、いい。そう発布を出そう。
ラズもそろそろ、当主が変わるしな。
若い世代が出る時かもしれん」
ラズ?
ああ、提督が言っていた三男のことか。
そういえばーー
ハーベスト大公は思い出してつい口にする。
「あそこの双子の片方は軟禁のようですな。
平民の子を宿したとかで」
まだそんな古いことをしているのか、そう皇帝は呆れた。
可哀想に、と。
「側室になさるなら、それにしてはいかがですか?」
「なぜだ、ユンベルト?
もう子がいるのだろう?
まあ、跡継ぎは二番目だからな。
血を絶やさない意味では、悪くはないが。
見た目が違っては、子が可哀想ではないか?」
肌の色、髪の色、瞳の色。
髪は別としても、その他はラズ高家にはない色だ。
「その子は平民の父親の庶子で、親は戦死したそうですが。
南方の出だそうですよ、もう四歳前後だと提督がーー」
南方の出?
ラズ高家の土地で?
土地の場所的にはあり得る話だ。
皇帝は多少、興味が湧いた。
「では、誰かを迎えに行かせるか。しかし、子の年齢にも拠るな。
跡目相続の権利は与えんとして‥‥‥誰がいい?」
普段見てこれない、飛び地の情勢をきちんと見れる人間を考えろ。
そういう意味だった。
「あそこは殿下がいられる土地。
そのような詮索は無用でしょう。
ただ、当人同士の話ぐらいはさせてやりたいとは思いますな」
ユニスとグレン皇太子の婚約問題を宰相は提案していた。
それもうまく運ばないと、新しい亀裂になるからだ。
「ならば、公女殿に任せるとしよう。
わしが、ラズの片割れに興味を抱いた。そういう理由でな」
「はい、陛下。
では、婚約解消とシェイルズとの婚儀はその前後に伝わる運びで‥‥‥」
あとは任せた。
そう言って皇帝はその場から帰って行った。
親としての立場と取るか、王として、大公としての立場を取るか。
ハーベスト大公にとっては苦渋の選択だった。
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