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第四章 動乱の世界
第六十三話 悩める皇帝陛下
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「殿下。陛下、宜しいですかな?」
そう、声を上げたのは北の大公だ。
皇帝と最も仲が悪く、南方の最南端の城塞都市のレブナス高家と並んで噂されていた相手だ。
「おお、構わん構わん。
どんどん叱ってやってくれ」
皇帝は宝珠を北の大公に向ける。
「殿下、お久しぶりです。
婚儀の件は残念ですが、お顔を拝めて嬉しく思いますよ。
ここにいる全員は、どれも元は次男、三男ばかり。
それも、陛下と同じ騎士団ではありませんでした。
多くの戦が過去にあり、交わりあい親交を深める中で帝国の未来を考えた。
みなが同じ先を見たからこそ、やるべき道が見えていたのです。
その為ならば、悪役でも悪評でもそしりでも受ける。それが我等の考え。
殿下、友を追いなさい。失えば、全てを無くしますぞ」
「ああ、ついでに私もよろしいかな?」
そう声を上げたのはレブナス高家の当主だった。
「殿下、初めてお目にかかります。
おわかりかな?」
「あなたは、レブナスの‥‥‥」
老当主はにこやかに微笑んだ。
「ええ、その通りです。
我が娘が駆け落ち、いや押しかけですかな、陛下?」
おいおい、私にふるのか?
そういう顔を皇帝はする。
「いや、それは私に振られても。
妃は別の高家から‥‥‥」
「ですが、その相手のエシャーナ侯がいませんゆえ、多少の文句は陛下に言わねば」
「それを言われるな、レブナス殿。
そそのかしたのは、そこの東の元当主殿とこのユンベルトだ‥‥‥」
これは心外、と宰相が首を振る。
「いいえ、陛下。
エシャーナが嫁を取れと実父から言われた際に、今は亡きユニスの母君。
エレネ様にエシャーナが好きなら追いかけろ。
そう焚きつけたのは、陛下でございます」
周り一堂が確かにあの時はそう言っていただの、陛下も無責任すぎただの。
そんな声を上げる。
これに一番驚いたのは誰でもないグレンだ。
「な、なんですと!?
エシャーナ侯の奥様がレブナス高家の‥‥‥そんな話こそ!
なぜ今まで!?」
責めるように言う息子を睨みつけて皇帝が言う。
「そんな話すら、婚約者と出来てないのがお前だ。
死を選んだ自分を救ってくれた恩義を感じ、側室でも妾でもいい。
それほどまで言わせておいて、今度はあちらから婚約を断りたいとまで言わせるお前。
おい、愚息よ。何をしてきたのだ。あの晩餐会で愛を語ったのはお前からだろう?
それでもお前は次期皇帝か?」
好き放題言い放つ皇帝に、宰相がそろそろ、と止めに入る。
「いや、しかし。
まだ言い足りん……」
「陛下、子供ではないのですから」
「お前はいつもそうだ、ユンベルト……」
大人しく引かされる皇帝を友人たちが毎度のことだと親しみの眼で見ている。
だが、彼らの皇太子への視線は厳しくもあり、試している視線でもあった。
「殿下、ユニスの件はいま色々と任せておりましてな。
あれは、限定的ですが我がハーベスト大公を名乗ることを許しております。
私も早く隠居がしたい。その前段階ですな」
「では、罰は与えない、と?」
ここで皇帝が割り込んできた。
「バカ者、本当に愚息だなお前は。
大公を名乗るなら王族と同格。
お前は次期皇帝だが、いまは同格だ。罰もなにも同じ格の者からの願いにそんなものがあるか。
ついでにシェイルズだがなーーあ、おい、ユンベルト」
画面をもういいでしょう、と取り上げられた皇帝は寂しそうにする。
「シェイルズ様は、当家で宰相枠が空いていたので公爵として迎える。
そう我が大公、いえ、ハーベスト女大公から指示がありました。
これで殿下と同格になられましたな?」
シェイルズがユニスの部下に?
同格とは……あれは、そうか皇族の端にいた。
つまり‥‥‥。
「もういいだろう、ユンベルト。
最後ぐらい言わせろ」
「ですから、その最後を最初にともう何十年も」
「わかった。それは後で聞く!」
満足したのか、宰相は皇帝に宝珠を渡した。
「いいか、愚息。
帝位継承はーー」
「わかりました。返上致します」
グレンの方が一足早かった。
皇帝は言葉に詰まる。
「なに?!」
「ここまで愚息呼ばわりされたことなどどうでもいいですが、父上。
そのような後ろの方々との会があると知っていれば!!
兄上もだ。シェイルズも俺もここまで周りにひた隠しに闇の牙を単なる騎士団から魔導の専門へと。
どれだけの苦労をあいつにかけたと思っているのですか!
そこまで皆々様方で帝国を守る堅めがあるなら、お好きに為されればよい。
このイズバイア、継承権を返上致します」
ほう、と面白そうに皇帝は笑う。
「で、お前はどうするのだ、皇子殿下よ?」
「知れた事。
父上、先程言われましたな?
友を作り、愛する者を守り、帝位を求めよと。
ならばしてみせましょうぞ。
あまり、このイズバイアを軽んじなさるな。
この場はどうやら、あまり身分や格式など求められぬご様子。
ご無礼!!」
ユニスがしたように、グレンも宝珠を叩き割っていた。
「おい……やり過ぎたか?」
「陛下……殿下の性格がどなたに似たかご存知でしょう。
皇妃様と同じ苛烈な南方の血筋ですぞ。
ユニスが宝珠を割りました、そう報告してきた時は呆れましたが」
「どうやら、一番苛烈なのはレブナス高家の血筋の様ですな」
北の大公が嫌味のように皇帝に言う。
「わしの妻はそれでも‥‥‥もっと大人しいいい女だ。
高家でも大公家でもない、南の大陸の出だがな」
「身分、格式を問わず。
グレン殿下もまた、言いことを言われましたな。
確かに、この会はその雰囲気がある。
殿下のあの行為は不問。それでいかがかな? 御一同?」
こう声を上げたのは現ラズ高家の当主だ。
「良きかと」
ほぼ、全員が声をそろえた。
「では、陛下。
もう愚息はだめですぞ?」
宰相がいさめるように言う。
「結局、最後はわしが悪者ではないか」
全員がそれを笑って迎えていた。
「ですが、どうやら。
グレン殿下もまだ帝位を狙うご様子。
まあ、空いたままよりは宜しいかと。
さて、では引き続き、東は枢軸を。北は南と協力して南方を。
西と他家は‥‥‥王国を取りに行きますかな?」
宰相が言った一言に全員がうなづく。
「ところで、ユンベルト。あれはどうする?」
は?
そう問われて宰相が思いついたのはーー
「殿下自ら帝位継承を退いた。それで、王国には断る口実になるかと」
なら、と皇帝は悩みどころを口にする。
「お前の養女と、あの黒は?」
宰相が困った顔をした。
「もうこのまま女大公で爵位を譲りたく。
次期宰相は東殿でーー」
「ああ、いや。
もう交代制はやめましょう。帝都は北、南、東ともに遠すぎる。
何より、各家の信仰を認める。この法律の公布でようやく法王庁を追い出せます。
これで敵対する口実もできる。
遠いのは金がかかるのですよ。それならば、枢軸や南方とやり合った方が儲かります。
何より、この百年のうさをそろそろどこも晴らしたい所。
己が信じる神の名の下に戦える。これこそ、帝国を構成する醍醐味」
皇帝が異議を唱える前に全員がうなづいた。
「また、わしが悪者か‥‥‥。
もういい、好きにせい。で、次期宰相は?」
まだ言わせますか?
そんな顔を宰相はした。
「シェイルズ様とユニスの婚儀はなし、ということで」
「おい、話が‥‥‥公爵に皇族か。
なるほど、ではあの白い鷹ではないな。鳩でもカラスでも良いわ。
あれが実力で帝位ももぎ取る。全員そう思っていると考えていいのだな?」
「もちろんですとも、陛下。
殿下は旅をされるべきなのです。
その過程でまだ成長なさる。もし、ユニス以上の女性がいればそれを取るもよし。
最後に返り咲くのは、殿下だとみなが思っていますよ」
皇帝は最後の不安を口にする。
「ユンベルト、お前、もしユニスが爵位を正式に継承し、シェイルズが帝国宰相にならずに‥‥‥。
エシャーナ侯領とハーベスト大公家領を併合して、その女性問題を口実に兵をあげればどうする?」
これには全員が押し黙る。
そうなれば帝国を二分する大問題に発展するからだ。
「さあ?」
しかし、宰相の返事は無責任だった。
「お前、さあなどど。
自分の娘だろうが!?」
「そうなった際には、まあ、レブナス高家に東に北。
どこもエシャーナ侯と親戚関係。青の狼と大公家三家で二十万。
帝国は滅びますな?」
これには皇帝が唖然として名前の挙がった面々を見る。
どの顔も楽しそうだ。そんな顔をしていた。
「お前が焚きつけてどうするのだ、宰相!!」
仕方ありません、そう宰相は微笑んで言う。
「殿下をあそこまで焚きつけられたのも、ユニスが婚約の返上した件も、シェイルズ様の件も。
すべて陛下がお決めになられたのですから」
「そうですな、間違いない」
そんな声が各席から挙がる。
「お前たちはこの数十年いつもそれではないか!!?
なぜ、わしを困らせる‥‥‥」
「よく言いますな、陛下。
その後始末はいつもこのユンベルトですぞ?」
これにもうなづく一同。
「わかった。
そうならないように祈ろう。
もう、誰もこれ以上の手だしは無用。
無論、わしもだ。いいな?
いまは王国を黙らせるのが先だ」
そうして、会議は続いていく。
この時、三角洲では着々とユニスの計画が進行していることを誰もまだ知らない。
そう、声を上げたのは北の大公だ。
皇帝と最も仲が悪く、南方の最南端の城塞都市のレブナス高家と並んで噂されていた相手だ。
「おお、構わん構わん。
どんどん叱ってやってくれ」
皇帝は宝珠を北の大公に向ける。
「殿下、お久しぶりです。
婚儀の件は残念ですが、お顔を拝めて嬉しく思いますよ。
ここにいる全員は、どれも元は次男、三男ばかり。
それも、陛下と同じ騎士団ではありませんでした。
多くの戦が過去にあり、交わりあい親交を深める中で帝国の未来を考えた。
みなが同じ先を見たからこそ、やるべき道が見えていたのです。
その為ならば、悪役でも悪評でもそしりでも受ける。それが我等の考え。
殿下、友を追いなさい。失えば、全てを無くしますぞ」
「ああ、ついでに私もよろしいかな?」
そう声を上げたのはレブナス高家の当主だった。
「殿下、初めてお目にかかります。
おわかりかな?」
「あなたは、レブナスの‥‥‥」
老当主はにこやかに微笑んだ。
「ええ、その通りです。
我が娘が駆け落ち、いや押しかけですかな、陛下?」
おいおい、私にふるのか?
そういう顔を皇帝はする。
「いや、それは私に振られても。
妃は別の高家から‥‥‥」
「ですが、その相手のエシャーナ侯がいませんゆえ、多少の文句は陛下に言わねば」
「それを言われるな、レブナス殿。
そそのかしたのは、そこの東の元当主殿とこのユンベルトだ‥‥‥」
これは心外、と宰相が首を振る。
「いいえ、陛下。
エシャーナが嫁を取れと実父から言われた際に、今は亡きユニスの母君。
エレネ様にエシャーナが好きなら追いかけろ。
そう焚きつけたのは、陛下でございます」
周り一堂が確かにあの時はそう言っていただの、陛下も無責任すぎただの。
そんな声を上げる。
これに一番驚いたのは誰でもないグレンだ。
「な、なんですと!?
エシャーナ侯の奥様がレブナス高家の‥‥‥そんな話こそ!
なぜ今まで!?」
責めるように言う息子を睨みつけて皇帝が言う。
「そんな話すら、婚約者と出来てないのがお前だ。
死を選んだ自分を救ってくれた恩義を感じ、側室でも妾でもいい。
それほどまで言わせておいて、今度はあちらから婚約を断りたいとまで言わせるお前。
おい、愚息よ。何をしてきたのだ。あの晩餐会で愛を語ったのはお前からだろう?
それでもお前は次期皇帝か?」
好き放題言い放つ皇帝に、宰相がそろそろ、と止めに入る。
「いや、しかし。
まだ言い足りん……」
「陛下、子供ではないのですから」
「お前はいつもそうだ、ユンベルト……」
大人しく引かされる皇帝を友人たちが毎度のことだと親しみの眼で見ている。
だが、彼らの皇太子への視線は厳しくもあり、試している視線でもあった。
「殿下、ユニスの件はいま色々と任せておりましてな。
あれは、限定的ですが我がハーベスト大公を名乗ることを許しております。
私も早く隠居がしたい。その前段階ですな」
「では、罰は与えない、と?」
ここで皇帝が割り込んできた。
「バカ者、本当に愚息だなお前は。
大公を名乗るなら王族と同格。
お前は次期皇帝だが、いまは同格だ。罰もなにも同じ格の者からの願いにそんなものがあるか。
ついでにシェイルズだがなーーあ、おい、ユンベルト」
画面をもういいでしょう、と取り上げられた皇帝は寂しそうにする。
「シェイルズ様は、当家で宰相枠が空いていたので公爵として迎える。
そう我が大公、いえ、ハーベスト女大公から指示がありました。
これで殿下と同格になられましたな?」
シェイルズがユニスの部下に?
同格とは……あれは、そうか皇族の端にいた。
つまり‥‥‥。
「もういいだろう、ユンベルト。
最後ぐらい言わせろ」
「ですから、その最後を最初にともう何十年も」
「わかった。それは後で聞く!」
満足したのか、宰相は皇帝に宝珠を渡した。
「いいか、愚息。
帝位継承はーー」
「わかりました。返上致します」
グレンの方が一足早かった。
皇帝は言葉に詰まる。
「なに?!」
「ここまで愚息呼ばわりされたことなどどうでもいいですが、父上。
そのような後ろの方々との会があると知っていれば!!
兄上もだ。シェイルズも俺もここまで周りにひた隠しに闇の牙を単なる騎士団から魔導の専門へと。
どれだけの苦労をあいつにかけたと思っているのですか!
そこまで皆々様方で帝国を守る堅めがあるなら、お好きに為されればよい。
このイズバイア、継承権を返上致します」
ほう、と面白そうに皇帝は笑う。
「で、お前はどうするのだ、皇子殿下よ?」
「知れた事。
父上、先程言われましたな?
友を作り、愛する者を守り、帝位を求めよと。
ならばしてみせましょうぞ。
あまり、このイズバイアを軽んじなさるな。
この場はどうやら、あまり身分や格式など求められぬご様子。
ご無礼!!」
ユニスがしたように、グレンも宝珠を叩き割っていた。
「おい……やり過ぎたか?」
「陛下……殿下の性格がどなたに似たかご存知でしょう。
皇妃様と同じ苛烈な南方の血筋ですぞ。
ユニスが宝珠を割りました、そう報告してきた時は呆れましたが」
「どうやら、一番苛烈なのはレブナス高家の血筋の様ですな」
北の大公が嫌味のように皇帝に言う。
「わしの妻はそれでも‥‥‥もっと大人しいいい女だ。
高家でも大公家でもない、南の大陸の出だがな」
「身分、格式を問わず。
グレン殿下もまた、言いことを言われましたな。
確かに、この会はその雰囲気がある。
殿下のあの行為は不問。それでいかがかな? 御一同?」
こう声を上げたのは現ラズ高家の当主だ。
「良きかと」
ほぼ、全員が声をそろえた。
「では、陛下。
もう愚息はだめですぞ?」
宰相がいさめるように言う。
「結局、最後はわしが悪者ではないか」
全員がそれを笑って迎えていた。
「ですが、どうやら。
グレン殿下もまだ帝位を狙うご様子。
まあ、空いたままよりは宜しいかと。
さて、では引き続き、東は枢軸を。北は南と協力して南方を。
西と他家は‥‥‥王国を取りに行きますかな?」
宰相が言った一言に全員がうなづく。
「ところで、ユンベルト。あれはどうする?」
は?
そう問われて宰相が思いついたのはーー
「殿下自ら帝位継承を退いた。それで、王国には断る口実になるかと」
なら、と皇帝は悩みどころを口にする。
「お前の養女と、あの黒は?」
宰相が困った顔をした。
「もうこのまま女大公で爵位を譲りたく。
次期宰相は東殿でーー」
「ああ、いや。
もう交代制はやめましょう。帝都は北、南、東ともに遠すぎる。
何より、各家の信仰を認める。この法律の公布でようやく法王庁を追い出せます。
これで敵対する口実もできる。
遠いのは金がかかるのですよ。それならば、枢軸や南方とやり合った方が儲かります。
何より、この百年のうさをそろそろどこも晴らしたい所。
己が信じる神の名の下に戦える。これこそ、帝国を構成する醍醐味」
皇帝が異議を唱える前に全員がうなづいた。
「また、わしが悪者か‥‥‥。
もういい、好きにせい。で、次期宰相は?」
まだ言わせますか?
そんな顔を宰相はした。
「シェイルズ様とユニスの婚儀はなし、ということで」
「おい、話が‥‥‥公爵に皇族か。
なるほど、ではあの白い鷹ではないな。鳩でもカラスでも良いわ。
あれが実力で帝位ももぎ取る。全員そう思っていると考えていいのだな?」
「もちろんですとも、陛下。
殿下は旅をされるべきなのです。
その過程でまだ成長なさる。もし、ユニス以上の女性がいればそれを取るもよし。
最後に返り咲くのは、殿下だとみなが思っていますよ」
皇帝は最後の不安を口にする。
「ユンベルト、お前、もしユニスが爵位を正式に継承し、シェイルズが帝国宰相にならずに‥‥‥。
エシャーナ侯領とハーベスト大公家領を併合して、その女性問題を口実に兵をあげればどうする?」
これには全員が押し黙る。
そうなれば帝国を二分する大問題に発展するからだ。
「さあ?」
しかし、宰相の返事は無責任だった。
「お前、さあなどど。
自分の娘だろうが!?」
「そうなった際には、まあ、レブナス高家に東に北。
どこもエシャーナ侯と親戚関係。青の狼と大公家三家で二十万。
帝国は滅びますな?」
これには皇帝が唖然として名前の挙がった面々を見る。
どの顔も楽しそうだ。そんな顔をしていた。
「お前が焚きつけてどうするのだ、宰相!!」
仕方ありません、そう宰相は微笑んで言う。
「殿下をあそこまで焚きつけられたのも、ユニスが婚約の返上した件も、シェイルズ様の件も。
すべて陛下がお決めになられたのですから」
「そうですな、間違いない」
そんな声が各席から挙がる。
「お前たちはこの数十年いつもそれではないか!!?
なぜ、わしを困らせる‥‥‥」
「よく言いますな、陛下。
その後始末はいつもこのユンベルトですぞ?」
これにもうなづく一同。
「わかった。
そうならないように祈ろう。
もう、誰もこれ以上の手だしは無用。
無論、わしもだ。いいな?
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