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新章 魔導士シルドの成り上がり ~復縁を許された苦労する大公の領地経営~
第四十一話 城塞都市アーハンルドの闇 10
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「二百ほどは‥‥‥閣下。
良い女には良い種をつけますれば‥‥‥獣人は出産と育ちが早く、躾もまた、早期にできますので」
「牧場だな、まるで。
いつからそれは始まる?」
「始まる、とは‥‥‥?」
「始まっていれば、こんな身なりで連れて来ないだろう?
今朝方にでも手に入れましたなどと言うつもりか?
集め、これから運営。
そんなところだろうが、子爵殿?
帝国も戦乱から解放されたしな、皇太子殿下の崩御はこのシルドに新たな利をもたらす、か‥‥‥」
この若い大公がなにを言いたいのか、子爵は測りかねていた。
仲間になるのか、良い顧客になるのか、それとも――???
「子爵、好きにしろ。
とりあえずは三匹。
貰って帰るとしよう‥‥‥投資として公用商人の認可をやる。
繁盛に繋げるんだな」
シルド様!?
アルメンヌは信じられない、そんな視線を向けるがその先にいるのは彼女が知らない。
そんな、冷酷な現大公シルドだった。
仲間どころかパトロンになると言いだすとは――
子爵は内心では注意深くシルドを探っていた。
南方の事情など、余程でなければ帝国上層部でも知りえないものをすらすらとそらんじる、この主人。
彼を安易に信じてはならない。
子爵の小物だが、悪党としての勘がそう告げていた。
「大公閣下。
そのような大きな看板、いきなり頂いてよろしいので?
こちらとしては、その粗品で今回は、と思っておりましたが――」
それもそうだな、シルドは目の前にいる残り二人の少女を見た。
「さすがに、目立つ、か。
帰りは馬車を用意して貰おうかな、子爵。
それと、どこか離れでいい。
適当な屋敷をもらおうか。
妾をこの土地に囲うにふさわしい家屋敷をな?」
妾?
わたしをここに置いていく気!?
アルメンヌは背筋に冷や汗をかいていた。
人質として置いて行かれる。
そう思い込んでしまっていた。
それは子爵も同様らしく、
「そちらの、御婦人をー‥‥‥この城塞都市アーハンルドに、ですか?
閣下?」
シルドは呆れた顔で子爵とアルメンヌを睨みつけた。
こんな良い女をか? とそんな視線で。
「子爵‥‥‥これは、俺のお気に入りだ。
お前などに預けるものかよ、わきまえろ。
この三匹を飼うにふさわしい場を用意しろと言っている。
俺の妾、それも公的に名を出して囲ってやる。
お前も安心だろう?
帝国の法律では、これらも俺の持ち物。
つまり、ここには俺の貸しができるわけだ。
お前が旗色が悪くなれば、帝都に上訴もできるぞ?
不満か?」
「いえ、いえいえ閣下。
不満などと‥‥‥しかし、なぜそこまでの待遇を!?
なにを成されたいので、このお忍びの旅は一体――???」
なんだ、知らないのか?
シルドはアルアドル卿を睨みつけた。
「どうやら、うちの下僕は躾がなっていないらしい。
先に伝えておけ、そう言ったのだがな‥‥‥」
はあ、この役立たずめ。
ため息交じりに叱りつけらえてアルアドル卿は唖然とし、頭を下げていた。
「いいか、子爵。
俺は帝国などに興味はない。
かと言って王国には追われている身だ。
なら、この与えられた領内で遊ぶ程度は構わんだろう?
収入として成り立つなら、奴隷売買?
好きにしろ。
俺は――」
そう言い、アルメンヌと獣人の少女。
二人をシルドは両腕で抱き寄せた。
「女が大好きなのさ。
ついでに、闇色の遊びもな?」
子爵はそのあまりの大胆な物言いに、どこか恐怖していた。
自分はこの先、うまくやれるかもしれない。
だが、乗せられた船は、あまりにも強欲すぎる商船や奴隷船ではなく‥‥‥軍船ではないのか。
そんな、思いにとらわれながら彼は笑顔でシルドを見送ることになる。
まんまと、奴隷三人を奪われて――
良い女には良い種をつけますれば‥‥‥獣人は出産と育ちが早く、躾もまた、早期にできますので」
「牧場だな、まるで。
いつからそれは始まる?」
「始まる、とは‥‥‥?」
「始まっていれば、こんな身なりで連れて来ないだろう?
今朝方にでも手に入れましたなどと言うつもりか?
集め、これから運営。
そんなところだろうが、子爵殿?
帝国も戦乱から解放されたしな、皇太子殿下の崩御はこのシルドに新たな利をもたらす、か‥‥‥」
この若い大公がなにを言いたいのか、子爵は測りかねていた。
仲間になるのか、良い顧客になるのか、それとも――???
「子爵、好きにしろ。
とりあえずは三匹。
貰って帰るとしよう‥‥‥投資として公用商人の認可をやる。
繁盛に繋げるんだな」
シルド様!?
アルメンヌは信じられない、そんな視線を向けるがその先にいるのは彼女が知らない。
そんな、冷酷な現大公シルドだった。
仲間どころかパトロンになると言いだすとは――
子爵は内心では注意深くシルドを探っていた。
南方の事情など、余程でなければ帝国上層部でも知りえないものをすらすらとそらんじる、この主人。
彼を安易に信じてはならない。
子爵の小物だが、悪党としての勘がそう告げていた。
「大公閣下。
そのような大きな看板、いきなり頂いてよろしいので?
こちらとしては、その粗品で今回は、と思っておりましたが――」
それもそうだな、シルドは目の前にいる残り二人の少女を見た。
「さすがに、目立つ、か。
帰りは馬車を用意して貰おうかな、子爵。
それと、どこか離れでいい。
適当な屋敷をもらおうか。
妾をこの土地に囲うにふさわしい家屋敷をな?」
妾?
わたしをここに置いていく気!?
アルメンヌは背筋に冷や汗をかいていた。
人質として置いて行かれる。
そう思い込んでしまっていた。
それは子爵も同様らしく、
「そちらの、御婦人をー‥‥‥この城塞都市アーハンルドに、ですか?
閣下?」
シルドは呆れた顔で子爵とアルメンヌを睨みつけた。
こんな良い女をか? とそんな視線で。
「子爵‥‥‥これは、俺のお気に入りだ。
お前などに預けるものかよ、わきまえろ。
この三匹を飼うにふさわしい場を用意しろと言っている。
俺の妾、それも公的に名を出して囲ってやる。
お前も安心だろう?
帝国の法律では、これらも俺の持ち物。
つまり、ここには俺の貸しができるわけだ。
お前が旗色が悪くなれば、帝都に上訴もできるぞ?
不満か?」
「いえ、いえいえ閣下。
不満などと‥‥‥しかし、なぜそこまでの待遇を!?
なにを成されたいので、このお忍びの旅は一体――???」
なんだ、知らないのか?
シルドはアルアドル卿を睨みつけた。
「どうやら、うちの下僕は躾がなっていないらしい。
先に伝えておけ、そう言ったのだがな‥‥‥」
はあ、この役立たずめ。
ため息交じりに叱りつけらえてアルアドル卿は唖然とし、頭を下げていた。
「いいか、子爵。
俺は帝国などに興味はない。
かと言って王国には追われている身だ。
なら、この与えられた領内で遊ぶ程度は構わんだろう?
収入として成り立つなら、奴隷売買?
好きにしろ。
俺は――」
そう言い、アルメンヌと獣人の少女。
二人をシルドは両腕で抱き寄せた。
「女が大好きなのさ。
ついでに、闇色の遊びもな?」
子爵はそのあまりの大胆な物言いに、どこか恐怖していた。
自分はこの先、うまくやれるかもしれない。
だが、乗せられた船は、あまりにも強欲すぎる商船や奴隷船ではなく‥‥‥軍船ではないのか。
そんな、思いにとらわれながら彼は笑顔でシルドを見送ることになる。
まんまと、奴隷三人を奪われて――
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