恋猫月夜「魂成鬼伝~とうじょうきでん~の章」

これは『感情を欲した神に人生を狂わされる2匹の猫(猫又)の物語──』

猫又の薙翔と寧々は、百年という長い時間、悪い人間の手によって離れ離れとなっていた。
長い月日の中二人は妖達が暮らす異界世界と日本の二つの世界を行き来しながら彷徨い歩き、(薙翔と寧々は日本生まれ)
ついにあやかし達が営む商店街にて再会が叶い涙ながらに喜ぶ二人だったが
そんな中、会えない間の過去の恐ろしい体験による心の傷から寧々に対して、

寧々を生涯大切に愛し続けたい気持ちと
寧々のすべてを欲するあまりいっその事喰らってしまいたいという欲

この相反する2つの感情に苦しむようになってしまう薙翔。
いずれ寧々を喰らってしまうのではないかと怯える薙翔にこの世界の最高位の神である竜神様は言う。

『陰の気が凝縮された黒曜石を体内へと埋め、自身の中にある欲を完全に抑えられるように訓練すればよい』と。

促されるまま体内へと黒曜石を埋めていく薙翔だったが日に日に身体の様子はおかしくなっていき…。

薙翔と寧々の命がけの戦いの物語が今幕を開けるー


※この物語は現代軸のお話になります。
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