アドラー戦記 ~Rise of Darkness~

―これは悪魔の子が世界を壊す物語-

 アドラー騎士団領家の長男、レイヴァン・アドラー。
 彼は太古の悪霊の生まれ変わりと言われていた。
 事実、彼は現代日本から異世界に生まれ変わった転生者である。

 前世の彼は両親に《悪魔の子》と忌み嫌われた末、殺された。
 だがそれも、1度や2度のことではない。
 彼は幾つもの前世を持ち、その全てで《悪魔の子》として殺された。

 なぜ自分が《悪魔の子》と呼ばれるのかは分からない。
 次の転生があるかもわからない。
 そして何より、殺されたくない。

 だから少年は決意する。
 今度は自分が奪う側に、虐げる側になる、と。

 レイヴァンには産まれた時から人ならざる者《レギオン》へと変異する力が備わっていた。
 異形の化け物へと姿を変え、数多の命を《喰らう》ことでどこまでも成長する。
 これを極めることができれば、死の運命を回避できるかもしれない。
 とたえその為に、数多の命を奪うことになろうとも。

 そしてレイヴァンは成長と共にその邪悪な本性を開花させていく。


      ―どうやって死にたい?どうやって殺されたい?―

 
 ランタンの中でしか生きられない悪意の権化。
 新たに召し抱えられた黒衣の騎士。
 美しくも不気味な大公家の双子の令嬢。
 どこまでも純粋な金色の獅子。
 黄昏の空に憧れる双頭の鷲。
 レイヴァンの命を狙う聖典の騎士団。

 少年の深い闇が世界を混沌の渦へと誘い、数多の人生を狂わせていく。
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