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海神の誤算 1 ※
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同じ妖鬼でも、この若い妖鬼と蒼とでは受ける印象が全く違った。
蒼はとにかく気ままで、良くも悪くも子供のように純粋だ。
だが、この若い妖鬼は見た目は蒼より幼いが、身にまとう空気はねっとりといやらしく、ザラリとした嫌な感じがする。
透明な美しさをもって魅了してくる蒼とは反対に、蛇のような艶めかしい視線を全身に塗り込んでくるようだ。
「お前、妖鬼か。そこの神妖を穢れ堕ちに導いたのは、お前なのだろう。」
「さすがに、神妖を代表する妖月の1人ともなれば、僕の擬態を見破れるようだね。自分を穢す相手の名ぐらい知っておきたいだろうから教えてあげる。僕は妖鬼のショク。今からたっぷり愛してあげる。よろしくね。」
そう言って、ショクは長くぬめりのある触手を私の首筋に伸ばしてきた。
「っ・・・・・!」
触られた瞬間に走った嫌な快感に、私は眉間に皺を寄せ、ショクを睨みつけた。
「貴様・・・・・私に何をした。」
「ふふふ。たまらないねー。お前、いい顔するな・・・・・。僕、そういう目を見るととことんいじめたくなっちゃうんだよねっ、と・・・。」
そう言うと、ショクは私に近寄り、後ろ髪を乱暴につかんでグッと後ろへ引き下げた。
のけぞり、あらわになった私の首をショクはベロリと長い舌でなめる。
「いい肌だ。白くて滑らかで、吸い付きたくなる。教えてあげるよ。僕の触手には毒が含まれてるんだ。素肌に触れられればひとたまりもない。僕を受け入れるまで、魂が壊れるほどの快感を味わうことになる。」
ショクは、指で印を組んだ。
「淫夢の褥」
ショクが唱えると、私たちのいる小さな空間が閉鎖されていくのが分かった。
「空間ごと隔離した。これで誰にも邪魔をされないし、僕たちの声も周りには聞こえない。・・・・・・いい声でしっかり鳴け。・・・・・海神。」
その台詞に私は驚愕し、事態がどれほど悪いのかを理解した。
上位の神妖は名を2つ持っている。
名を呼ぶことは、魂に触れることをも意味するため、弱い相手が不用意に上位の者の名をよぶと、最悪の場合その存在が儚いものとなってしまうのだ。
妖鬼とは言え、その点は変わらない。
そのため妖鬼は名をもたず、字で呼び合うのだ。
それなのに・・・・・。
この妖鬼は、私の名をなんのためらいもなく呼んだ。
つまり、私と同格かそれ以上の力をもった存在なのだ。
ショクは私の首筋を何度も何度も味わうように舐め続ける。
「・・・・っ!」
「辛いでしょう。この結界、快感を増幅させる効果付きなんだ。僕にぴったりっていうわけ。」
「つっ・・・・・・!」
ショクが、私の左の首筋に歯を立てた。
「ふふふ。痛いのも好き?だいぶ息が上がってるよ。」
私は歯を食いしばり、息が漏れるのをなんとか抑えようとした。
だが・・・・・・。
「おい・・・・。鳴けと言っただろうが。」
急に低く硬い声音でショクが言い放った。
同時に、身体をまさぐり続けているたくさんの触手が、私の敏感な部分に吸いついたり、はじいたり、つねりあげたりと一斉に刺激しはじめる。
「っぁ・・・・!」
全身に嫌悪感から鳥肌が立った。
ショクは嫌な笑みを向け、唇をなめた。
「最高にいい声だ・・・・・。ほら、もっと鳴けよ。手伝ってやるから。」
そう言うと、ショクは私の熱の塊を乱暴につかみ、ぬらりとした指の腹でその先をしつこいほどに、何度も何度も強くなぞった。
「っぁ!・・・・・やめ・・・」
「ふふっ。ほらっ・・・・もっとだ・・・・。言っただろう。愛してやるってな。」
「・・・・っく・・・・・ぁっ・・・・・っ」
溢れる涙も声を抑えるための手も自由にならず、私はショクの手に乱暴に誘われ、無理矢理高みへと上り詰めさせられた。
蒼はとにかく気ままで、良くも悪くも子供のように純粋だ。
だが、この若い妖鬼は見た目は蒼より幼いが、身にまとう空気はねっとりといやらしく、ザラリとした嫌な感じがする。
透明な美しさをもって魅了してくる蒼とは反対に、蛇のような艶めかしい視線を全身に塗り込んでくるようだ。
「お前、妖鬼か。そこの神妖を穢れ堕ちに導いたのは、お前なのだろう。」
「さすがに、神妖を代表する妖月の1人ともなれば、僕の擬態を見破れるようだね。自分を穢す相手の名ぐらい知っておきたいだろうから教えてあげる。僕は妖鬼のショク。今からたっぷり愛してあげる。よろしくね。」
そう言って、ショクは長くぬめりのある触手を私の首筋に伸ばしてきた。
「っ・・・・・!」
触られた瞬間に走った嫌な快感に、私は眉間に皺を寄せ、ショクを睨みつけた。
「貴様・・・・・私に何をした。」
「ふふふ。たまらないねー。お前、いい顔するな・・・・・。僕、そういう目を見るととことんいじめたくなっちゃうんだよねっ、と・・・。」
そう言うと、ショクは私に近寄り、後ろ髪を乱暴につかんでグッと後ろへ引き下げた。
のけぞり、あらわになった私の首をショクはベロリと長い舌でなめる。
「いい肌だ。白くて滑らかで、吸い付きたくなる。教えてあげるよ。僕の触手には毒が含まれてるんだ。素肌に触れられればひとたまりもない。僕を受け入れるまで、魂が壊れるほどの快感を味わうことになる。」
ショクは、指で印を組んだ。
「淫夢の褥」
ショクが唱えると、私たちのいる小さな空間が閉鎖されていくのが分かった。
「空間ごと隔離した。これで誰にも邪魔をされないし、僕たちの声も周りには聞こえない。・・・・・・いい声でしっかり鳴け。・・・・・海神。」
その台詞に私は驚愕し、事態がどれほど悪いのかを理解した。
上位の神妖は名を2つ持っている。
名を呼ぶことは、魂に触れることをも意味するため、弱い相手が不用意に上位の者の名をよぶと、最悪の場合その存在が儚いものとなってしまうのだ。
妖鬼とは言え、その点は変わらない。
そのため妖鬼は名をもたず、字で呼び合うのだ。
それなのに・・・・・。
この妖鬼は、私の名をなんのためらいもなく呼んだ。
つまり、私と同格かそれ以上の力をもった存在なのだ。
ショクは私の首筋を何度も何度も味わうように舐め続ける。
「・・・・っ!」
「辛いでしょう。この結界、快感を増幅させる効果付きなんだ。僕にぴったりっていうわけ。」
「つっ・・・・・・!」
ショクが、私の左の首筋に歯を立てた。
「ふふふ。痛いのも好き?だいぶ息が上がってるよ。」
私は歯を食いしばり、息が漏れるのをなんとか抑えようとした。
だが・・・・・・。
「おい・・・・。鳴けと言っただろうが。」
急に低く硬い声音でショクが言い放った。
同時に、身体をまさぐり続けているたくさんの触手が、私の敏感な部分に吸いついたり、はじいたり、つねりあげたりと一斉に刺激しはじめる。
「っぁ・・・・!」
全身に嫌悪感から鳥肌が立った。
ショクは嫌な笑みを向け、唇をなめた。
「最高にいい声だ・・・・・。ほら、もっと鳴けよ。手伝ってやるから。」
そう言うと、ショクは私の熱の塊を乱暴につかみ、ぬらりとした指の腹でその先をしつこいほどに、何度も何度も強くなぞった。
「っぁ!・・・・・やめ・・・」
「ふふっ。ほらっ・・・・もっとだ・・・・。言っただろう。愛してやるってな。」
「・・・・っく・・・・・ぁっ・・・・・っ」
溢れる涙も声を抑えるための手も自由にならず、私はショクの手に乱暴に誘われ、無理矢理高みへと上り詰めさせられた。
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