この話に名前をつけるなら

たまに思い出すんだ。
たまにっていうのは、3日に1回とか、それ以上とか。
あんなに大好きだった人を、それくらいの期間でしか思い出さないっていうのはどうなのだろう。

母が言っていた。
どれだけ綺麗な思い出も、褪せる日は必ず来るのよって。
最近習った言葉を使おうとして、「盛者必衰の?」って聞いたら「それはちょっと違う」って母さんは首を傾げた。

あっ。
その顔。今の顔。
祖母によく似ていた。
こういうふうに、私はたまに、祖母のことを思い出すのだ。

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