新しい家族は保護犬きーちゃん

保護犬きーちゃん・日常編②

29話 きーちゃんのトイレトレーニング

此処らで少し、きーちゃんのトイレトレーニングのお話。

読者の皆様は、どんな風にワンコちゃん＆猫ちゃんのトイレトレーニングをしているのかなぁ？

実は先代犬チワワのピースちゃんは、お利口さんを絵に描いたような出来た子だったの。本当に良く出来た子で、教えてもいないのに自分から風呂場へと行き、初めてのオシッコを其処で見事にやってのけるという快挙。

此れにはびっくり。

おおっー！　ってなったよ。

以来、風呂場にオシッコシートを敷き、「ピースちゃん……オシッコ行くよ～」と声掛けすれば、ちゃんと風呂場で済ませてくるんだよね。ピースちゃんは自分で風呂場がトイレと決めたみたい。

何でそうなったのか……は、全く分からない。けど、トイレの仕方を教える手間がなかったから容易かったのを覚えている。



＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊


さてさて。我が家にやって来た保護犬きーちゃん。保護団体のお姉さんからはこう告げられたよ。それに付随して、きーちゃんのオシッコの臭いの付いたオシッコシートを手渡されたの。

「きーちゃんはトイレトレーニングが済んでいない子なので、里親様の方でよろしくお願いします」

そう言われたのは良いが、実際どの様にやれば？　みたいな。でも、ワンコちゃんや猫ちゃんを飼えば、トイレの躾は避けては通れない。

そこでだ。きーちゃんのオシッコの臭いの付いたオシッコシートの部分を切り取り、新しいオシッコシートの上へと敷き、犬用トイレの上へと置く。でも、其処ではしないきーちゃん。彼方此方あちらこちらでしまくる。

うーん……と頭を悩ます私。

旦那様がワンコちゃん達のトイレの躾事情を調べてくれた。そしたら風呂場でのトイレトレーニングもあり、だと書いてある。先代犬のピースちゃんも風呂場でしていた事もあり、臭い付きのオシッコシートを風呂場へと敷き、２、３時間おきにきーちゃんをこまめに風呂場へと連れて行く。

何回も繰り返し、オシッコをするまでジッと待てば、ようやく其処がトイレだと認識し始めたようだ。以来、きーちゃんも風呂場に敷かれたオシッコシートの上がトイレ。

先代犬ピースちゃんと同じく「トイレ行くよ！」と声掛けすれば、ちゃんと風呂場へと向かう。

ただね、面白いのが……きーちゃんは恥ずかしがり屋さんなのか、見られているとオシッコをしない。だから、風呂場の扉は閉めないといけない。軽く閉めて待てば、終わったら扉前へと来て教えてくれる。この時、直ぐに扉を開けないとダメ。きーちゃんは怒る。

「うーぐるる……ワンっ！　ワンっ！」

扉を開けるまで唸る。吠える。しまいには扉をタックルする。

それと汚いお話で申し訳ないけど、きーちゃんが大きい方を踏ん張る時が面白いの。

「わふっ……ううっ、わふっー……」

鳴き声を出しては踏ん張っているきーちゃん。当のきーちゃんは真剣なんだろうけど、聞いている此方は笑いが込み上げて仕方ない。

「ワンコちゃんでも踏ん張る時は……自然と声が出ちゃうんだね？」

風呂場の扉前では娘っ子と2人で忍び笑い。

可愛いきーちゃんだよ、全くね。

ただね、娘っ子が忙しくて構ってもらえない日があると、オシッコシートの上ではしないんだよね。わざと横に外してオシッコするんだよ。

僕は怒っているんだぞ！……的な感じかな。

きーちゃんなりの抵抗。構ってもらえない事への抗議なんだよね。感情が豊かで本当に面白いよ。

そんなきーちゃんの全てが可愛いと思えてしまうから、私は親バカならぬ犬バカかもしれないね。