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第二章 聖杯にまつわるお話
第181話
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ボス戦が終わったので採取しながら帰ろうとしたら、出会う魔物が片っ端から貢いできたので採取体験出来ませんでした。
おかげで本日の夕食の材料が揃ったので、入口付近にある特産コーナーできりたんぽセットを購入、しようとしたらこれもまた貢がれた。
「お金が使えない」
『んふー』
「シャムス兄がいるし、ダンジョン作ったのにいちゃだし、かあちゃからはお金とらないと思う」
そういう感じで大量の食材をお土産に帰宅、夕食に向けて大忙しです。
「鍋ダンジョン、聞いていた食材と種類が違う気がする!」
『定番と期間限定あるのよ』
「期間限定品はレア度が高いから買取価格高めだけど、味も良質だから売る人あんまりいないって」
皆美味しいから自分で食べてしまうそうです、そんな鍋ダンジョンがある領地で一番人気な商売は出張料理人、ダンジョンに同行し、その場で料理してくれるんだって。
正体は一つ目親分の取り巻きとその後輩だけどね!
お喋りしながら鍋に切り分けられた食材を並べ、ドリアンが魔法で出した水で鍋を満たし、庭に置いてある横長焚き火台へと持っていく。
家族分がだいたい終わった所で神薙さんと乱入するだろう邪神兄弟分の鍋を作ります。
まず魔女が使うような大鍋をドリアンに出してもらいます、まず一つ目は皮をむいた素材を切ることもせずに丸ごと放り込みます。
味付け担当は七体に分裂中のマールス、分裂しても個々の力はそれなりにあるので、食事を作る時とても助かってますよ!
二個目はシャムス、三個目は涼玉の入れたいものを入れ、四個目は遊びに来たネヴォラ、それ以降は気付いたらいた邪神兄弟がレシピ本を見ながらマールスに作ってもらっていました。
ただ数個、明らかに邪悪な雰囲気を醸し出している鍋があったけれど、食べるの邪神一家だし特に問題ないってことで。
「神薙さんには鍋だけじゃ足りないよね、他は何がいいかなぁ」
「ちらしずしぃ」
「寿司桶に作ると桶ごと食われそうだよな、丼に盛るのはどうだろう」
「……神薙さんの分は寿司桶で作っておこうか」
皿ごと食べられてもいいように、ドリちゃんにお皿を選んでもらわなきゃ。
「にいちゃにゴマすり用、チーズタッカルビ風鍋どーん」
『上手にできたの』
「それで納得すると思うたかーー!!」
「アー君おかえり」
「ただいま! 説明!」
授業が終わり、ギルドにも寄らず真っ直ぐ帰宅したらしいアー君、怒ってます。
「えっちゃんから伝言がきたの!」
「えっちゃんから?」
『伝言どうやって?』
「にいちゃ、俺らの今日の冒険聞きたいのか?」
涼玉が目を輝かせてアー君を見ている。
「なんでダンジョンボスが転職することになってるの!?」
「僕がゾンビっぽい子は仲間にいらないって拒否したのが原因らしいよ」
「はぁん?」
『アンデット廃業してママがリクエストした笛奏者に転職したの』
「演奏隊に入隊をお願いしに行く時、粗品として鍋ダンジョンの食材持参したら大喜びされたぞ!」
演奏隊のメンバーはほとんどアンデット系ばかりだし、食べるのか不安な所もあったけど、思いのほか喜ばれたのは驚きました。
「披露した鍋料理で心と体を温めて、ついでにボーンドラゴンの胃も掴んだみたい」
「……いや、体温も何もあいつら死んでるよな……? ボーンドラゴン、お前、胃なんてないだろ」
夕方、帰宅した刀雲と騎士様にも同じ話をしたところ、騎士様の反応はほぼアー君と同じでした!
やっぱり親子だね!
おかげで本日の夕食の材料が揃ったので、入口付近にある特産コーナーできりたんぽセットを購入、しようとしたらこれもまた貢がれた。
「お金が使えない」
『んふー』
「シャムス兄がいるし、ダンジョン作ったのにいちゃだし、かあちゃからはお金とらないと思う」
そういう感じで大量の食材をお土産に帰宅、夕食に向けて大忙しです。
「鍋ダンジョン、聞いていた食材と種類が違う気がする!」
『定番と期間限定あるのよ』
「期間限定品はレア度が高いから買取価格高めだけど、味も良質だから売る人あんまりいないって」
皆美味しいから自分で食べてしまうそうです、そんな鍋ダンジョンがある領地で一番人気な商売は出張料理人、ダンジョンに同行し、その場で料理してくれるんだって。
正体は一つ目親分の取り巻きとその後輩だけどね!
お喋りしながら鍋に切り分けられた食材を並べ、ドリアンが魔法で出した水で鍋を満たし、庭に置いてある横長焚き火台へと持っていく。
家族分がだいたい終わった所で神薙さんと乱入するだろう邪神兄弟分の鍋を作ります。
まず魔女が使うような大鍋をドリアンに出してもらいます、まず一つ目は皮をむいた素材を切ることもせずに丸ごと放り込みます。
味付け担当は七体に分裂中のマールス、分裂しても個々の力はそれなりにあるので、食事を作る時とても助かってますよ!
二個目はシャムス、三個目は涼玉の入れたいものを入れ、四個目は遊びに来たネヴォラ、それ以降は気付いたらいた邪神兄弟がレシピ本を見ながらマールスに作ってもらっていました。
ただ数個、明らかに邪悪な雰囲気を醸し出している鍋があったけれど、食べるの邪神一家だし特に問題ないってことで。
「神薙さんには鍋だけじゃ足りないよね、他は何がいいかなぁ」
「ちらしずしぃ」
「寿司桶に作ると桶ごと食われそうだよな、丼に盛るのはどうだろう」
「……神薙さんの分は寿司桶で作っておこうか」
皿ごと食べられてもいいように、ドリちゃんにお皿を選んでもらわなきゃ。
「にいちゃにゴマすり用、チーズタッカルビ風鍋どーん」
『上手にできたの』
「それで納得すると思うたかーー!!」
「アー君おかえり」
「ただいま! 説明!」
授業が終わり、ギルドにも寄らず真っ直ぐ帰宅したらしいアー君、怒ってます。
「えっちゃんから伝言がきたの!」
「えっちゃんから?」
『伝言どうやって?』
「にいちゃ、俺らの今日の冒険聞きたいのか?」
涼玉が目を輝かせてアー君を見ている。
「なんでダンジョンボスが転職することになってるの!?」
「僕がゾンビっぽい子は仲間にいらないって拒否したのが原因らしいよ」
「はぁん?」
『アンデット廃業してママがリクエストした笛奏者に転職したの』
「演奏隊に入隊をお願いしに行く時、粗品として鍋ダンジョンの食材持参したら大喜びされたぞ!」
演奏隊のメンバーはほとんどアンデット系ばかりだし、食べるのか不安な所もあったけど、思いのほか喜ばれたのは驚きました。
「披露した鍋料理で心と体を温めて、ついでにボーンドラゴンの胃も掴んだみたい」
「……いや、体温も何もあいつら死んでるよな……? ボーンドラゴン、お前、胃なんてないだろ」
夕方、帰宅した刀雲と騎士様にも同じ話をしたところ、騎士様の反応はほぼアー君と同じでした!
やっぱり親子だね!
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