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保護者の居ぬ間に
第480話
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そして今、なぜか僕らの前にショタ守護神パーシヴァルさんがいらっしゃるのですが。
「ふふシャムス様は可愛いですね、凛々しいアルジュナ様に、卵から出ないほど幼い涼玉様、ふ、ふふふ」
幼児を侍らせて超ご機嫌。
さすが変態。
冒険者さん達は空気になろうと必死に息を殺しているようです。
僕もそっちに混ざっていいですか?
『シーヴァー』
「はい何ですか?」
『なんでもないのよー、うふふー』
「そうなのですか? ふふふ」
シャムスとイチャイチャしている姿は傍目には微笑ましいんだけど、実態を知っている身としては不安しかない。
「突然呼び出して悪かったな、頼みたいことがあってさ」
どうやらアー君が呼び出したらしい、いつの間に。
「こいつらをマシューの領民として登録したい、手続してくれ」
「……」
うわぁ凄い嫌そう。
成人した男はそこまで嫌なのか。
っく、僕も成長出来たらこの変態を回避出来るのに!
不老なんていらない、僕も大人になりたい!
「私以外の男なんて必要ないです」
「よく考えるんだシヴァ」
本音を暴露し始めたシヴァさんにアー君がそっと話を続ける。
「こいつらは冒険者、体力も知力もあるから即戦力になる。つまり、その分子供達の負担が減るんだ」
「ふむ」
「負担が減るって事はつまり、お前と遊ぶ時間が増えるって事だ」
「いいですね、引き取りましょう」
シヴァさんが「引き取る」宣言をした瞬間、アー君が真っ黒な笑みを浮かべたのですが。
シャムスも涼玉とハイタッチしてるし、なんか作戦だったっぽい。
僕は何もしてないね、うちの子達が大活躍するの見てただけだ。
でもこれで畑を見に行けるかな?
「荷物は?」
「このマジックポーチに入ってます」
そう言えばこの椅子頑丈だなぁ、涼玉が座っても壊れないって相当耐久値が高いんだろうなぁ。
どんな木材使ったんだろう?
「まずは一通り仕事をこなし、領地の空気に慣れてもらいます」
「はい」
涼玉も飛べるようになったはいいけれど、進化したばっかりだから持久力がないっぽいんだよね、こればっかりは鍛錬かな?
飛び方も誰かに教わった方がいいのかな?
うーん。
『寮完備なのよ』
「寮あるの?」
「その辺はシヴァとマシューに任せる」
履歴書不要! 美味しい食事三食付! 手ぶらでも即勤務可能! アットホームな職場が貴方を待っています!
なんかそんな文字が頭の中を通り過ぎて行った気がする。
「アルジュナ様、ありがとうございました」
「俺らの救いの神です」
「あのままだったら俺ら、きっと無茶な依頼を受けて死んでたかもしれないです」
僕がぼんやりしている間に話しが終わったらしく、何やら今度はアー君が称えられていた。
これ、ヘラ母さんにバレたら「しっかり話を聞きなさい」って説教されるかもしれない。
「仕事見つかって良かったな」
「はいっ」
「初給料貰ったら神薙様に奉納品忘れないようにな」
「アルジュナ様ではなく?」
「うん、だってこれ、神薙様の加護の結果だからな」
俺はただ最短で願いが叶う手助けをしただけ。そう言ってアー君は大きく伸びをした。
「肩の荷がおりたー!」
『いい仕事したのー』
「しゅくはいは肉だな」
あの、皆さん、冒険者の人達だけでなくシヴァさんまで固まっちゃったよ。
「アルジュナ様、今の、神薙様の加護の話は本当に?」
「おう、こいつらが昨日神前で「良い仕事が見つかりますように」って願っているのを神薙様が聞いててさ、返却された加護とは別に縁結びの加護を与えてたんだよな」
ん?
縁結び?
「加護が仕事をして俺らが出会い、そして俺らはシヴァに紹介して仕事を与えた。邪神直々の紹介状もらったと思えばいいさ」
『神薙しゃまのお力すっごいねぇ』
「高みにいるよなー」
もしかして、社務所で売り出していた縁結びのお守り、うちの子じゃなくて神薙さんの力が込められたものだったの!?
効果凄いな。って事で納得しておこう、うん!
冒険者の人達は固まっているけど強く生きて欲しい、頑張ってください!
「ふふシャムス様は可愛いですね、凛々しいアルジュナ様に、卵から出ないほど幼い涼玉様、ふ、ふふふ」
幼児を侍らせて超ご機嫌。
さすが変態。
冒険者さん達は空気になろうと必死に息を殺しているようです。
僕もそっちに混ざっていいですか?
『シーヴァー』
「はい何ですか?」
『なんでもないのよー、うふふー』
「そうなのですか? ふふふ」
シャムスとイチャイチャしている姿は傍目には微笑ましいんだけど、実態を知っている身としては不安しかない。
「突然呼び出して悪かったな、頼みたいことがあってさ」
どうやらアー君が呼び出したらしい、いつの間に。
「こいつらをマシューの領民として登録したい、手続してくれ」
「……」
うわぁ凄い嫌そう。
成人した男はそこまで嫌なのか。
っく、僕も成長出来たらこの変態を回避出来るのに!
不老なんていらない、僕も大人になりたい!
「私以外の男なんて必要ないです」
「よく考えるんだシヴァ」
本音を暴露し始めたシヴァさんにアー君がそっと話を続ける。
「こいつらは冒険者、体力も知力もあるから即戦力になる。つまり、その分子供達の負担が減るんだ」
「ふむ」
「負担が減るって事はつまり、お前と遊ぶ時間が増えるって事だ」
「いいですね、引き取りましょう」
シヴァさんが「引き取る」宣言をした瞬間、アー君が真っ黒な笑みを浮かべたのですが。
シャムスも涼玉とハイタッチしてるし、なんか作戦だったっぽい。
僕は何もしてないね、うちの子達が大活躍するの見てただけだ。
でもこれで畑を見に行けるかな?
「荷物は?」
「このマジックポーチに入ってます」
そう言えばこの椅子頑丈だなぁ、涼玉が座っても壊れないって相当耐久値が高いんだろうなぁ。
どんな木材使ったんだろう?
「まずは一通り仕事をこなし、領地の空気に慣れてもらいます」
「はい」
涼玉も飛べるようになったはいいけれど、進化したばっかりだから持久力がないっぽいんだよね、こればっかりは鍛錬かな?
飛び方も誰かに教わった方がいいのかな?
うーん。
『寮完備なのよ』
「寮あるの?」
「その辺はシヴァとマシューに任せる」
履歴書不要! 美味しい食事三食付! 手ぶらでも即勤務可能! アットホームな職場が貴方を待っています!
なんかそんな文字が頭の中を通り過ぎて行った気がする。
「アルジュナ様、ありがとうございました」
「俺らの救いの神です」
「あのままだったら俺ら、きっと無茶な依頼を受けて死んでたかもしれないです」
僕がぼんやりしている間に話しが終わったらしく、何やら今度はアー君が称えられていた。
これ、ヘラ母さんにバレたら「しっかり話を聞きなさい」って説教されるかもしれない。
「仕事見つかって良かったな」
「はいっ」
「初給料貰ったら神薙様に奉納品忘れないようにな」
「アルジュナ様ではなく?」
「うん、だってこれ、神薙様の加護の結果だからな」
俺はただ最短で願いが叶う手助けをしただけ。そう言ってアー君は大きく伸びをした。
「肩の荷がおりたー!」
『いい仕事したのー』
「しゅくはいは肉だな」
あの、皆さん、冒険者の人達だけでなくシヴァさんまで固まっちゃったよ。
「アルジュナ様、今の、神薙様の加護の話は本当に?」
「おう、こいつらが昨日神前で「良い仕事が見つかりますように」って願っているのを神薙様が聞いててさ、返却された加護とは別に縁結びの加護を与えてたんだよな」
ん?
縁結び?
「加護が仕事をして俺らが出会い、そして俺らはシヴァに紹介して仕事を与えた。邪神直々の紹介状もらったと思えばいいさ」
『神薙しゃまのお力すっごいねぇ』
「高みにいるよなー」
もしかして、社務所で売り出していた縁結びのお守り、うちの子じゃなくて神薙さんの力が込められたものだったの!?
効果凄いな。って事で納得しておこう、うん!
冒険者の人達は固まっているけど強く生きて欲しい、頑張ってください!
応援ありがとうございます!
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