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三食昼寝、家族付き
第943話
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日も暮れたので本日は解散。
あとは明日です、明日!!
浜辺の一番近くに居を構えたのは珈琲、涼玉が手を振ると葉っぱをわしゃわしゃと振り返してくれた。
自我とまではいかないけれど、しばらくはあんな感じで動いちゃうみたいです、その内ただの木になる。かもしれない、なるといいな。
「今日のご飯何にしようか?」
「心配しなくてもドリちゃんが用意してくれてるって」
『涼ちゃんのダンス素敵ねー』
「俺のダンスで魂震えちった?」
アー君の転移で自宅の庭までひゅいんと飛び、見慣れた景色になったら座敷にはパパさん二人がいて、すでにお酒を飲み始めていた。
アカーシャがお酌をしてくれてるんだね、ありがとう。
酒のつまみ目当てにへばりつく三匹にも心が癒される。
「パパーー!」
『お兄ちゃん!』
「とうちゃーーーー!!」
「あのなあのなあのな!」
『木が動いたのよ!』
「俺の熱いダンスが自然摂理を超えた!!」
僕が動くより先に幼児三人が弾丸のように飛び出し、パパ二人に突撃していった。
「あっ、ネヴォラ!!」
「邪魔してる!」
アー君が騎士様の膝にズボッと座り、今日の報告をしようと刀雲を見たらそこにはネヴォラが当たり前のような顔をして座っていた。
そう言えばひよこ豆の話で逃げ出した後、戻って来なかったなぁ。
「あの後面白かったのに」
『お腹空いたの』
「とうちゃ、今日の夕食なんだ?」
「おうおう元気なちびっ子だな」
なぜか我が家の調理場からゴブリンが現れた。
手にはお皿を持っており、キャッキャッするネヴォラの前に置いた。
「今日はスープパスタだ。バゲットもあるからな」
「ぎゃーー! パスタの上に目玉があるー!」
「うずらの卵だよ、ほらネヴォラ、あーん」
大騒ぎするネヴォラの口に刀雲がパスタを運ぶ。
「んまい!」
ネヴォラが声を上げた瞬間、ゴブリンがニヤリと笑みを浮かべたのを見てしまった。
「そうか、そうか、たくさん食いな。ちびっ子どもも食え」
「ゴブリン流の食育に巻き込まれた」
『海鮮スープパスタが隠れみの』
「美味しいからいいけどなー」
流れるように始まる食事、僕もさっさと上がって食べよう。
今日は疲れたなぁ、明日はもうちょっと優しい展開でお願いしたい。
「食べ終わった!」
「おうおう、豆食えたな」
「!?」
刀雲の隣に座ったら、ネヴォラの口周りが汚れているのが見えたので、拭こうとしたらゴブリンが爆弾を投下した。
「パスタは大豆、具材にはひよこ豆入ってるぞ。これでまた一つ嫌いなもの無くなったな」
「ぎゃーー!」
「え、すごい、大豆でパスタ作れるの?」
「普通に凄いな、ゴブリンじいちゃん、そのレシピをラミアに売る気ないか?」
『ばーばと本を出して売るのもいいね』
「じゃあ俺、明日は大豆を中心に増やしていい?」
何事かとこちらを見た刀雲と騎士様に本日の出来事を、アー君とえっちゃんの補足付きで説明した。
「俺無双デー! スペシャルなドラゴンだろ!」
「スゴイナー」
最後のフラダンスの下りで騎士様の目が死んだ。
それを揶揄うようにえっちゃんが縁側でフラダンスを披露している。そうか、涼玉のダンスの師匠はえっちゃんだったね。
じゃあまさか、ラミアちゃんが歌ったあの歌もえっちゃん仕込み!?
あとは明日です、明日!!
浜辺の一番近くに居を構えたのは珈琲、涼玉が手を振ると葉っぱをわしゃわしゃと振り返してくれた。
自我とまではいかないけれど、しばらくはあんな感じで動いちゃうみたいです、その内ただの木になる。かもしれない、なるといいな。
「今日のご飯何にしようか?」
「心配しなくてもドリちゃんが用意してくれてるって」
『涼ちゃんのダンス素敵ねー』
「俺のダンスで魂震えちった?」
アー君の転移で自宅の庭までひゅいんと飛び、見慣れた景色になったら座敷にはパパさん二人がいて、すでにお酒を飲み始めていた。
アカーシャがお酌をしてくれてるんだね、ありがとう。
酒のつまみ目当てにへばりつく三匹にも心が癒される。
「パパーー!」
『お兄ちゃん!』
「とうちゃーーーー!!」
「あのなあのなあのな!」
『木が動いたのよ!』
「俺の熱いダンスが自然摂理を超えた!!」
僕が動くより先に幼児三人が弾丸のように飛び出し、パパ二人に突撃していった。
「あっ、ネヴォラ!!」
「邪魔してる!」
アー君が騎士様の膝にズボッと座り、今日の報告をしようと刀雲を見たらそこにはネヴォラが当たり前のような顔をして座っていた。
そう言えばひよこ豆の話で逃げ出した後、戻って来なかったなぁ。
「あの後面白かったのに」
『お腹空いたの』
「とうちゃ、今日の夕食なんだ?」
「おうおう元気なちびっ子だな」
なぜか我が家の調理場からゴブリンが現れた。
手にはお皿を持っており、キャッキャッするネヴォラの前に置いた。
「今日はスープパスタだ。バゲットもあるからな」
「ぎゃーー! パスタの上に目玉があるー!」
「うずらの卵だよ、ほらネヴォラ、あーん」
大騒ぎするネヴォラの口に刀雲がパスタを運ぶ。
「んまい!」
ネヴォラが声を上げた瞬間、ゴブリンがニヤリと笑みを浮かべたのを見てしまった。
「そうか、そうか、たくさん食いな。ちびっ子どもも食え」
「ゴブリン流の食育に巻き込まれた」
『海鮮スープパスタが隠れみの』
「美味しいからいいけどなー」
流れるように始まる食事、僕もさっさと上がって食べよう。
今日は疲れたなぁ、明日はもうちょっと優しい展開でお願いしたい。
「食べ終わった!」
「おうおう、豆食えたな」
「!?」
刀雲の隣に座ったら、ネヴォラの口周りが汚れているのが見えたので、拭こうとしたらゴブリンが爆弾を投下した。
「パスタは大豆、具材にはひよこ豆入ってるぞ。これでまた一つ嫌いなもの無くなったな」
「ぎゃーー!」
「え、すごい、大豆でパスタ作れるの?」
「普通に凄いな、ゴブリンじいちゃん、そのレシピをラミアに売る気ないか?」
『ばーばと本を出して売るのもいいね』
「じゃあ俺、明日は大豆を中心に増やしていい?」
何事かとこちらを見た刀雲と騎士様に本日の出来事を、アー君とえっちゃんの補足付きで説明した。
「俺無双デー! スペシャルなドラゴンだろ!」
「スゴイナー」
最後のフラダンスの下りで騎士様の目が死んだ。
それを揶揄うようにえっちゃんが縁側でフラダンスを披露している。そうか、涼玉のダンスの師匠はえっちゃんだったね。
じゃあまさか、ラミアちゃんが歌ったあの歌もえっちゃん仕込み!?
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