今更です!私を無視した貴方のことなんて知らないんだから!

Kira

文字の大きさ
5 / 9
精霊の国

2

しおりを挟む
初めの記憶は暖かい腕の中で見た優しい笑顔だった気がする。
その人は美しい銀髪を緩く垂らし椅子に座っていた。
目は美しい青色で優しそうな色をしていた。
その人は黒い服を着た人に「おうひさま」って呼ばれてた気がする。
あんまり覚えていないが。
だが、美しいものはそれで終わってしまった。


次に覚えているのは黒髪の人が私を守っている姿だった。
あの「おうひさま」に頻繁に会い私に優しい笑顔をくれた人が守っていた。
なんだかよく分からなかったけど泣きたくなった。
あの「おうひさま」が赤いもので濡れていた?ものを見て分かったのだ。
この人には一生会えない。

それでももう一度あの笑顔を見たい。
あの優しい笑顔が大好きだった。


黒髪の人は涙を流していた気がしたが見間違いだったみたい。
強い力を湛えた紫色の瞳を見たからだ。


それからの記憶は曖昧だ。


だがあの黒髪の人が沢山の愛情をくれた。
それはよく感じている。
私に愛情をくれる人。
それを
「ママ」
だと言うのだと大きな白い狼は言った
その狼はそれを言ったきり姿を見せなくなった。

だから黒髪の人を「ママ」と呼んだらママは何を聞いたのか分からないという顔をして、それから顔をクシャッと歪めた。
嬉しいような悲しいような、笑いたいような、泣くのを我慢したいような。
そんな顔だった。

それでもやっぱり
「そうよ、私がママよ」
と言ったので言ったのは正しかったのかなと思った。



私はママと一緒に居る。
小さい家で。
狭いけど楽しい暖かい家だ。


前に「おうひさま」といた部屋はもっと大きくて綺麗だった。
あっちも気に入っていたがあんまりおぼえていないからママと居る家が1番だ。
あっちの部屋には多くの人がいた。
誰もかも私と「おうひさま」を見て嬉しそうに笑っていた。
それが「おうひさま」と会えなくなってみんな涙を流しわたしのおでこにキスをし出ていった。



とにかく今私はママと二人暮らしだ。

ん?

違うのか。

今いるのはママと私と、

ああ、

ママが精霊様って呼んでた私の友達だ。




だとすると大家族で暮らしている。







楽しい家で。

だから決して寂しくないはず。
けどあの「おうひさま」を思い出すとやっぱり胸にポッカリ穴が空いていて、なんとも言いようのない思いがある。



後で教えてくれた。
ママは悲しそうに言ったのだ。
「おうひさま」は私の本当の「おかあさま」と。
要は「ママ」。
ママはごめんねって言って泣いていた。

なんだかよく分からなかったけど
「私のママは2人なんだね」
と言ったらまた泣いた。
つられて泣いたら疲れちゃって寝ちゃった。

そのあとママはどこかスッキリした顔で笑った。





私とママ、それに私の友達の精霊達。

みんなで仲良くしている。




もう1人のママはきっと笑っている。
あの優しい笑顔をくれた人だからね。















ある日突然に私の家に何かが入り込んだ


それが分かるとママは私にこう言った
「このヴェールを取らないで。あと声も出さないように。大変なことが起こったら取って自分を守りなさい。歌も人前で歌ってはダメよ。
ママとの約束守ってね。」

その言葉は私を守るための約束だ
私はママの言葉を忠実に守っている
たとえ影でなんか言われようとも



ママと私はひっそりと暮らしている
表では
しおりを挟む
感想 87

あなたにおすすめの小説

側妃契約は満了しました。

夢草 蝶
恋愛
 婚約者である王太子から、別の女性を正妃にするから、側妃となって自分達の仕事をしろ。  そのような申し出を受け入れてから、五年の時が経ちました。

初夜の床で「愛はない」と言った自分に返ってきたのは「愛はいらない食はくれ」と言う新妻の言葉だった。

いさき遊雨
恋愛
「僕に君への愛はない。」 初夜の床でそう言った僕に、 「愛はいらないから食事はください。」 そう言ってきた妻。 そんな風に始まった二人の夫婦生活のお話。 ※設定はとてもふんわり ※1話完結 の予定 ※時系列はバラバラ ※不定期更新 矛盾があったらすみません。 小説家になろうさまにも登録しています。

愛人をつくればと夫に言われたので。

まめまめ
恋愛
 "氷の宝石”と呼ばれる美しい侯爵家嫡男シルヴェスターに嫁いだメルヴィーナは3年間夫と寝室が別なことに悩んでいる。  初夜で彼女の背中の傷跡に触れた夫は、それ以降別室で寝ているのだ。  仮面夫婦として過ごす中、ついには夫の愛人が選んだ宝石を誕生日プレゼントに渡される始末。  傷つきながらも何とか気丈に振る舞う彼女に、シルヴェスターはとどめの一言を突き刺す。 「君も愛人をつくればいい。」  …ええ!もう分かりました!私だって愛人の一人や二人!  あなたのことなんてちっとも愛しておりません!  横暴で冷たい夫と結婚して以降散々な目に遭うメルヴィーナは素敵な愛人をゲットできるのか!?それとも…?なすれ違い恋愛小説です。 ※感想欄では読者様がせっかく気を遣ってネタバレ抑えてくれているのに、作者がネタバレ返信しているので閲覧注意でお願いします… ⬜︎小説家になろう様にも掲載しております

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。

尾道小町
恋愛
登場人物紹介 ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢  17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。 ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。 シェーン・ロングベルク公爵 25歳 結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。 ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳 優秀でシェーンに、こき使われている。 コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳 ヴィヴィアンの幼馴染み。 アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳 シェーンの元婚約者。 ルーク・ダルシュール侯爵25歳 嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。 ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。 ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。 この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。 ジュリエット・スチール公爵令嬢18歳 ロミオ王太子殿下の婚約者。 ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳 私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。 一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。 正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

短編 跡継ぎを産めない原因は私だと決めつけられていましたが、子ができないのは夫の方でした

朝陽千早
恋愛
侯爵家に嫁いで三年。 子を授からないのは私のせいだと、夫や周囲から責められてきた。 だがある日、夫は使用人が子を身籠ったと告げ、「その子を跡継ぎとして育てろ」と言い出す。 ――私は静かに調べた。 夫が知らないまま目を背けてきた“事実”を、ひとつずつ確かめて。 嘘も責任も押しつけられる人生に別れを告げて、私は自分の足で、新たな道を歩き出す。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

処理中です...