【完結】猫公爵と氷雪令嬢 〜政略結婚だけどヘタレ公子は無表情令嬢と熱愛希望〜

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多くの浮き名を流す公爵令息のヴィンセントは『猫公爵』と呼ばれていた。
それは、一夜を共にした女性の元に猫を置いていく奇行からついた異名だった。
ヴィンセントは婚約者には猫に悲鳴をあげない令嬢を望んでいたが、ネズミをとる役目の猫を見て悲鳴をあげない令嬢を見つけることはできなかった。
そんなある日、従姉妹から一人の少女を紹介された。
常に無表情でにこりともしない少女は心が凍っている『氷雪令嬢』と噂されている令嬢だった。
従姉妹から氷雪令嬢を婚約者にしてほしいと言われたヴィンセントは、彼女が猫に悲鳴をあげなければと従姉妹の望みを受け入れることにする。
いつも無表情の氷雪令嬢は猫を見て少し驚きはしたが、その表情はすぐに満面の華やぐ笑顔に変わった。
ヴィンセントは悲鳴をあげないどころか心から嬉しそうに微笑んだ氷雪令嬢ことシャルロットに一目惚れしてしまうのだ。
しかし、シャルロットが笑顔を見せるのは猫に対してだけで……
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