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48話 昔取った杵柄

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「えっと………シュエルさん?あの、本当に大丈夫ですか?」

屋敷に戻りとりあえずシュエルと会話を試みる、アーノルドは仕事に行った。今日は忙しいのにわざわざ半休をとってくれていたのだ。

「はぁい、何も問題はございません。わたくしはぁご命令に従います。どうぞこの身で出来ることであればなんなりとお命じ下さいませ」

おっとりとシュエルは言う。

(…………でもどうしよう。体動かないんだよね?適当にフェラ?…………………でもどうせするなら、気持ち良くなりたいし。なって欲しいなぁ………)

先程までは無かったいやらしい気持ちがムクムクと湧いてくる。やっぱり少し体が発情気味だ。

(…………昨日あれだけしたのに?)

ハルミが違和感に首をかしげていたらシュエルはニコニコとしながら口を開く。

「…………ハルミ様?やはり動かぬこの身ではお役に立てませんかぁ?……………処分なされるのならぁ何卒苦しまないようにお願い致します…」

シュエルは笑顔でそう言う。ハッとしてよくよく見てみればシュエルの笑顔は媚びた笑顔だ。

(あ…………この笑顔は働いてた頃に経験あるわ。…………うん。上司に取り入ろうとしてるやつじゃん)

ハルミはそう気づく。

(………………そうだよね、死にたくないよね?気に入られたいよね………。この人も怖がってる、最初の紅葉君と同じだなぁ。……………………どうしよう)

美しいシュエルの容姿にばかり気を取られていたが微かな怯えが瞳から伝わる。

(……………精液は絶対に今日すぐって訳じゃなくても良いしとりあえず、まずはリラックスして貰わないとなぁ)

じっとシュエルを観察して見る。手足は動かないから細い、肌の色は不健康なまでに白い。血行が悪いのかも知れない。座っているからわからないが意外と身長はある様に思う。多分ベルくらい?180は無さそうだ。

(…………体が動かないってどんな感じかな?)

「あの、少し触っても大丈夫ですか?」

そう尋ねるとシュエルはニコニコと答える。

「どうぞお好きになさってくださいませ。この身は既に貴女様のモノでございます」

(…………………従順だなぁ。まあ奴隷だもんね。そう思えば紅葉君って自由だよなぁ………、外で痴漢してくるし私が気絶するまでハメ倒すし………)

意識が明後日の方に向かいそうになってハルミはハッとする。

「それじゃ、失礼しますね」

そう告げてそっと足に触れてみる、シュエルは膝丈のワンピースのような柔らかな生地の服を着ているので生足だ。少し冷たくて固い。シュエルは全く身じろぎせずにずっとニコニコしている。首から上は動くのに全く動じていない。プロ意識凄い。流石元Aランク。


(…………血行悪いな、それに動かないから固まってる?これは……多少解せそうだぞ?)

ハルミはそう思う。学生の頃少しだけマッサージ店でバイトしていたからなんとなくわかるのだ。

(オイルマッサージ。………んー、ローションにしとくか確かこっちにも有るって紅葉君が言ってたもんね。ならマットプレイ……ふむ)

足をさわさわしながら考える。ついつい撫で回していたけどシュエルは何事も無いようにニコニコしている、やはりプロ奴隷格が違う。

(……………うん。決めた。お風呂でローションプレイしよう。まあ今日はとりあえずマッサージメインだけど、もしおちんちん勃ったら飲ませて貰えばいいし。そうしよう)

「……………シュエルさん、お風呂行きましょうか?」

ハルミがそう告げるとほんの一瞬だけシュエルの顔が強張った。

(………………ですよねー)

ハルミはそっとため息を吐いた。





▷▷▷▷▷▷





使用人さんに頼んで準備は万端だ。柔らかなマットを広い浴室の床に広げる、幸い今は暖かいので部屋の温度は問題は無い。その上にシュエルを仰向けに寝かせて貰った。一応何かあった時の為に使用人さんには扉の外で待機してもらっている。ローションとタオルを沢山準備してローションプレイの準備は整った。流石にいきなり全裸は恥ずかしいのでお互い下着姿だ。シュエルはビキニパンツ、ハルミは地味なブラとパンツ姿だ。シュエルはニコニコ笑顔を崩さない。内心は絶対に怯えている筈なのにだ。

(…………偉いな。私なら絶対に無理)

ローションをお湯で溶いてゆるくして、そして滑らないようにタオルも用意しておく。床にひけば準備はオッケーだ。

「シュエルさん。痛かったら言ってくださいね」

そう言うとシュエルの顔が強張る。流石に何をされるのかわからなくて怖いのだろう。

(…………………動けないし逃げられないもんね……怖いよね。出来るだけ優しくしよ…)

「シュエルさん。もし嫌な事があったらすぐに言ってくださいね。無理に続けたりしませんから。…………今からマッサージします。リラックスしてくださいね」

そう告げてローションを手に取りとりあえずは白くて細い足に触る。お湯で溶いた温いローションを満遍なく塗り込んでそれから血を流すように優しく揉みほぐしていく。指で輪っかを作るように下から上に上から下に。いやらしい気持ちじゃ無くて
純粋なマッサージとして気持ちよくなって貰えるように丁寧に丁寧に。

「っ………………っ……………」

程なくして結構解れてきて真っ白な足がほんのりと色づく。血行が良くなった様で嬉しくなる

(よし、次は足裏とかやるか。……ふう。)

何故かバイトモードになって来て一生懸命本気マッサージをする。


「シュエルさん。痛くないですか?何処が気持ちいいとかあります?あれば言ってくださいね。」

そう優しく声をかけて足裏もぬるぬると擦って優しく押す。指も一本一本丁寧に揉んでいく。

「あ………っ……………ふ………」

気持ち良いのかシュエルは時折吐息を漏らす。それにムラムラするがハルミは真剣にマッサージを続ける。両足をとりあえず終えて今度は腕に触った。

「今度は腕を揉んでいきますね。じゃあこっちから」

もう完全にお店モードである。

「あ、はい」

シュエルも素直に頷いている、だが少し困惑しているようだ。

「あ~結構かたまってますねー。…………こことかどうですか?こんな感じは?」

「え………?あ、気持ち良いですけどぉ……?…………?」

「そうですかー、それは良かったです。」

ニコリと笑いかけるとシュエルは完全に困惑した表情だ。

(………嘘くさいニコニコ顔より、こっちの方が全然良いな。)



▷▷▷▷▷▷



「へー?じゃあシュエルさんってハーフエルフなんですね?ハーフエルフは子供作れるんですか?」

「あ、そうですねぇ。………出来にくいですけどぉ、人族の方相手になら作れますよ」

手のひらをマッサージする頃には結構打ち解けて来た。どう見ても客と店員である。

「………っし。腕も終わりです。…………ふう、んじゃ今日はこれで終わりましょうか?お疲れ様でした。またのお越しをお待ちしてますね!!!是非またご指名ください!!!」

ぐいっと額の汗を拭いて元気よくそう伝えるとシュエルは目を丸くしていた。

(あ、違う!!!!ここお店じゃなかった!!!)

うっかりである。





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