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そうしてメルティー公爵夫人とお話させて頂いている間に挨拶は進んでいき、私の番が来たのでメルティー公爵夫人の前を辞して、ハリーツ辺境伯夫人の元へ向かう。

「お初にお目にかかります。ポーティス伯爵家が次女、ウェンディと申します。この度は招待ありがとう存じますわ。」

「ようこそ、ウェンディ嬢。私はシエル・ハリーツよ。娘からもよく貴女の事は聞いているのよ。娘と仲良くしてくれてありがとう。」

「はい、ハリーツ辺境伯夫人、シェミー様にはお世話になっております。」

「ふふっウェンディ、そんなに硬くならなくてもいいのよ?ねぇ、お母様。」

「ええ、普通に話して構わないわ。」

「…そうですか?では、シェミー様もハリーツ辺境伯夫人も今日のドレスとてもお似合いですわ!お二人の気品を引き立てていて!」

「ふふっありがとうウェンディ。貴女のドレスも素敵だわ!今日は一段と綺麗ね。」

「シェミー様にご招待頂いたので!」

「ふふっ可愛らしいこと。ああそう、言っておかなくてはいけないことがあったわ。貴女の作品のおかげでとても華やかで素敵な飾り付けになったわ。ありがとうウェンディ嬢。」

ハリーツ辺境伯夫人にそんなふうに言っていただけるなんて、とても嬉しいわ。頑張って作って良かったわ。

「いえ!こちらこそ、こうして使って頂けてとても嬉しく思いますわ。」

「今日から忙しくなってしまうかもしれないけれど、また何か売ってくれると嬉しいわ。シェミーったらズルいのよ…?貴女に貰ったものを見せびらかすのだもの…。」

「うふふ、だってとても素敵でしょう?こんなに素敵な物を大切なお友達がくれたのだもの、自慢したくなってしまうわ。」

「そんなふうに言っていただけるなんて…ありがとうございます。シェミー様。」

「何か新しく作ったら是非家に売りに来てくれるように言い付けておいてね。」

「はい、伝えておきますわ。」

「ありがとう。」

ついつい長く話し込んでしまったけれど、次もまだ控えているので、シェミー様達との会話を終えて元の席へと戻る。とはいえ、特にすることも話し相手も居なかったので、お庭を見せていただいて来ようかしら?美しい花々で整えられた庭は一見の価値のあるものだもの。お茶会の間はお庭を散策してもいいと聞いているし。

「ねぇ、シエル、この素敵なランチョンマットはどこで手に入れたのかしら?」

「うふふ、これは娘のお友達が作って下さったのよ。先程貴女も話していた可愛らしいお嬢さんよ。」

「あら、そうなの!」

「ええ、今はエーガー商会で取引を始めた所だそうよ。」

「ふふっありがとう。」




    
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