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二年目 見習い期間
調薬工房
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工房に入った当日の予定は、午前中にセリスさんに貰った日用品や服を整理して、お昼ご飯が終わった後は工房内のお仕事見学。
案内役は、午前中に引き続きセリスさん。
まずは午前中にも少しお邪魔した、調合工房の見学から。
「午前中にも来たけど、魔法薬はここで作っているの。」
改めて来てみると、調薬工房はかなりの広さがある。
この建物――元が岩山を繰り抜いて作った住居だからそう言っていいのか分からないけど、取り敢えず、この工房は上に向かって細くなってるから四階にある私達の部屋よりも奥行きがまず広い。
横幅も言うまでもなく奥行きの優に倍はあるから、結構な人数がここで作業できそう。
実際、作業に使える台が一列に二台、三列分の六台が設置されてる。
二台ある作業台の間には、私達の部屋にもあった水を出す魔導具が置かれているから、そこで汚れた器具を洗うんじゃないのかな?
作業台はそれぞれが両側に二~三人くらいは同じ作業が出来そうな大きさだから、単純計算で十二人~十八人はここでお薬を作る事ができるんだと思う。
一番右奥の中央寄りには、下へと向かう階段が見えるからそこから地下倉庫にいけるみたい。
左右の壁際には、いろんな形のガラス器具が仕舞われていてみてるだけでなんだかワクワクしちゃう。
『錬金学』の授業での実験、結構好きだったんだよね。
ちなみに、こんなに広い工房なのに、今はテミスちゃんがポツンと一人で作業中。
リエラ先輩と二人で作業しているのを見た午前中でも、ガランとして感じたのに、より一層淋しさを感じてしまう。
本人は特に気にした様子もなく、熱心に赤いものをすり鉢でゴリゴリしてるけど。
彼女は扉が開く音に気が付いて顔を上げると、嬉しそうな笑顔を浮かべた。
そりゃあそうだよね。
こんなに広い部屋で一人ポツンと地道な作業をしてるのって、淋しすぎるもの。
「あら、テミス。
作業の途中で魔力をちらしちゃダメよ。」
「あ……。」
どうもこっちに気をとられてミスをしちゃったらしく、彼女は顔を赤らめてペロリと舌を出す。
「失敗しちゃった。」
「まだまだねぇ……。」
セリスさんはテミスちゃんの額をツンと小突くと、改めて同じ作業を最初からするようにと指図する。
私達は彼女の作業に興味津々。
テミスちゃんの作業の邪魔にならない様に、台の反対側に陣取るとその仕事ぶりを観察させてもらう事にする。
……まぁ、そんな事されたら、やっぱり緊張しちゃうよね。
「そんなに見られちゃうと、恥ずかしいです……。」
ガチガチになったテミスちゃんは、すり鉢をひっくり返しちゃったり、すりこ木を落としちゃったりと散々だった。
「テミスってば、思ってた以上に恥ずかしがり屋さんなのね……。」
って言うのは、セリスさんのお言葉だけど、のんびりと片頬に手をあてて首を傾げてていいの??
この状況なら、テミスちゃんに限らず緊張して失敗の一つや二つするんじゃないかな。
誰がしなくても、私はミスする自信があるし。
ハラハラしながら見守ってるうちに、五回目の挑戦で、何とか彼女は調合を成功させた……らしい。
『らしい』って言うのは、セリスさんがテミスちゃんの事を褒めたから、多分そうなんだろうって思っただけだから。
やっと調合が成功して、ホッとした顔をしたテミスちゃんをみんなで褒めたたえると、彼女は恥ずかしそう照れ笑いを浮かべた。
ただ、褒めたたえてはみたものの実際には、セリスさんの言うところの『魔力視』とやらを私達は使えないから、テミスちゃんがやってる作業がただ単純にすり鉢で擦った薬草(らしい)を、煮出しただけに見えてるんだよね。
あ、こういうのって煎じるっていうんだっけ?
とにかく、きちんとそう言った事について分かるようになるには、魔力の扱いを覚えなきゃいけないんだって。
魔力を扱う方法は、明後日からラエル師に教えて貰えるそうだからその時が楽しみ。
早く、『魔力視』とやらを使えるようになって、ちゃんと目の前で行われてる事を自分で判断できるようにならなくっちゃ。
案内役は、午前中に引き続きセリスさん。
まずは午前中にも少しお邪魔した、調合工房の見学から。
「午前中にも来たけど、魔法薬はここで作っているの。」
改めて来てみると、調薬工房はかなりの広さがある。
この建物――元が岩山を繰り抜いて作った住居だからそう言っていいのか分からないけど、取り敢えず、この工房は上に向かって細くなってるから四階にある私達の部屋よりも奥行きがまず広い。
横幅も言うまでもなく奥行きの優に倍はあるから、結構な人数がここで作業できそう。
実際、作業に使える台が一列に二台、三列分の六台が設置されてる。
二台ある作業台の間には、私達の部屋にもあった水を出す魔導具が置かれているから、そこで汚れた器具を洗うんじゃないのかな?
作業台はそれぞれが両側に二~三人くらいは同じ作業が出来そうな大きさだから、単純計算で十二人~十八人はここでお薬を作る事ができるんだと思う。
一番右奥の中央寄りには、下へと向かう階段が見えるからそこから地下倉庫にいけるみたい。
左右の壁際には、いろんな形のガラス器具が仕舞われていてみてるだけでなんだかワクワクしちゃう。
『錬金学』の授業での実験、結構好きだったんだよね。
ちなみに、こんなに広い工房なのに、今はテミスちゃんがポツンと一人で作業中。
リエラ先輩と二人で作業しているのを見た午前中でも、ガランとして感じたのに、より一層淋しさを感じてしまう。
本人は特に気にした様子もなく、熱心に赤いものをすり鉢でゴリゴリしてるけど。
彼女は扉が開く音に気が付いて顔を上げると、嬉しそうな笑顔を浮かべた。
そりゃあそうだよね。
こんなに広い部屋で一人ポツンと地道な作業をしてるのって、淋しすぎるもの。
「あら、テミス。
作業の途中で魔力をちらしちゃダメよ。」
「あ……。」
どうもこっちに気をとられてミスをしちゃったらしく、彼女は顔を赤らめてペロリと舌を出す。
「失敗しちゃった。」
「まだまだねぇ……。」
セリスさんはテミスちゃんの額をツンと小突くと、改めて同じ作業を最初からするようにと指図する。
私達は彼女の作業に興味津々。
テミスちゃんの作業の邪魔にならない様に、台の反対側に陣取るとその仕事ぶりを観察させてもらう事にする。
……まぁ、そんな事されたら、やっぱり緊張しちゃうよね。
「そんなに見られちゃうと、恥ずかしいです……。」
ガチガチになったテミスちゃんは、すり鉢をひっくり返しちゃったり、すりこ木を落としちゃったりと散々だった。
「テミスってば、思ってた以上に恥ずかしがり屋さんなのね……。」
って言うのは、セリスさんのお言葉だけど、のんびりと片頬に手をあてて首を傾げてていいの??
この状況なら、テミスちゃんに限らず緊張して失敗の一つや二つするんじゃないかな。
誰がしなくても、私はミスする自信があるし。
ハラハラしながら見守ってるうちに、五回目の挑戦で、何とか彼女は調合を成功させた……らしい。
『らしい』って言うのは、セリスさんがテミスちゃんの事を褒めたから、多分そうなんだろうって思っただけだから。
やっと調合が成功して、ホッとした顔をしたテミスちゃんをみんなで褒めたたえると、彼女は恥ずかしそう照れ笑いを浮かべた。
ただ、褒めたたえてはみたものの実際には、セリスさんの言うところの『魔力視』とやらを私達は使えないから、テミスちゃんがやってる作業がただ単純にすり鉢で擦った薬草(らしい)を、煮出しただけに見えてるんだよね。
あ、こういうのって煎じるっていうんだっけ?
とにかく、きちんとそう言った事について分かるようになるには、魔力の扱いを覚えなきゃいけないんだって。
魔力を扱う方法は、明後日からラエル師に教えて貰えるそうだからその時が楽しみ。
早く、『魔力視』とやらを使えるようになって、ちゃんと目の前で行われてる事を自分で判断できるようにならなくっちゃ。
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