リエラの素材回収所

霧ちゃん→霧聖羅

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二年目 見習い期間 ~魔法具工房~

報告会~スフェーン~

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「次は私かしら。」
「うむ、スフェーン殿。よろしく頼む。」

 報告してもらう順番をどうやって決めてるのかここまでの間では謎だったんだけど、やっと分かったよ。
新弟子ちゃん達全員の指導に当たってる人=ラエルさんとアスラーダさん。
新弟子ちゃんの適性に合わせた工房で指導してる人=スフェーンさんとセリスさん。
って方向か。
で、身内にあたるアスラーダさんとセリスさんは後に回してる……と。
どうもそう言う感じみたい。
確かに、身内に先に聞いたりしたらなんだか、ラエルさんとかスフェーンさんに疎外感というか、ないがしろにされた印象をあたえちゃうかも。
こんな報告の順番を決めるのにも、なんか考えてるんだなぁ……。
びっくりだ。

「コンカッセちゃんは、精力的に頑張ってますよ。まだ、素材について学んでいるところですが『ポッシェ君を養える女になる為』だとか言って、大変にやる気に溢れてるので教え甲斐がありますね。」


――ああ~、言ってたなぁ……そんな事。


 コンカッセちゃんは、ポッシェ君の事がすごく好きらしい。
でも、その話は今しなくても良いんじゃないかな、スフェーンさん?
アスタールさんにとっては、多分、どうでもいい情報だし。

「ふむ。まだ、実践には移っていないという事かね?」

 アスラーダさんだったらなんかしらのツッコミが入ってるとこだけど、他人の色恋沙汰になんか興味がないらしいアスタールさんは、サラッとその話題を聞き流す。
スフェーンさんはその事にちょっとつまらなそうな表情を一瞬だけ浮かべたけど、すぐにその表情を消して今後の予定を口にする。
今度は、おふざけは無しみたい。

「実践に関してはまだです。先ほどのラエル師の報告によると魔力操作が上達してきているという事でしたので、来月からは魔力石への属性の付加の指導を始めたいと思います。」
「了解した。それで、リエラの方はどうかね?」
「――リエラちゃんに関しては、実践に関しては問題ありませんね。」

 話題にする相手リエラがその場にいるせいか、スフェーンさんは一瞬、悩むそぶりを見せた後で話を切り出す。
彼が言った実践は、どの程度まで出来るようになっているのか確認するために、魔力石に属性を付加したり、魔法を付加して見せた件かな?
あ、後は一応、灯りの魔法具も作って見せたっけ。
その辺りはアスタールさんのお墨付きも貰ってるから当然なのかもしれないけど、「きちんとできてるよ」って改めて言われるとちょっと嬉しいかも。

「ただ、素材に関する基本的な知識の欠落が目立つ状態……と言うところでしょうか。」


――う。
  それに関しては自覚があるなあ……。


 でも、続くその言葉には耳が痛い。
なにせ、入ってきたばっかりのコンカッセちゃんと一緒になって、スケッチをしながら詳しく特性なんかを教わって、知らなかったことが随分あると思ってたところだし。
ただ、アスタールさんが頷きながら聞いているところを見ると、その件に関してはどうやら予想通りだった雰囲気?

「成程。では、引き続き素材に関する知識を叩き込んでやってほしい。」
「了解しました。」

 アスタールさんのその依頼は、リエラとしても望むところです。
新しい事を知れるのって、ほんとに楽しいんだもの。
スフェーンさんもいい笑顔で引き受けてくれたし、沢山、学ばせてもらわなきゃね。

「後、魔法石に属性の付加に関しては、調薬工房の者達にも指導をしてほしい。」
「ああ、属性石にするのも自分に適性が無いものは出来ませんものね。では、指導する日についてはセリスさんと相談の上、調整させていただきます。」

 そう言いながら、スフェーンさんはセリスさんに微笑みかけた。
セリスさんも、それに応えてにっこり。


――スフェーンさん。
  セリスさんに媚び売ってもダメですよ?
  セリスさんは、リエラのお姉さまなんですから!


 ……と言うのは、なんとか口には出さずに自分の心の中だけで断言してみる。
いや、口に出しちゃってセリスさんに引かれたら悲しいもの……ねぇ?
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