【完結】婚約破棄されたので田舎で静かに暮らそうとしたら、皇太子殿下が押しかけてきました

「君との婚約はなかったことにしてほしい」

侯爵令嬢のセレナは、社交界でも評判の婚約者にそう告げられた。彼の隣には美しい伯爵令嬢が立っており、どうやら新しい婚約者を決めたらしい。

――まあ、いいわ。もともと恋愛感情なんてなかったし、これで自由になれる。

そう考えたセレナは、面倒な社交界から離れ、田舎の別荘で静かに暮らすことを決意。穏やかな日々を満喫し、悠々自適なスローライフを楽しんでいた……はずなのに。

「やっと見つけた。君はどこへ行っても、俺のものだよ」

突然訪れたのは、冷酷と噂される皇太子、レオニス・アルヴェルト殿下。

「え、えっと……なぜ皇太子殿下がここに……?」
「君が消えてから、ずいぶん面倒だった。責任を取れ」

――え? 私、殿下と関わった覚えなんてないんですけど!?

婚約破棄を機に、静かに暮らすはずが、まさかの皇太子殿下に執着されてしまい!?

「俺はずっと、君を迎えに行くつもりだった」

冷徹な皇太子殿下の甘すぎる寵愛から、もう逃げられない!?
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